株式会社東陽理化学研究所　総務人事部総務人事グループ

成沢　輝彰さん

生産グループ

松永　太樹さん

「わくわくワークにいがたキャンペーン」とのタイアップ特集！
男性の育児休業取得に取り組む県内企業の従業員の声をお届けします。

◎わくわくワークにいがたキャンペーンとは？
「働き方改革推進に向けた機運の醸成」と、「新潟県の働く場としての魅力の発信」を図るため、実施しているキャンペーンです。
今年のキャンペーンでは、「男性の育児休業」をテーマに、企業及び労働者双方への働きかけの強化に取り組みます。

＼成沢さんのプロフィール／
●2016年入社（中途入社）
総務人事部として、人事採用や働き方改革、広報業務などに携わる。働き方の向上を目指して、規定の改定、新しい制度の周知、現場の要望のキャッチアップに努めている。

＼松永さんのプロフィール／
● 2008年入社
新卒で東陽理化学研究所に入社し、生産グループの中でも一貫して切削加工を行う工作機械・マシニングセンタを専門的に扱う。現在は工場内の進捗管理や改善業務がメイン。二児の父。


（東陽理化学研究所の働きやすさ）
・男性社員の育児休業取得率100%
・年5日間の育児目的休暇を導入
・入社初年度より有給休暇20日付与

（認定・受賞歴）
・「ホワイト企業アワード」ゴールド、最優秀賞および福利厚生部門受賞
・厚生労働大臣認定制度「ユースエール認定企業」認定
・日本健康会議認定制度「健康経営優良法人中小企業部門」認定
・子育てサポート企業認定制度「くるみん」認定
・新潟県男女共同参画推進企業「ハッピー・パートナー企業」登録
・つばめ子育て応援企業認定

【Ｑ. 業務内容と働く環境づくりについて教えてください。】
（成沢さん）
弊社は1950年に創業し、燕市で生産される大量の洋食器を磨き上げる電解研磨という技術を確立した会社です。現在社員は285名で、非鉄金属の表面処理全般や、パソコンのボディや半導体製造装置の部品などを作る金属加工をメインの事業としています。マシニングセンタという切削加工を行う工作機械を232台保有しており、これは業界でもトップクラスの規模です。

社員のQOL向上を目指し、2018年から特に働き方の改善に力を入れており、取り組みの一環として男性社員の育児休業取得率100%を実現しました。1時間単位で取得できる「年5日間の育児目的休暇」も近年導入しました。

【Ｑ. 新しい制度導入の難しさやコツがあったら教えてください。】
（成沢さん）
新たな休暇制度を浸透させるには時間がかかりました。積極的に休暇を取得することへの心理的なハードルを取り除くことが難しかったのですが、例えば男性の育児休業制度は、2022年の年頭挨拶で社長が男女共に100%の育児休業取得を掲げたことや、取得によって本人と会社に新潟県から助成金が支給される男性の育児休業取得促進助成金 (※)も周知したことで、2023年に目標を達成することができました。
新しい制度を導入するだけでなく、スピード感や、休暇の申請方法の電子化など、制度の制定行程や現場目線の工夫も大切にしています。

※男性の育児休業取得促進助成金についてへのリンク

【Ｑ. 社内外の反響はいかがですか？】
（成沢さん）
男性社員の育児休業期間は1ヶ月から3ヶ月、最大で半年取得したケースもあります。育児目的休暇も徐々に利用が増え、当初は1日単位でしたが、現場の要望から1時間単位で取得できるようにした改善も好評です。

このほかにもさまざまな働き方改革を実践しており、厚生労働省の働き方改革事例集に取り上げられるなど、取材を受ける機会も増えました。2022年には「ホワイト企業アワード」ゴールド認定および優秀賞と福利厚生部門賞をW受賞。新潟県の「ハッピー・パートナー企業」の認定など、数々の賞や認定も受けることができました。

【Ｑ. 松永さんは育児休業制度を活用されたそうですね。】
（松永さん）
第二子が生まれる時に3ヶ月取得しました。生まれる前にも2週間ほど有給を充てて、出産にも立ち会うことができました。
育児も家事もスキルが格段に上がり、妻と一緒に大変な時期を乗り越えたことで夫婦の絆も深まり、本当に取得してよかったなと思います。
現在は子どもが2歳と6歳ですが、この時の経験もあるため子どものお世話も家事もワンオペで対応できるので、妻が旅行に行っても大丈夫です。だから、後輩が育児休業を1ヶ月の期間で申請をしてきたことがありましたが、もっと取りなよとアドバイスしています。

職場に復帰した際は、初心に戻った気持ちと、子どもと一緒にいる時間が長かった分「子どものために頑張ろう」と新たな強い活力が湧いたことを覚えています。

【Ｑ.業務への影響はありませんでしたか？】
（松永さん）
まだ社内で男性社員の育児休業取得の2～3例目だったので、どうやって私が抜ける分の仕事を回すか、周りも試行錯誤でしたが、みんな積極的に協力してくれましたし、引き継ぎのための期間もしっかり作り対応することができました。
また会社全体で業務の属人化を廃してジョブローテーションを導入し、誰かが休んでも代わりにできる人が引き継いで業務が滞らない仕組みを確立したので、安心して育児休業を取得したり早退したりできるようになりました。子どもが急に熱を出したりした時も、周りの皆さんが「休みな」と声をかけてくれます。

（成沢さん）
育児関係の休暇以外にも、弊社は年間休日の増加や残業カットなど労働時間のシェイプアップに取り組んでいます。ジョブローテーションによる効率的な業務の遂行と、限られた時間を有効に活かそうと生産効率がアップしたことで、むしろ売上は伸びています。

【Ｑ. 今後の目標を教えてください。】
（成沢さん）
さらに社員の幸福度が高まる施策を積極的に採用していく方針で、「新潟県内で一番子育てしやすい会社」と言われるよう活動を続けていきたいです。直近の取組としては、育児のための短時間勤務が小学校入学までの適用だったところを、2025年度からは中学校入学までに延長します。

【Ｑ. 育児休業取得を検討する男性へメッセージをお願いします。】
（松永さん）
育児休業中に国（雇用保険）から支給される育児休業給付金（※）の額は休業前賃金よりも低くなってしまいますが、育児にはその減った分以上の価値がある、お金に代えられない経験だと思います。育児の大変さは同じ目線に立たないと分からないものです。夫婦二人で一緒に取り組むことで絆が深まり、その後の信頼関係にも繋がりますよ。

※育児休業給付金について
育児休業を取得した場合、休業開始から通算180日までは休業開始前賃金の67％（手取りで８割相当）、180日経過後は50％が支給されます。また、令和７年４月１日から子の出生直後の一定期間以内に、両親ともに14日以上の育児休業を取得する場合に、最大28日間、休業開始前賃金の13％相当額を給付し、育児休業給付とあわせて給付率80％（手取りで10割相当）へと引き上げられます。
制度の詳細は、厚生労働省 新潟労働局 雇用環境・均等室までお問い合わせください。

◎所在地：〒959-0308 新潟県西蒲原郡弥彦村大字大戸761-1
◎従業員数：285人
◎事業内容：金属製品製造・金属表面処理

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