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ニイガタビト

農も仕事も子育ても。新潟だから叶えられた、たくさんの希望
- 温かな人々に支えられて、新潟ステイ20年目 -

2022.10.14 掲載

社会福祉法人 皆幸希福祉会 ワークショップ大和

立木 雄士さん

阿賀野市

◎立木さんのプロフィール
・出  身:東京都渋谷区
・移住時期:2003年8月

東京都渋谷区出身。大学卒業後IT企業に入社し、新潟支店に赴任。有機農業の魅力に触れ「田んぼに関わりながら暮らしたい」という思いで退社し、阿賀野市で農業修行と福祉の勉強をスタート。現在は福祉施設の責任者を務めながら、田んぼ1枚でコシヒカリを育てている。

自然に癒されて身体が喜び、ITから農的な暮らしへシフト

【Q. 新潟との関わりを教えてください。】

新潟に来たのは、新卒で入社したIT企業の新潟支店(新潟市)に配属された2003年の8月でした。当時はとにかく仕事が忙しくて残業も多く、友達もいなかったので、遊びに行ったり新潟市で楽しんだりした記憶がほとんどないんです。しばらくクローゼットにしまっていたスーツや革靴がカビてしまったのを見て、「東京とは違う場所に来たんだ」と驚いたのが現実的な第一印象です。休日の早朝に、鳥屋野潟公園で子どもの頃に習ったバイオリンを弾くのがささやかな楽しみでした。


【Q. 「農的な暮らし」を目指すようになったきっかけは?】

学生時代にボランティア活動を通して知り合った人が新潟で講演をすると聞き、その会合に参加したのが転機の始まりです。そこでのテーマのひとつがキューバの有機農業で、新潟の「農家ではないけれど、米作りを体験してみたいオバチャンたち」とのつながりができたんです。
仲良くなったオバチャンたちに誘われるまま田んぼ体験に行ったら、自然に癒されて身体が喜ぶのを実感しました。「農業に転職はできないけど、田んぼに関わりながら暮らすって気持ちいいなぁ」と気が付いて、農的な暮らしへのシフトを決めました。この頃に初めて裸足で田んぼに入ったくらいなので、農業の知識はおろか、田舎暮らしの経験もなし。すべては出会い、新潟の自然と周囲の人たちの懐の深さに引きつけられ、2006年4月にITの会社を退職しました。

農業を続けるコツは「まあまあ自給自足」

【Q. 農業経験はどのように積んでいったのですか?】

目指したのはオーガニック栽培による「まぁまぁ自給自足」の生活です。農に関わりたい市民と有機農家をつなぐ「縁農村」という市民団体に加わって農業の経験を積みながら、周りの人たちに「自給程度に田んぼがしたい」「有機農業の田んぼに興味がある」と言い続けました。すると、阿賀野市笹神で無農薬栽培を行ってきた農家さんが「やりたいならこちらに来ないか」と声を掛けてくれ、その農家さんの仲間の方に古民家の住み込み管理人の仕事を紹介してもらい、何とか住まいだけは確保。無収入、いわゆる「フリーター」状態で、かつ結婚もしていて妻の出産を数か月後に控えた2006年11月阿賀野市での生活をスタートさせました。


【Q. 農家ライフは順調でしたか?】

いや~、面白いけど大変で(笑)。やりたくて始めた農的な暮らしでしたが、私は見てのとおり非力で、当時は生まれたばかりの長男と妻の3人暮らしで人手がないこともあり、現実的に専業農家は難しいと改めて痛感しました(笑)。どういう暮らしが自分にできるか、自分らしいのかを考えて、趣味的な自給農とそれ以外の仕事を両立させる方法にたどり着きました。かっこよく言えば、半農半Xです。

農×福祉の半農半Xで自分らしく生活する

【Q .それで福祉の仕事を始められたのですね?】

そのときに思い至ったのが福祉の仕事だったんです。学生時代に障害児サポートのアルバイト経験があったこと、ちょうど阿賀野市で障害福祉計画策定への市民参加を募っていたことが重なって、「自分でも力になれるかもしれない」と思い、通信教育で資格を取得して、障害福祉サービス施設で働き始めました。ただ、住み込みでしていた古民家の管理人は続けるのが難しくなりました。
すると、またしても周囲の方が破格の家賃の家と田畑を探しだしてくれて、今の住まいに落ち着きました。農への関わりでは畑を止めて田んぼ1枚に絞り、稲を育てています。我が家で食べる分と友人に送ったり寄付したりするのにちょうどいい量が収穫できます。主食については自給自足、野菜はご近所さんたちが届けてくれるので「まぁまぁ地産地消」です。


【Q. これからの抱負を教えてください。】

新潟での暮らしはもうすぐ20年になります。農的な暮らしも仕事も「こうしたい」と願って、言葉に出し続けていると、誰かが手を貸してくれ、今日までやってくることができました。本当に人に恵まれました。シングルファーザーになって子育てに戸惑っていたときも、近所の人たちが子どもを見てくれたり、ご近所さんが習い事の送迎をしてくれたり、親身になって支えてくれました。それもとても自然に、さりげなく手伝ってくれるんです。東京では考えられないことですよね。人と人の距離がちょうどよく、私のように外から来た者も温かく迎え入れてくれるこの地域に暮らすことができて本当によかったと思っています。
お世話になった人が多すぎて、これからどんなに頑張っても恩返しはできそうにないので、自分ができることを探しながら、受けた恩を他の人にリレーする「恩送り」をしようと思っています。そして、みんなが暮らしやすい地域づくりに関わっていきたいと考えています。

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