2015.08.26 掲載
村上市地域おこし協力隊
加藤成美さん
25歳 村上市在住
新潟市生まれ。高校卒業後、都内の女子大で、スペイン語スペイン文学科を学ぶ。大学卒業後、横浜で就職。3年間営業職を経験。この春から村上市地域おこし協力隊として、村上市長津地域を担当。現在、地域の方々との交流を通じて魅力発見に努めている。
高校卒業が近づき進路を考えるきっかけになったのが、家にあったカレンダーでした。
そのカレンダーは外国語が月毎に変わるタイプで、英語やフランス語、ドイツ語など様々な国の言葉が紹介されているモノでした。おそらく両親のどちらかが貼ったのだと思うのですが、ローマ字読みで読めるスペイン語があり、とても興味を持ちました。あいにく新潟市内にはスペイン語を勉強できる学校がなかったので、進学先として都内の大学を選びました。大学生活はとても充実していて4年間はあっという間に過ぎていきました。卒業後は横浜で3年間働きましたが、このままこの場所で結婚、子育てというイメージが出来なく、この3月に退職しました。
実は退職したのは、この3月だったのですが仕事を辞める決心をしたのは半年ほど前でした。実家に帰ろうと考えていた時に、母親から村上市が「地域おこし協力隊」の募集を行っていることを教えて貰いました。募集要項に記載されていた業務概要が『魅力ある地域の食材を中心とする資源を活かし、産物の加工や販売による活性化を住民の皆さんと進めるとともに、伝統行事の継承や福祉事業などに取り組み、笑顔の絶えない地域づくりを目指します』との記載があり、とても興味を持ち応募しました。
会社にそのことを伝えたところ、もし仮に決まらなければ戻ってきても良いとの言葉をいただき、応募に不安がなくなり、スッキリした気持ちで面接に臨むことが出来ました。
面接が行われたのが、2月22日で、「地域おこし協力隊」に決まったのが3月に入ってから。引越しが3月26日でした。横浜から村上市に直接荷物を運んできました。
学生の時も横浜で働いている時も、隣に住んでいる人も知らないし、話かけられるのも怖いと思うことが普通だったのですが、実際にこちらに住み始めて、地域の皆さんと接することがとても楽しく思えるようになりました。地域のコミュニティが出来あがっていて、その中に、私自身も早々に受け入れて貰えてとても助かっています。6月に「長津女子会」というお茶会を開催しました。初めて自分が主催した会だったので、誰も来なかったらどうしようという不安があったのですが、10名ほどの方から参加してもらいました。その後は、多くの地域の方から「○○○○を作るから来ないか」と誘われたり、地域に伝わるお祭りや地域の運動会など、さまざまな地域行事にも声を掛けていただき、参加させて貰っています。その中で教えていただいたひとつに大海(だいかい)があります。大海は地域に伝わる伝統的な郷土料理で、「お祭り(お神楽)等でお祝いのご馳走として食べたり、今は地域から外に出る人が多くなっているので、 帰省した際におふくろの味として親しまれている料理」です。家庭によって入れる食材や味付けが微妙に違うのですが、主な材料は鶏肉、干ししいたけ、たけのこ、糸こんにゃく、長ねぎなどが主な食材です。鶏肉は家庭によっては豚になったりもしますし、両方入れる家庭もあるようです。
女子会をきっかけに地域の方々の優しさを日々感じています。
高校時代の友人も時々訪れてくれるのですが、一緒にこの場所を散歩したり、村上市内や大好きな笹川流れを案内しながらファンを増やせたらいいなと考えています。
長塚地区の住民になって4ヵ月も経っていないので、まだまだ地域のことを知らなければならないし、もっともっと魅力的な地域の宝を発見したいと考えています。
この地域で行われている様々なイベントも、ひとつひとつが初めての体験ですがスタッフとして関わらせて貰いながら、少しずつでも魅力を発信していけたらと思っています。
すべてが本当にこれからなのですが、「魅力ある地域の食材を中心とする資源を活かす」「住民の皆さんと産物の加工や販売を進める」「地域の伝統行事の継承や福祉事業などに取り組みながら、笑顔の絶えない地域づくり」を進めていければと、日々頑張っています。
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