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新潟で夢にチャレンジ 第127回

人もまちもきらきら輝いてほしい
- 湯沢町でスタートしたベンチャー企業が日本を元気にする -

2020.01.30 掲載

きら星株式会社 代表取締役

伊藤綾さん

湯沢町

1985年生まれ。柏崎市出身。高校時代を南魚沼市で過ごし、大学進学を機に東京へ。慶應義塾大学卒業後、都内のシステムコンサル会社に就職。3年間働いた後に、大学時代から興味のあったまちづくりの仕事をするためにイオンモール株式会社に転職。全国各地で店舗の開業・リニューアルなどに携わった。その後、結婚や出産を経て、人口が集中し過ぎている首都圏から地方への移住促進事業を自らの手で行うことを決意。2019年、移住希望者に湯沢や魚沼地域の仕事や暮らしを紹介し、移住のコーディネイトを行うきら星株式会社を湯沢町で起業した。プライベートでは2児の母として、子育てにも奮闘している。

\インタビューのポイント/
●フジロックで感じた湯沢町の変化
 かつての賑わいが失われた町の姿がまちづくりに興味を持つきっかけに
●結婚・出産を経て感じた都会暮らしの違和感
 社会が直面する問題を解決するため起業を決意
●移住の一歩目は関係作りから
 暮らしたいと思う地域に足を運び、人間関係を作っておくことが大事

魚沼の暮らしが好きになった高校時代

 生まれ育った柏崎市を離れ、南魚沼市の国際情報高校に進学した伊藤さん。「夏は友達と八色スイカを食べ、冬には雪の壁に驚かされ…。海のまち・柏崎と魚沼では、同じ県内でも暮らしはまったく違いました。3年間の寮生活を通して、魚沼地方での暮らしが好きになっていきました。中学生までは反抗的で何に対してもやる気の出なかった私が、ここで暮らしたことでポジティブに変われた感覚がありました」。
 高校卒業後、慶應義塾大学に進学。学業はそこそこにカラオケ、コンビニ、スナック、倉庫労働まで、あらゆるアルバイトを経験しました。「大学時代は正直なところバイトばっかりの日々でしたが(笑)、物価が高く生活費がかかる首都圏では、一生懸命働いても経済的に苦しい状況にある、相対的貧困に陥っている30~40代の人たちがいるということを身をもって感じることができました。それが起業のヒントになったのも事実です」。

まちづくりに興味を抱いたきっかけはフジロック

 一方在学中にはバンドサークルに所属。仲間たちと毎夏フジロックに参戦していましたが、そこで湯沢の印象に違和感を覚えます。「幼い頃に親に連れられて来た湯沢のきらびやかなイメージとはすごく違うなと。フジロックの会場は盛り上がっているけど、まち中はすごく衰退しているなと感じました」。バブル時代に建てられた多くのマンションは住む人がいないビル群になっていました。幼い頃の記憶と目の当たりにした現実とのギャップ―これをきっかけにまちづくりや地域活性に興味が湧き、それに関わる仕事に就きたいと思うようになったのです。
 ところが就職活動は難航。結果、希望とは異なる都内のシステムコンサル会社への就職が決まりました。「就職活動を通して、自分は話すのが下手だということに気づいたんです。だから、あえて営業職に就いて自分の苦手な喋りを克服して結果を出してから、希望の業界に転職しようと考えました」。
 その言葉通り、社内で新人賞を獲得したり、それまで誰も売ったことのないシステムの受注をしたりと、営業として大活躍。3年間働いたのち、イオンモール株式会社への転職という形で、当初の希望を実現させました。「全国各地へのイオンモールの新規出店やプロデュース、古くなった施設を新しい形に生まれ変わらせるなどの仕事をしました。充実感はありましたし、新規出店時にはまちづくりに大きく関わっている実感がありました」。

会社員から社会起業家へ

 仕事も順調だった29歳の時、大学時代のサークルの後輩と結婚し、その後出産。会社のある千葉県に住み、育児休業を取得した後復職しましたが、子どもを保育園まで送り届けた後に1時間電車に揺られて出勤するという生活環境に、徐々に疑問を抱くようになりました。しかも伊藤さんを待っていた業務は自身が開業を手掛けた店舗を含め、不採算店舗を閉店するというものでした。「もしこれがショッピングモールでなくひとつのまちだったら…と考えた時に、このようなことが全国で起こるとしたら、実に困ったことになると思ったんです」。会社に所属するのではなく、自分で起業して自分の力で社会を変えることもできると考えた伊藤さんは、まちづくりの分野で起業することを決意します。“消滅の可能性がある都市をなくす”というビジョンを掲げ、人口が集中し過ぎている首都圏から地方への移住促進をすることで、地方都市を盛り上げていくというのが事業構想の大枠でした。

