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ニイガタビト

豊かな自然と食材に囲まれた料理人ライフ
- 移住サポートを活用し、家族を連れてUターン -

2020.09.18 掲載

衣服と日用品と喫茶のお店ラフィー 喫茶担当

岩田 知里さん

出雲崎町

\岩田さんってこんなひと/
◎出身など 新潟県長岡市出身、子育てと仕事の両立を目指し東京都から出雲崎町へUターン
◎移住時期 2015年
◎経歴 調理専門学校へ進学(東京都)→飲食店勤務やシェアカフェを借りて自身のカフェを運営(東京都)→新潟県へUターン。保育園の調理員(長岡市)を経て、衣類と日用品と喫茶の店ラフィー(弥彦村)で喫茶を担当
◎家族構成 本人・夫・長男・次男
◎にいがた暮らしのおすすめポイント
通勤途中に車からの見える田んぼも、山の木々も海も癒しの景色。手軽に良質な産直野菜が手に入ることが料理人として料理を作るモチベーションです。自然の豊かさ、恵みを受けて暮らしています。

料理の道を志して上京、都会暮らし

 高校時代に、料理研究家のケンタロウ氏の料理スタイルをきっかけに、料理に興味を持ち、東京の調理師専門学校へ進学。六本木にあるフレンチレストランに就職し、料理をつくってきました。深夜の営業を終えてから、軽くお酒を飲みに行って始発で帰宅し、また昼頃に出勤する。ハードながらも刺激的、そんな都会の生活を謳歌していました。
 その一方で、生まれ育った故郷の豊かさを実感することも。おばあちゃんから送られてきた特製梅干しを東京出身の職場仲間に配ると「しょっぱくて食べられない。はちみつ漬けがいい」といわれ、本当の梅干しの味を知らない人もいることを知りました。これまで当たり前のように食べてきた梅干しを通して、新潟の食文化の豊かさを感じた出来事でした。
 もともと漠然と数年後に新潟に帰るイメージを持っていたこともあり、だんだんと、私にとっては大都会の華やかな世界で料理を作るよりも、価値観の近い人に喜ばれる食事を作る方が幸せだと考えるようになりました。

家族を持ってのUターンは「思い立ったら吉日」とはいかない

 いつかは生まれ育った新潟で自分の店が持てたらいいな。そんな気持ちを抱きつつも、縁あって東京出身の夫と結婚。長男を出産し、3人家族の生活をスタートさせました。しかし、夫は飲食業で帰りが遅く、子育てに参加できず…。頼れる人が近くにいない不安をずっと感じていました。出産や入園、入学といった節目の度に、実家のサポートが得られる新潟で子育てをしたいと、夫と何度も話し合いました。けれど、仕事の都合や、夫にとっては知らない土地へ移住することに抵抗感があったこと、私自身も東京を離れる踏ん切りがつかなかったことなどから、移住するなら最後のチャンスと考えていた長男の小学校入学の時も「このまま東京で暮らしていこう」という話に落ち着きました。
 しかし、次男が生まれ、子どもが2人になると想像以上に大変に。助け合える交友関係を広げるため、ママ友付き合いや、地域の子育てサロンにも参加しましたが、私はあまり人付き合いが得意ではなく苦戦。子どもを保育園に預けて仕事を始めたくても待機児童が多くてなかなか預けられず、孤独を感じ、苦しい時期でした。
 そんななか、移住にあまり乗り気でない夫に新潟の良さを知ってもらおうと、家族で佐渡旅行に出かけました。緑豊かでのんびりとしたまちの雰囲気を体感し、夫も新潟での暮らしに前向きになってくれました。紆余曲折ありながらも、夫の理解も得られ、移住に向けて動き出しました。

