2022.03.15 掲載
株式会社リブセンス
高野 愛理さん
南魚沼市
\高野さんってこんな人/
◎出身など:福岡県出身、南魚沼市在住
◎移住時期:2021年7月
◎経歴:大学までを福岡で過ごす→東京のベンチャー企業に就職→3年後に現在の企業に就職→1歳年上の夫と結婚→長女の出産を機に夫の実家がある南魚沼市(旧塩沢町)に移住→夫と起業を目指し準備中
◎暮らし:夫の実家の宿泊施設である石打スキーセンターで義理のご両親との家族5人暮らし
◎にいがた暮らしのおすすめのポイント:自然豊かで自家栽培もできるところ。娘も畑デビューしました!
九州で生まれ育った高野さんが進学したのは、福岡教育大学。当初は、国語の教師を目指していたそうですが、自分の可能性を広げたいと、一般企業への就職を決めたそうです。
「うちナビという東京のベンチャー企業に就職しました。その会社が3年ほどで倒産してしまい、現在勤務している㈱リブセンスに採用していただきました。リブセンスは『マッハバイト』や『転職会議』など大手インターネットメディアなどを運営している会社です。営業職としていろいろな経験をしましたが、基本は人と関わる仕事をしてきました。夫はうちナビの1歳年上の先輩で、2018年に結婚。2020年の7月に娘も誕生しました。育児と仕事を両立している日々が続くうちに、核家族を抜けたいという気持ちが芽生えてきました」。
2021年、夫の実家がある南魚沼市(旧塩沢町)に移住し、石打スキーセンターを営む義父母との生活を始めた高野さん。石打スキーセンターは石内丸山スキー場内にある宿泊施設で、冬はスキー・スノボ、オフシーズンは合宿やイベントなどで賑わいます。
「私の実家のある九州も考えたのですが、東京からのアクセスが圧倒的に悪くて。ここなら新幹線で一時間ほどなので仕事を続けやすかったんです。育児休暇の期間中で2021年のはじめからこちらで暮らし始めて、夫は仕事の都合上週末だけ実家に帰る日々でした。でもそういう生活にも限界がきてしまって、『もうみんなで暮らそう』という話になり、夫はフルリモートできるWAmazingという会社に転職。7月から、すべての拠点を塩沢に移しました。移住して良かったことは、自然が身近にあることです。さらに義父母が農業もしていて、育てているものは無農薬。安心安全な食とはどういうものなのかを間近で見て、自分もその生産に携わることで、深いところまで理解できました。幼い子どもを持つ、ひとりの母親としても非常に大きなことでした」。
毎日の生活の中で、ご飯の支度や洗濯などは義理の母、石打スキーセンターの告知や情報発信は高野さんと、それぞれの得意分野で仕事を分担。お互い助け合いながら暮らせる現在の生活は、育児に悩んでいたときの心持ちと大きく違うと、話してくれました。
こうして本格的な塩沢での生活を始めた高野さんでしたが、生活をするうちに、起業したいと考えるようになったそうです。
「もともとは会社員としてキャリアを築きつつ私も夫も頑張ろうと思っていましたが、実際に移住してみると、地元には東京から移住して勤めたいと思える会社が少ない。企業数が少ないので当然といえば当然ですが。これでは同世代の仲間が移住してくるのは難しいと思いました。であれば、この場所で起業をして、住んでいる方々に必要とされる仕事を始めて、自分たちが雇用を生み出せるようになるのが一番だと考えるようになりました」。
IT・営業の知識があり、実家が宿をしているため、宿の経営コンサルティングやSNSの運用代行、営業代行など、まずはこの場所でどんなことができるのか、その可能性を探っている最中だと話してくれました。
「事業責任者などを経験してきたわけではないので、イチから手探り。大変ですが、楽しいですよ」。
起業を目指す上で、夫の両親の存在は大きいと高野さんは続けます。
「義父は以前旧塩沢町長を務めていました。市関係者の知り合いを通じて市の制度なども教えてもらえたのですごく助けられました」。
南魚沼市が起業者向けに用意しているチャレンジ支援金の存在を知ったのもお義父さま経由だったそうです。
また、ご両親を介して出会った、町の方々との交流を通じて起業の可能性を模索する高野さん。
「この地域で暮らすのは5万人ほど。私が生まれ育った福岡は160万人。人の多さが全く違います。だからこそ、私たちの存在を周りの人たちに知ってもらうのにも多くの時間を要しませんでした。また、お義父さんやお義母さんがこれまでこの土地で暮らしていたということも大きかったです」。
「起業したら、仮ではありますが名前を『snow&green』にする予定です。これからは、私が塩沢の魅力を発信し、移住のお手伝いができるような、自分と同じような移住者を増やすきっかけになるような仕事をしたいと思っています」。
山道を登りきった山頂にある、石打スキーセンター。
「うれしいことに、毎年のように泊まりに来ていただくお客様も多くいらっしゃいます。そして今年は新規のお客様も増えています。私の娘と同じ年頃のお子さんを持つ方が新規宿泊者として予約を入れてくださったり…本当にありがたいですね。娘は愛想がよくて、ランチのピーク時は仲良しのお客様のお部屋で遊んでもらっていたり。看板娘だといわれます(笑)!」。
このページをSNSで共有する