2016.02.23 掲載
本屋 BOOKS f3 店主
小倉快子(おぐらやすこ)さん
28歳 新潟市在住
新潟市出身。高校卒業後、都内の大学で写真を専門的に学ぶ。卒業後、都内の写真雑誌出版社で撮影や編集に携わる。写真集専門店で写真集をセレクトしてもらったことが印象に残り本屋の仕事に興味をもつ。香川県に移住し、古道具屋さんと共同で「BOOK MARUTE」をオープン。2015年、新潟市に戻り、写真集の古書と新刊を中心とした本屋「BOOKS f3」を沼垂東に出店。
高校時代は写真部に所属。部員も少なく、先輩から教えてもらいながらフィルムの現像やプリントをしていましたが、正しい方法を学んだのは大学の時です。特に、4年生のゼミで、写真に対する姿勢を教えて貰ったことが、今の自分をつくっていると思います。
卒業後、写真雑誌の出版社に就職しました。カメラマンや編集など、様々な仕事を経験。とにかく忙しく働くなか、友人のプレゼントを探しに訪れた写真集専門店で、本をセレクトしてもらう機会がありました。友人の好みや、私の希望などを聞いて、友人にぴったりな写真集を選んでくれたんです。それは、自分の引き出しにはない写真集でした。この時、専門知識を活かして本をセレクトする仕事に興味を持ちました。
以前、雑誌を見て旅行で行き、強く惹かれていた瀬戸内の男木島。写真も撮れるし、本屋もできるかなと移住を決意。住む場所だけ決めて高松へ向かいました。知り合いもいない場所です。とにかく動いてみようと思い、9ヶ月くらい高松で活動するNPOで島に関わる仕事をしていました。色々な人が出入りする場所で、そこで古道具屋のオーナーから声をかけてもらい、そのショップの一角をお借りして、共同でブックカフェ「BOOK MARUTE」を移住して約1年で始めることになりました。
3年ほど高松で経験を積んだのですが、生まれた街でお店をやりたいと思い、1年ほど前に帰郷。空き店舗を探して、古町や万代など新潟市内の繁華街を歩いてみたら、学生時代には気付かなかった街の魅力や、新しいことを始めている人が多いことに気づきました。
自分が新潟でやりたいことを様々な人に話したところ、私が好きそうな物件があると沼垂東の空店舗を紹介されました。10年前には時計店だったところです。一目で気に入り8月末から準備を始め、昨年の12月19日に、写真集の古書と新刊を中心とした本屋「BOOKS f3」をオープンしました。お店では、写真に関するイベントや展示のほか、カウンターで珈琲とハーブティも提供しています。
高松でお店を始めたときも、新潟に帰ってからも、出会った多くの人に助けられてきました。本当に運がいいと思います。
沼垂エリアは、高校へ通うバスの通学路だったので、降りたことはほとんどなくても、全く知らない場所ではありません。不思議な縁を感じています。人との出会い、場所との出会いも、すべて縁があるのだと思います。
初めて写真集を買うのがこの店で、何年か後に写真集を開いた時、この店のことを思い出して貰えると嬉しいですよね。街に馴染んで、年配の方から若い人まで気軽に立ち寄ってもらえる店にしたいと思います。
■BOOKS f3(ブックスエフサン)
住所:〒950-0075 新潟市中央区沼垂東2丁目1-17
電話番号:025-288-5375
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