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新潟で夢にチャレンジ 第114回

十日町初のブルワリーを設立
- クラフトビールで町おこし -

2018.07.31 掲載

妻有(つまり)ビール 代表

髙木千歩(たかぎちほ)さん

十日町市

十日町市で生まれ、幼少期を新潟市で過ごした髙木千歩さん。東京で暮らしていた頃、東日本大震災時に都内で帰宅難民になり、東京での暮らしや生き方を考え直すきっかけに。両親の出身地十日町市への移住を考える中、「地域おこし協力隊」の募集を知り十日町市に孫ターン。任期終了後2014年4月にクラフトビールとシカゴピッツァを提供するレストランALE beer&pizza(エール ビアアンドピッツァ)を仲間4人でオープン。その後、十日町初となるブルワリー「妻有ビール」を立ち上げました。地域を笑顔にする事業を次々と展開する髙木さん。アグレッシブにチャレンジを続ける彼女の声をお届けします。

自身のルーツは十日町市

新潟、埼玉、兵庫、東京とさまざまな土地で暮らしたことのある髙木さん。「父が転勤のある仕事だったので子どもの頃からいろいろな場所に住んでいました。だから“どこの出身ですか?”と聞かれるといつも困ってしまって。一番長く住んでいたのは東京ですが、自分が東京人だとは全然思えないんです。両親の出身地であった十日町市が私のルーツであり、ふるさとだと思ってきました。子どもの頃は畑や田んぼに行ったり、冬は雪でかまくらを作ったりした思い出があります。社会人になってからは、春は山菜採り、夏は勇壮な八角御輿(はっかくみこし)のもみ合いが見られる大好きな『おおまつり』、冬はスノーボードを楽しみに十日町に来ていました。十日町がすごく好きでいいところだったから、いろいろな場所で暮らした中でも常に特別な場所でした」。

東京の大学で学び、就職氷河期と言われる中、そのまま東京で就職します。十日町に移住する直前まで勤めていたITとコールセンターの企業では、プロジェクトマネージャーを任せられるほどの活躍ぶりでした。

移住のきっかけは東日本大震災

東京で順風満帆な生活をしていた髙木さんが十日町への移住を考えるきっかけになったのは東日本大震災でした。混乱に陥った東京で多くの人が帰宅難民になり、やっとの思いで帰宅した髙木さんは、翌朝長野北部地震で十日町市も被災地になったことを知ります。「自分が大切に思っている場所が大変な状況になっていても東京から交通機関がなければすぐにかけつけることもできない。地震の翌日からの東京の混乱ぶりもかなり衝撃的でした。スーパーでトイレットペーパーやレトルト食品の買い占めがおきていて、こうなってはお金すら意味をなさない状態になると思いました」と振り返ります。

その一方で、中越地震が起きたときの祖父母の生活を思い出したそうです。「山の湧き水を汲み、薪のストーブを点け、自分達が育てた米や野菜を食べて過ごしていたんです。そして近所の皆さんが助け合って炊き出しをやったりしていたことを思い出して。自分たちで食べ物を生産している人は強いと思いましたし、十日町市の里山の環境や人がすばらしいんだということをあらためて感じました」。

十日町市で暮らし、見えてきた夢

十日町市で「地域おこし協力隊」としての活動を行う期間の中でなんとか自分がこの土地に住んでいける方法を見つけられればと思いながら十日町市での生活が始まりました。「十日町で暮らすことを決めた当時は自動車免許を持っていなかったので、まずは教習所に通うところからスタートでした」と笑いますが、ここから髙木さんのアグレッシブな挑戦が始まります。
十日町でできることを考えながら過ごす中で、最初は十日町の素晴らしい食材を販売して生計をたてられないかと思っていました。通信販売のコールセンターの仕事に関わってきたので経験を活かせるかと思っていたのですが、協力隊任期の3年間では一人分の人件費を出すところまでいかないことが見えてきて、別の方法で食材を活かすやり方はないかと方向転換が必要になりました。そして地域おこし協力隊として最後の任期となる2013年には、十日町の食材のおいしさを生かした、レストランを手掛けることを考えます。「地元食材を使った郷土料理は地元のお母さんたちのが一番おいしい。だから地元の人が調理しないやり方で地元食材を使うコンセプトはどうかということで、洋食にしようと、珍しいシカゴスタイルのピッツァを選びました。そしてクラフトビールを提供することにしました。私は東京にいた頃からクラフトビールが大好きだったんです。移住するときにも、まずは十日町でクラフトビールを提供しているお店はないのかな?と調べるくらいに好きでした。なので、多くの人にクラフトビールのおいしさを知ってもらいたいという気持ちもありました」。

