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ニイガタビト

「販路になる」という使命を叶える場所

2016.08.10 掲載

「八百屋の土田」店主

土田竜吾さん

28歳 上越市在住

 上越市柿崎区出身。幼稚園の時は東京、小学校から高専を卒業するまで長野市で暮らす。祖父母が上越市に住んでいたこともあり、幼い頃は長期休みになるとよく遊びに来ていた。高専を卒業後、長野・栃木で自動車部品メーカーの開発部門に勤めるが2012年に退職。その後、長野にUターンし転職。プライベートで無農薬野菜を育てる農家さんとつながり、食の安全、流通などに興味を持ち始め、「八百屋をやりたい」と思い、2015年7月に仕事を退職。同年10月、祖父母の家で『八百屋の土田』をオープンした。

やりたいことに適している場所

 「八百屋をやりたい」、そう思ってから約10か月後の2015年10月、私は上越市の祖父母が暮らしていた家で『八百屋の土田』を始めました。
 「Uターンしよう!」と思って帰ってきたわけではなく、自分のしたいことをするのに適していたので戻ってきた、という感じです。
 上越市で生まれ、幼い頃は東京、小学校からはずっと長野市で暮らしていました。中学生くらいまでは、長期の休みになると祖父母の家に遊びに来ていたので、なんとなく懐かしいなあと思いますね。
 中学校卒業後は長野高専に進み、電気工学を専攻、卒業後は自動車部品をつくる会社の開発部門で働き、約3年間勤めました。一度栃木県に転勤になったことがあるのですが、なんとなく自分の暮らしやすさとは違いがあって、長野に帰りたいなと思ったこともあり、退職後Uターンしました。

無農薬野菜を取り巻く状況

 長野に戻ってから転職し、畜産関係の餌用機械や空調整備の設計・製造に携わっていました。自動車から畜産になったことで、今までつながっていなかった農家さんやお子さんを持つお母さんたちとつながるようになり、少しづつ自分の関心が「食、流通、安全」に移るようになっていったのです。
 せっかく手間暇かけて無農薬野菜を育てても、厳正な認証を得ていないと大手流通に引き取ってもらいにくい。引き取ってもらえないものは販路が少ないため、道の駅等で安く販売せざるをえない現状があります。本来の価値・値段で取引されず、いいものを育てている農家さんが疲弊していく状況に、大きな危機感を覚えました。

自分が販路のひとつになる

 そうした状況を知ったことで食の安全にも関心を持つようになり、仕事の合間にセミナーに通って勉強をしたり、農家さんの手伝いに行ったりしました。「自分にできること、したいことは何だろう」と、色々な人の思いや勉強したことを考えた結果、「自分が販路のひとつになろう」と思いました。
 八百屋を始める上での場所選びの条件は、「固定費が掛からないこと」と、「人とのご縁」。長野市で暮らしていた場所はテナント料も高く、実家がマンションだったので断念。一方で、上越市のお母さんたちと知り合う機会があって、新潟でのご縁が広がってきたことと祖父母が暮らしていた家が空き家になっていたことがあり、上越市を選びました。
 高田駅に近いとはいえ、人通りが少ない商店街に店を構えることに不安はないのかと聞かれることもあるのですが、もともとネットショップを並行してやろうと思っていたことや、上越市のお母さんたちとのつながりから拡散できるのではないかと思っていたので、あまりそのあたりは気にしませんでした。両親からは結構反対されましたけどね。(笑)

孫ターンの心がけ

 2015年7月に退職し、10月から八百屋をオープンしました。私はいわゆる「孫ターン」なのですが、町内会のみなさんは喜んで受け入れてくれました。町内の集まりには積極的に参加するようにしたり、コミュニケーションはきちんとするよう心がけています。これは来る前から気を付けようと思っていたので、大事にしてます。
 お店はオープン当初はほんとにガレージそのもので…。(笑)しばらくしてさすがにまずいかなと思って、お母さんたちに相談したらプロの方を紹介してくれて、今はすっかりきれいになりました。
 また、商工会議所の方に色々と教えてもらい、UIターン向けの補助金も活用しました。UIターンだと専用枠があったりとメリットがあるものも多いので、一度調べてみるといいと思いますよ。

安心安全な野菜を選ぶ

 無農薬野菜は季節に合わせて農家さん5人くらいと取引しています。『販路になる』という使命を感じているので、家庭菜園ではなく、農業を生業としている人の野菜をセレクトしています。商品は上越市メインですが、県外含め試行錯誤を繰り返し、お客様の要望に沿えるように心がけています。
 初めは物珍しいもの見たさに来られる方も多かったですが、今ではリピーターのお客様、口コミを聞いて来てくださる方など、安心安全な野菜を求めて来られる方が増えています。都心では、セレクトショップは当たり前になりつつありますが、地方では逆に手に入りにくいという状況を、仕事をしてみて実感しました。

八百屋の土田へのリンク

ここでの暮らしが好き

 店を構えてからもうすぐ1年。もっともっと売らないといけないな、というのも感じていて、まずは近隣から宅配を始めようかと思っています。
 野菜はすべて買い取っているので、売れなければ店のマイナスになってしまいます。生き物なので、在庫の管理は難しいですね。今はSNSでアナウンスしてやり繰りしていますが、改善余地があるところです。
 この1年間は今までの生活スタイルからガラッと変わりましたが、ここに来て暮らしにくいと思ったことはありません。山もあって海もある。食べ物も美味しいし、雇われる身ではなくなったので自由に時間管理ができます。もちろん経営者になって大変なことはありますが、人とのつながりも増えた、ここでの暮らしが好きです。

八百屋の土田Facebookへのリンク

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