子育て世帯へのサポートが手厚い「出雲崎町」へ移住

 移住先として考えた条件は、私の実家がある長岡市から程よい距離の場所、街なかよりは自然が多いところで暮らしたい、という2点でした。そんな思いを、表参道にある新潟県のアンテナショップ「ネスパス」内の「にいがたUターン情報センター」に相談。夫の仕事探しと、住まい探しを手伝ってもらえることになりました。
 いくつかの候補から選んだのは出雲崎(いずもざき)町。イメージしていたのんびりした生活環境に近かったこと、町営の新築アパートがあること、引っ越し費用の補助や子育て世代へのサポートが手厚いことに惹かれました。アパートの抽選に応募し、出雲崎町役場に何度も足を運んで、子どもの習い事事情や、町の様子などを教えてもらい、生活のイメージを膨らませていきました。抽選結果が出るのは6月でしたが、4月から小学2年になる長男の新生活をスタートさせたかったので、意を決して先に引っ越すことに。実家に居候させてもらった後、無事にアパートに当選し、出雲崎での暮らしを開始することができました。

やりたい仕事とのめぐり逢い

いつかは自分の店を持ちたいと思っていましたが、まずはあっせんしてもらった仕事に就いた夫のサポートや、新しい土地での生活がうまく回ることを優先。子どもとの時間が取れる給食の調理員の仕事に就きました。
 生活に慣れ始めた頃、たまたま弥彦村にある「衣類と日用品と喫茶の店 ラフィー」を知りました。足を運んでみると、山の麓にあるのどかな環境や店内の雰囲気が、自分が思い描いてきた理想のお店と重なり、「ここで働きたい!」と運命を感じました。そして、縁あって2019年から喫茶担当として働くことになりました。
 ラフィーは、主に国内で丁寧に作られた衣類を取り扱い、素材や生地の染色方法、着心地など作り手の想いを感じられる店です。その喫茶部門として、季節の食材や自然の恵みを主役にした食事やドリンク、甘味を担当しています。自分で考えたメニューをお客さんに提供し、反応がもらえることがうれしいです。そして、スタッフのみんなでお店や料理のことを話し合い、一緒にタケノコ掘りや畑に出掛けるなど、刺激をもらう日々。今が一番やりたいことができていると感じています。
 仕事仲間はみんな子育て中で、家族との時間も大切にするため、土日のどちらかを定休日にしています。私が仕事の日は、親や姉妹から子どもを見てもらえることも、助かっています。子どもの話を姉妹で分かち合えるし、気心が知れた実家に頼れることが本当にありがたいです。

土地の豊かさを日常的に感じられる暮らし

 新潟に帰ってきて好きになったのは「移動時間」です。自宅から実家や職場までは、それぞれ車で30分ほどかかりますが、30分~1時間の車移動はよくあることで苦になりません。それどころか、田んぼや海などの景色の中を走るのは気持ちがいいし、きれいな夕日に癒され、移動時間がリフレッシュタイムになっています。東京にいたときには、仕事でへとへとに疲れても、そこから満員電車に立ちっぱなしで1時間半、駅についたら自転車に乗り換えて保育園に子どもを迎えに行き、急な坂道を自転車で登りようやく家に辿り着くという暮らしでした。今は癒されながら移動できて最高です。
 産直市場に行くことも楽しみです。地場で採れた新鮮な野菜や果物は見ているだけで元気が出ます。初めて見る野菜や手間のかかった食材、思いがけない面白いものに出会えるのも楽しい。そして値段もお手頃でうれしいです。こんな、なんてことのない日常の一コマに、新潟の豊かさを感じています。

多世代の中で過ごした経験が 、いつか子どもの糧になって欲しい

 気を遣わずに頼れる人達がいることは、帰ってきてよかったなと思う大きなポイントです。でも正直、子どもを付き合わせてしまったのでは、と思う部分もあります。長男は小学1年生まで東京で暮らしていたので、友達もいましたし、子どもだけでも遊びやすい公園や、放課後支援が整っていて楽しんでいたと思います。それなのに、自分が望んだわけでもなく転校することになり、本人は大変だったと思います。それを考えると、何が正しいのかはまだわかりません。でも、いくつかの場所で生活することや、いとこやおじいちゃん、おばあちゃん、そして曾祖母といった多世代の家族の中で過ごすここでの暮らしが、いつか子どもたちの糧になってくれたらいいなと願っています。
 私自身は、作物が育つ現場や季節の移ろいに触れながら料理ができる毎日に、料理人として充実感を感じています。ここでの生活と仕事を通して、畑仕事や山仕事を当たり前のように暮らしの軸にしている私のおばあちゃんみたいに、自然の恵みを活かす知恵を得ながら年を重ねていきたいです。

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