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ニイガタビト

高い技術力と新たな挑戦で地域の未来に貢献!

2020.03.12 掲載

株式会社大原鉄工所

髙橋倫広(たかはしのりひろ)さん

長岡市

1980年生まれ。新潟市出身。高校までを地元で過ごし、宇都宮大学工学部に進学。大学院生時代に就職活動を進める中で、国内唯一の雪上車のメーカーでもある長岡市の大原鉄工所を知り、2004年に入社。プライベートでは2子の父。今年1月に長女が生まれたばかりなので現在は“イクメン”として仕事を頑張りつつ子育てにも積極的に参加。登山が趣味で、グリーンシーズンには県内各地の山に登っている。

\インタビューのポイント/
●機械が好きで日本唯一の雪上車メーカーに就職
 新潟に戻って就職という希望を叶えた
●大手メーカーではできない経験がやりがいに
 設計から製造までを手掛ける会社だから面白い
●イクメンとしても奮闘中!
 仕事も子育ても楽しむ姿を後輩たちに見てほしい

機械工学を学んだ学生時代

 生まれは新潟市です。幼い頃に2年ほど上越市に住んだことがありますが、高校生まで新潟市で過ごしました。高校卒業後は、ちょうど就職氷河期と言われていた時代だったこともあり、大学進学を選びました。元々理系が好きだったので、栃木県にある宇都宮大学の工学部に入学し機械科で学びました。大学で一番興味を持って楽しく学べたのが製図や機械加工だったので、将来は機械メーカーに入って仕事をしたいと思うようになったのです。学部で4年間勉強したのですが、もっと専門的に学びたいという気持ちがあり、親もそれを受け入れてくれたので、大学院に進んでさらに2年間勉強を重ねました。

機械好きの自分にピッタリだと思った会社

 進学で地元を離れたことで、新潟の暮らしやすさに改めて気づき、卒業したら新潟に戻って就職したいと思うようになりました。そこで、就職活動では新潟市で自分の働きたいような会社があるか探しました。しかし、希望するメーカーがほとんどないことが分かり、次第に希望の仕事に就くことよりも、新潟に戻りたいという気持ちの方が強くなってきて、公務員試験も受けました。大学時代に6年間を過ごした宇都宮市もとても住みやすい街でしたが、やはり自分が生まれ育った街に帰って暮らしたいという気持ちが強かったのだと思います。大学の同級生の中には東京の企業に就職が決まった人も多かったのですが、私自身は東京という場所にはあまり惹かれず、暮らす場所としてのイメージが湧きませんでした。
 その後私は、県央地域や長岡市など県内全域での就職を視野に入れて企業探しをしました。そこで知ったのが、今私が働いている大原鉄工所だったのです。機械が好きでクルマも好きな私の目には、日本で初めてとなる「量産型」雪上車を開発した大原鉄工所はとても魅力的に映りました。そして、新卒採用試験を受け、2004年に新入社員として入社。新潟に戻って働くという希望を叶えることができました。

「自分が造っている」を実感できる仕事

 就職を機に長岡市に住み始めてもう16年が経ちますが、宇都宮から長岡に来たばかりの頃を思い出してみると「ようやく自分が知っていて、慣れ親しんだ空気の場所に帰って来た」という感覚を持てたことがよみがえります。入社してから数か月間は社内のさまざまな部署を経験し、その後すぐに希望していた設計職に就きました。もしかすると大手メーカーでは難しいことなのかも知れませんが、設計から製造までを一貫して手掛けているのが当社の特徴でもありますし、その分いろんな経験ができて「自分が造っている」と実感できているのもこの仕事のおもしろさだと感じています。
 これまでには廃棄物のリサイクル設備などで使われる破砕機や選別機、廃棄物処理プラントの設計、技術営業職としてお客様のところに出向いての提案、バイオガス発電機の開発などあらゆる業務を経験してきました。そして現在は企画開発の部署に所属し、産学官連携プロジェクトの実施、新製品の設計・開発などを手掛けています。このように、いろんな業務をやらせてもらえる社内体制も、長く働き続けられているひとつの理由になっています。
 また、お客様と一緒に話し合いを重ねながら、ひとつの機械を造っていくことや、社内のいろいろな部署のメンバーとチームになってひとつの業務に取り組めることが何よりのやりがいだと感じています。

子育てのしやすさを実感

 プライベートでは今年1月に第2子の長女が生まれて、家族4人で楽しい毎日を送っています。新潟ならではの地域性かも知れませんが、近所に住んでいる人たちともすごく仲が良くて、同年代の家族同士で飲み会をしたり、キャンプに行ったりもしています。
 また、長岡市は私たちのような小さな子どもを持つ子育てファミリーにとって支援制度も整っていますし、子育て支援施設なども充実していて、子育てのしやすさを実感しています。県外の方にとって長岡はとても雪深い地域という印象があるかも知れませんが、市内の道路は消雪パイプが整備されていますので、除雪という点では全く不自由はないです。
 私のグリーンシーズンの趣味は登山なので、魚沼方面の山にもアクセスしやすい長岡市は本当に住みやすい街だと思っています。登山やキャンプなどの山遊びに限らず、海も川もあって多彩な外遊びができるのが新潟県の魅力であり、ここで暮らすよさだと思います。ウィンタースポーツもやりますし、何より雪上車を造っている会社の社員なので(笑)、冬の新潟も魅力的だと感じています。

「ここで働きたい」と思われる会社に

 仕事の面では、大きく変化していくであろう未来に向けて、新しいニーズに合った製品やシステムを創っていくのが私の役目だと思っています。雪上車は当社のオンリーワンのものですが、それに次ぐ新たな柱となる事業を生み出していきたいです。
 また、娘が生まれたばかりなので、父親としても頑張らなきゃと思っています。長男が生まれた時は、ほとんど育児は妻に任せっぱなしでしたので、今回はしっかりと育児に参加して“イクメン”になりたいです。ワーク・ライフ・バランスがとても大事になっている今、仕事を頑張るのはもちろんですが、育児休業を取得するなど、父親として楽しみながら積極的に子育てをする姿を後輩社員たちに見てもらうことも大切だと考えています。微力ですがそういう会社のムードを自分が率先して作っていくことで「髙橋さんのようになりたい」と思ってくれる後輩や「大原鉄工所で働きたい」と言ってくれる人が増えることが、会社にとっての未来につながっていくと思うのです。
 スキーやスノーボードを楽しむ人が減っているとも言われていますが、雪は新潟県の大きな魅力のひとつ。当社も、日本唯一の雪上車メーカーとして、スキーレジャーを盛り上げるためにできることが何かあるんじゃないかと考えているんです。そういう面での新しいトライを重ねていきたいですし、新潟の企業として新潟県や長岡市と連携して地域の活性化にも貢献したいと思っています。

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