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ニイガタビト

私も、周りも笑顔になる挑戦を続けたい

2017.01.25 掲載

vol4

一般社団法人おらってにいがた市民エネルギー協議会 専務理事

木村義彦さん

新潟市

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Key word

 茨城県出身。福島大学・大学院卒。大学院では、農山村地域における活性化をテーマにグリーン・ツーリズム事業と都市農村交流事業の可能性を研究。卒業後、首都圏で市民の起業をサポートするNPO法人に勤務し、2013年新潟市に転勤。若者の就労支援を主として担当していた。その後退職し、2014年一般社団法人おらってにいがた市民エネルギー協議会を設立。新潟市を拠点に、市民による自然エネルギー事業の普及と環境教育活動に力を入れている。好きな花 :梅。

前回は、市民エネルギー事業のことと普段の私の仕事の話をしました。
最終回は、一般社団法人 おらってにいがた市民エネルギー協議会の展望と私の目標についてお話しします。

伝統と知恵を学び、未来を考える

 3回にわたって私の働き方についてお話しさせていただいたコラムも、今回が最終回。毎度皆さまにあまり馴染みのないエネルギーについてお話させていただきました。今回も…もちろんエネルギーのお話で〆たいと思います(笑)。
 まずは、私が働くおらってにいがた市民エネルギー協議会の展望をふたつお話したいと思います。まず、ひとつが熱供給事業です。私たちの生活のなかで消費するエネルギーの大半は、電気エネルギーではなく熱エネルギーです。料理も空調も「電気」を使って、IHや家電製品を動かして違うエネルギー(熱エネルギー)に変換させて使っています。「え?」と思う方もいるかもしれませんが、実はこんなからくりが機械の中で行われているんです。びっくりですよね。
 私たちの暮らす新潟をはじめ北国で最もエネルギーを必要とするのが、冬です。冬は、熱源(暖房)の確保が死活問題。そして私たちは、冬のエネルギーも自然エネルギーで賄い、かつ低コストにすることを考えています。
 とはいえ、新潟の冬は青空がほとんど出ることがなく、夏場のように発電することができません。そこで注目しているのが、「熱供給事業」です。自然エネルギー先進地である北欧諸国では、発電事業ではなく太陽熱を活用した「熱供給事業」が注目を浴びています。ざっくりとしたイメージですが、夏場サンサンと照り返す太陽の熱で90℃以上のお湯をつくり、巨大なプールに貯蔵します。冬場になったら、夏に温めておいたお湯を配管を通して各家庭に供給し、空調などの暖房に使用するというものです。夏のエネルギーを蓄えておいて、冬に使おう!という、とてもシンプルで合理的な発想です。新潟には、冬に積もった雪を保存して夏場の冷蔵に使用する雪室があります。まさにその逆のイメージ。寒冷地の伝統や知恵、海外の事例、新技術など世界に広がるたくさんのヒントから学び、これからの未来を考えていこうと思っています。

「新潟らしい」エネルギー教育プログラムを広めたい

 もうひとつは、おらってにいがた市民エネルギー協議会がつくった「環境エネルギー教育プログラム」の実施です。このプログラムをつくるにあたり、未来を生きる子どもたちに「エネルギーのことを伝えたい、今私たちにできることをしておきたい」と熱い想いをもった市民の方々が集まってくださいました。専門用語が多く、複雑な環境エネルギーの情報をどうすればわかりやすく伝えられるか、どうすれば一般的な情報だけでなく「新潟らしさ」を含めた内容にできるのか。1年以上かけて多くの市民の皆さまに関わって頂いた「環境エネルギー教育プログラム」がいよいよ完成します。
 笑いあり、ときに白熱した議論もあり、一生懸命に取り組んできた過程をずっと見てきました。その想いを伝えるべく、2017年度はこのプログラムを多くの方に伝えられる機会をつくりたいと思います。

「こたえられる」人になるため、挑戦者であり続ける

 さて、ここからは私の目標をお話していきたいと思います。私自身の目標は、自然エネルギーのことなら何でも「こたえられる」ようになることです。「答え」も「応え」も両方です。将来的には、地域性や個々のニーズに合わせ、実現にむけて力強く後方支援できるくらいの力をつけなくてはならないと思っています。どこにでもいる情報ツウではなく、しっかりと地域に足を踏み入れ、声を聴いたうえでこたえられるようになりたいです。私自身もたくさんの力強い支えがあったからこそ、未知の分野だった市民エネルギー分野に挑戦することができました。新しいことに挑戦しようとする方々を力強くサポートできる人もまた、挑戦者であり続けている人ではないでしょうか。
 私も挑戦者として、新しい事業や活動に真正面から向かい、ぶつかり続けていくことが必要です。これから自分でも小さな事業を立ち上げ、自然エネルギーや起業経営のノウハウを自身で実践しながら積みあげていこうと思います。

新潟を楽しみ、どっぷりつかる

 2016年は自然エネルギー事業の立ち上げと運転で忙しく、あっという間に終わってしまったので、今年はまちのイベントや友人と遊びに出かけたりとプライベートも充実させたいです。大好きな自然だけでなく伝統や芸術、地元産業などにふれ、新潟をもっと楽しみながら、新潟にどっぷりとつかってゆこうと思います。嬉しいことに、この数年で新潟にUIターンされた友人や新たに起業した方との出会いが多くあり、刺激を受けながら交友する機会がたくさん増えました。
 さらに今年は新潟にとどまらず、世界に視野を広げて考えてみたいと思っています。なかでも気になっているのが、世界幸福度ランキング第1位のデンマークです。新潟と同じく厳しい冬がある農業大国、そして世界が着目する自然エネルギーへのシフトが進んでいる国です。だれもが幸福を感じるデンマークの社会に、暮らし方、働き方、価値観など学ぶべき点がたくさんあるのではと期待しています。
 最後に、私が今新潟でおらってにいがた市民エネルギー協議会とそれに関わるエネルギー事業を頑張っていられるのは、人とのご縁と、私たちの活動を支え、一緒になって走ってくれる方々がいてくれるからです。本当にありがたい環境に巡り合えました。まだまだ実力不足ですが、私も、私の周りの多くの人々も笑顔になれるよう、どんどん挑戦しようと思います。
 ご拝読いただき、本当にありがとうございました。

おらってにいがた市民エネルギー協議会へのリンク

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