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ニイガタビト

未経験者、農業を始める!
- 農業法人で働く -

2019.03.08 掲載

vol.1

有限会社穂海農耕(ほうみのうこう) 生産および総合管理職

町田 伸之介(まちだ しんのすけ)さん

上越市

vol.1

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1988年生まれ、上越市出身。小中高と野球一筋に学生生活を過ごす。
高校卒業後は、学生野球の聖地と呼ばれている神宮球場でプレーするという憧れがありながらも、考え抜いた末に就職するために上京。
東京では憧れの神宮球場での仕事に加え、様々な仕事を経験。10年ほど経った頃にUターンを意識し、2016年、地元に戻る。有限会社穂海農耕(ほうみのうこう)に入社し、新しいスタイルの農業に挑戦している。

(第1回の今回は、新しいスタイルの農業現場とはどのようなものか、そしてそのやりがいについて町田さんが語ります。※全2回でお届けします。)

野球が大好きだった学生時代

 上越市で生まれ、学生時代は小中高と野球部に所属し、とにかく野球ばかりやっていた野球少年でした。高校卒業後は、進学して大学野球の聖地でもある神宮球場でプレーしたいという憧れがあったのですが、少し現実に直面して…。

 神宮球場で行われる学生野球といえば「東京六大学」や「東都大学」リーグですが、これらのリーグは大学野球の最高峰で、僕自身も浪人中に一度観戦し、レベルの高さに圧倒されました。

 それに、同年代で甲子園に出場した選手たちがレギュラーはおろかベンチ入りすらできないくらいハイレベルな競争をしていることに衝撃を受けました。…色々と考えた末に、思い切って上京し、東京で働くことを選びました。

 東京では様々な仕事を経験しましたね。ちょっと空いた時間に、映画のエキストラの仕事もやりました。楽しかったですよ。でも、神宮球場への想いは消えなかった。全日本大学野球選手権大会は東京ドームと神宮球場で同時開催されるんですが、全国大会に出場する選手でも、神宮球場のほうがテンションが上がる、と言うんです。やっぱり大学生にとって神宮球場は、高校球児でいう甲子園と同等の憧れがあるんです。だから東京で偶然、神宮球場の仕事を見つけた時は「お、こんな仕事があるんだ!」と嬉しかったです。結果約10年近く、神宮球場の仕事を中心に東京で働きました。

 神宮球場での仕事は、主に大学野球やプロ野球の試合のグラウンド整備や試合中のスコアボード操作。悪天候の中のグラウンド整備は時間との戦いで大変でした。ですが、試合中のアクシデントに備えてグラウンドのすぐ近くでハイレベルな試合を毎日観ることができました。5年間でおそらくプロアマ含めて約1,500試合は観ていたと思います。憧れだった神宮球場のフィールドも5年間で嫌というほど踏ませてもらいました。(笑)

Uターンして農業の道へ

 Uターンのきっかけは、上京してからずっと一人で思う存分好きなことをやらせてもらったので、何か親孝行できることはないかと考えたことです。「とりあえず実家に帰ってみるか」といった感じで戻ってきました。東京に住んでいた頃は、盆と正月、年に2回程度帰省するだけで、帰省の度に、両親が心配そうにしていたことが心に残っています。

 上越に戻るにあたり、「地元の仕事ってなんだろうな」と、地元の求人サイトなどを見て仕事を探していました。ありとあらゆる求人を見た中で、「あ。これは!」と思ったのが農業法人の穂海農耕でしたね。僕の中での決め手は、外で体を動かす仕事ということと、学生の頃に漠然と農業に興味があったこと。そこがマッチしたのだと思います。他の農業の求人も見たのですが少し離れていて、「自宅から通える距離」というのも穂海農耕の魅力でした。今は上越市内から通勤しています。車で20分くらいですかね。

 農業未経験でも入社することができるということも、きっかけの一つになったと思います。実際に入社してみると、ベテランの先輩もいますが、実は全員がほとんど新規就農で始めていると聞いて気持ちが楽になりました。

メーカーみたいな農業法人

 僕たちの会社は、業務用米をメインに生産しています。社長はよく「穂海農耕は原料供給メーカーだ」と言っています。新潟というとコシヒカリをイメージしがちなのですが、「みつひかり」や「みずほの輝き」といった米を極早生から超晩生まで10品種を生産し、商社や外食産業向けに販売しています。現在は145haもの広大な圃場(ほじょう)を管理しているので、生産効率を重視した栽培計画に沿って業務にあたっています。「農家」という感じではなくて、「メーカーの生産現場」というほうが近いかもしれませんね。
 
 春から秋にかけては、田植え、草刈り、稲刈りと毎日忙しいです。担当ごとに割り当てられている圃場があるので、自分の田んぼが出穂の時期なんかは「お、いよいよか」と、稲の生長を見られることが楽しみだったりします。丸二年経ち、二作を経験して少し余裕も持てるようになったので、入社当時に比べるとお米の特徴や販売先、それに関わるコストなど、全体が少しずつ見えてくるようになりました。販売されるお米の金額なども聞くと、なおさら身が引き締まる思いです。

働きやすい農業の現場

 僕らの作業の場合は夏も冬も基本的に「残業をする」ということがほとんどないんです。仕事は自分たちで考えて、自分たちに任されている。余計な残業をするくらいなら時間内に終わらせようよ、という風潮があるのが良いなと思います。

 もちろん、必要があれば残業もします。でも、個人的に「良いな」と感じるのは、残業をするぐらいだったらそれまでの間に工夫できる事があったんじゃないかと、みんなで考える職場の雰囲気です。先輩たちから時間内に効率よく作業を終わらせるためのアドバイスをもらいやすいと思います。

 会社の規模の問題かもしれませんが、隔たりがなく、わからない事があればその時目の前にいる先輩に聞けばいい。質問や相談が誰にでもしやすい環境だと思います。もちろん専門的な部分は詳しい方に聞きますけどね。チームワークを大切にしている職場だと思います。

社会貢献できる仕事

 農業は社会の役に立っているということが目に見えてわかる仕事だと思います。業務用米を欲しがっている人は世の中に沢山いるということを知り、自分たちがそれを生産することで、社会に貢献できていると感じます。

 また、地元の特色ある産業の一つでもある「米づくり」に、自分が携わっているという想いもあります。この街の田んぼの景色が、荒地や、雑草畑に変わってしまう姿を思い浮かべると、自分たちの故郷の景観を守っていくこと、保全することに一役買えているのではないかと、やりがいを感じます。

(第2回は、会社の副業制度を利用した町田さんの新しい働き方をご紹介します。)

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