家族で湯沢町に移住。そして会社設立

 2018年5月にイオンモール株式会社を退職。移住促進事業を始めるにあたり、第2子出産直前に、出資会社の系列会社で3か月間職業紹介の経験を積みました。その後、起業準備を進めながら無事に出産。2019年2月に湯沢町できら星株式会社を設立登記し、3月に家族4人で湯沢町に移住しました。「湯沢町の持つポテンシャルが移住の決め手でした。観光客が多く、県外からの外貨を稼いでいる。負の財産と言われがちですが、たくさんのリゾートマンションがあるのも魅力でした。温泉付きのマンションに月数万円で住めるところなんて、ほかにはないですよね。おまけに新幹線が通っていて新潟県内で最も東京に近く、湯沢から都内へ通勤している人もいるわけです。ここなら、地方への暮らしを促進するというビジネスにトライしやすいと考えたのです」。

暮らす人すべてが輝けば、まちも輝く

 きら星では、湯沢・魚沼地域への移住希望者に対して、仕事や企業の紹介を中心に、住まいのことやこの地方ならではの暮らしの情報などを提供。サービス開始から1年たたずに、すでに50名以上が相談者登録をしています。伊藤さんが大切にしているのは、移住希望者に収入や職種に満足しながら、地方での暮らしを実現してもらうこと。相談者とはメールなどオンラインでのやりとりからスタートして、具体的な検討に入った人とは一緒に企業を見学したり、地元のスーパーを教えたりもします。マンション暮らしに興味のある人には自宅を見せることもあるそうです。「“今すぐに”というよりも、5年以内に移住したいという人が多いです。でも収入や仕事の内容がピタリとハマってすぐに移住した人もいますよ」。人手不足で首都圏からよい人材を集めたいという地元企業とも次々と提携し、その人に合った企業や仕事を紹介できることが、きら星の強みでもあります。この事業を軸に、湯沢の暮らしを伝えるインスタグラムの運営や空き家バンクの業務を湯沢町役場と連携しながら行っています。「おかげさまで初年度からバッチリ黒字です(笑)。今はアルバイトの大学生スタッフがひとりだけなので、これからどんどん事業を拡大していって、社員も雇用してもっと多くの移住希望者のニーズに応えていきたいです。まちは人の集合体。暮らす人一人ひとりが輝いていけば、まちも輝いていきます。そういうまちを地方で増やしていくことがきら星の目標であり使命だと思っています」。

移住の一歩目は希望地域との関係を作ること

 社長として仕事をする一方、プライベートでは妻であり、母として2人の子どもたちを育てています。伊藤さんのご主人は現在、茨城県つくば市にあるベンチャー企業に勤務。ですが、湯沢の自宅マンションを仕事場にしてリモートワークをしています。「周りを山に囲まれている環境の中で暮らしていると、なんだか安心感があるんです。日ごとに移ろいでいく山々の風景を眺めながらのクルマの運転はすごく気分がリフレッシュします。買い物をするお店が少ないことは移住する前から分かっていたことだし、生活面での不便さはゼロですね。ただ、好物のインドカレーのお店が少ないのは少し残念ですが(笑)」。
 移住促進事業をビジネスとして立ち上げ、自らも移住者として湯沢町で暮らしている伊藤さんの目線から移住を検討している人へ伝えたいこととは?「移住をすれば、これまでの生活とはまるきり違う毎日がやってきます。ただ、移住先でその土地に馴染んで暮らすか孤独に暮らすかは、事前準備によって変わってきます。頼れる友達やちょっとしたことを相談できる人、私のようなコーディネイターなどの知り合いを何人も作ることをおすすめします。そのためには、移住する前から希望先の地域で行われるイベントやお祭りに参加したり、ゲストハウスや農家民宿に泊まりに行ったりするなどして、その地域との関係を作ることから始めてみるとよいと思います」。
 “人もまちもキラキラ輝いてほしい”という思いを込め伊藤さんが名付けたきら星という社名。湯沢町でスタートしたばかりのベンチャー企業が、これから日本全国を元気にし、そして輝かせていってくれるはずです。

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