そして2014年4月に仲間4人でALE beer&pizzaをオープンさせ、店長としてお店を切り盛りします。当初はクラフトビールに興味を持つ人も十日町では少なかったのですが、髙木さんの熱心な普及活動のおかげで徐々にクラフトビールの魅力が地元の人たちへと広まっていきました。

一度は諦めた十日町初のブルワリーの立ち上げへ

クラフトビールのお店として徐々に人気を集めていったレストラン。そこで観光客の人から「十日町産のビールはないんですか?」と聞かれることが多くなりました。その時には自分でブルワリーをやろうとは思ってはいなかったものの、ブルワリーはどのくらいの資金があればできるんだろうと考えてはいました。もともとクラフトビールが好きだったことから、自分の好きなクラフトビールの造り方に興味があり、県内外のブルワリーへ見学に行きました。「多くのブルワリーがすごく大きな施設で醸造していたんです。少し小さめのブルワリーでも設備だけでものすごく資金がかかると聞いて、私が造るのは無理だなと思いました」と一度は諦めかけていたものの、山梨県のブルワリーで運命の出会いを果たします。山梨県のOutsider Brewing(アウトサイダーブルーイング)へ見学に行ったときのことです。「ビールのクオリティが高くて、多くの賞を受賞しているブルワリーさんだったので、すごく大きな醸造場なんだろうなと思っていたんです。それがなんと商店街の空き店舗で醸造されていて。コンパクトな設備で最大限の結果を出していることに衝撃をうけてOutsider Brewingの醸造家の丹羽さんに根掘り葉掘り質問をして相談にのってもらいました」。
だいたいの予算が分かっても資金を集めることが難しくて、足踏みしている状況でした。そのころに会社員時代の上司と飲む機会があってたまたまビール醸造の話題になり、資金的に難しいという話をしましたら、きちんと事業計画にまとめて持ってくるようにと宿題をもらって。全力で資料を作ってご説明したところ、幸いにも資金の3分の2は上司の方々が支援してくださることになり、3分の1を集めることになりました。

「資金集めについて市役所で相談した際に教えていただいた『十日町市ビジネスコンテスト』に出場し、部門賞と女性起業家賞を受賞し賞金を得ましたがそれでも足りず、どうしようかと思っていたらビジネスコンテストを観覧していた銀行の方から、翌日に連絡があり、融資の相談にのっていただけました。それでなんとか不足する資金をお借りし、資金を集めることができました」。
会社の登記をして、2017年2月からOutsider Brewingの丹羽さんのもとで研修生として受け入れをしていただき、事業が本格的にスタート。工事費が計画よりも上振れしてしまい、「にいがた、いっぽ」でのクラウドファンディングにも挑戦。170名の方々から支援をいただきました。
丹羽さんや地域おこし協力隊の仲間たちなど多くの人の力を借り、2018年1月に初仕込を行うところまでこぎつけました。

走り出したばかりの妻有ビールの未来

ビール造りはOutsider Brewingの丹羽さんから一から教わり、2018年の2月に行われた「十日町雪まつり」で初めて提供されました。十日町の松代の水を使って仕込むビールは写真左から十日町産の「そば」を使った「十日町そばエール」、スタンダードな「豪雪ペールエール」、オレンジピール入りの「めでたしゴールデンエール」の3種です。ALE beer&pizzaで飲むことができるほか、妻有ビールでは専用瓶による持ち帰り用の直売も行っています。妻有ビールの今後について聞いてみると「妻有ビールが十日町の人に愛してもらえる存在になったら嬉しいですね。今は十日町産のホップも農家さんへの委託でチャレンジしている最中です。うまくいったら地元のホップでビールを仕込みたいと考えています」とさらなる展望を語ります。
常に一歩先を考え、どこへでも足を運び、学び続けるアグレッシブな髙木さん。次の挑戦もとても楽しみです。

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