2008.02.07 掲載
塚本こうじ屋
塚本理一郎さん
27歳 佐渡市
両津出身、駅伝選手として県外の大学へ進学。ドイツへ1年間留学後、家業を継ぐためUターン。現在、母校の陸上部の外部コーチやトレッキングガイド、NPOで環境イベントの企画を行うなど活躍。
学生の頃から「地元で生活したい」とは思っていましたが、家業を継ごうとは思っていませんでした。22歳の頃、初めての海外旅行でデンマークを訪れた時、日本の食文化の素晴らしさに気付き、「日本の伝統食である『こうじ』を自分の家で作っているというのは、すごいことなんだ」と実感したわけです。また、「環境教育」に興味を持ち、1年間ワーキングホリデーとしてドイツで暮らしたことも、Uターンを考えるきっかけになりました。首都圏での就職を考えたこともあります。想像ですが、自分ひとりがいなくても会社が動いたり、地域とのかかわりが感じられないのではと思ったことも、佐渡にUターンを決意させる一つでした。
家業を継いだため、家があり、食べるものに困らない、仕事もある、という環境だったので不安はありません。しかし、自営業のため給料という項目はないので「いいのかな?」という疑問はあります。両親には「佐渡の商売屋は、みんなこうだよ」と言われるのですが、その辺りは他のみなさん、どうしているのかな?と、聞きたい。
一昨年、佐渡に戻ってきたのですが、「もう少し外の世界を見てからでもよかったかな」と時々感じます。
サイトで言うと、ミクシイの佐渡をテーマにしたコミュニティに参加してはどうでしょう。佐渡にはU・Iターンしてきた人がたくさんいます。その人たちのインターネット活用率は高く、外からの情報を佐渡に伝えたり、また佐渡のことを外に発信するキーマンになっているんです。「海を渡って、わざわざ来てくれた」「佐渡をよく知ってもらいたい」という人が多いので、返信率も高い。投稿型のサイトの方が、現地の情報が伝わってくるので、そういうサイトを利用するといいと思います。
両親の影響もあり、人との出会いが、自分にとって大変勉強になっています。「ここにいても伸びないな」と感じたら、すぐ県外に行っていたかも。今の佐渡には尊敬する方々がたくさんいて、「この人たちからまだまだ学びたい」と思うので、離れられないですね。また、母校で陸上部の外部コーチをさせていただいていますが、「地域に必要とされている」という充実感もあります。静かな環境のため「自分と向き合う時間が持てる」というのも魅力。
季節によって忙しさが異なるのが特徴です。12月から「こうじ」の仕込みが始まるため、冬はとても忙しい。春から夏にかけては比較的余裕があり、今は「塚本こうじ屋」のホームページを作っているところ。また、父親が自宅で学習塾を行っており、僕も中学生と高校生に勉強を教える手伝いをしています。学習塾に来る中・高校生に話をするのですが「東京にばかり人が集まっていたら、社会が成り立たないでしょ」って。あの年代は、田舎コンプレックスを持っていて、そこを僕たちが変えていかないと。勉強も教えますが、雑談を交えながら佐渡のよさも伝えています
地域行事に参加していますね。環境教育に興味があるため、土日はこうした活動をするNPOのお手伝いをさせてもらったり、部活の練習に付き合ったり。佐和田地区には、U・Iターンされた方が経営するお店がたくさんあるので、そうしたところによく行きます。あと、仙道温泉「湯林荘」という公衆浴場が好き。
あとは、退屈になるのを防ぐため、定期的に新潟市内や県外に出かけて発想に刺激を与え、佐渡での生活にバランスを保つようにしています。
自分は必要とされているということを、都会生活で感じることは難しいのでは。佐渡で、あなたの活躍の場を見つけてみませんか。
連絡先
塚本こうじ屋http://misokouji.com/index.html
メールアドレス: tsukamoto@misokouji.com
TEL :0259ー27ー2769 FAX :0259ー23ー2199
〒952ー0014 新潟県佐渡市両津湊303
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