2019.02.22 掲載
株式会社永井工業 土木技術者
五十嵐 貴樹(いがらし たかき)さん
小千谷市
1992年生まれ。小千谷市出身。小中高校時代を小千谷市で過ごす。高校を卒業後、教師の勧めもあり東京の大学へ進学。
「地元に戻って、自分が働いた証(あかし)が残るような仕事がしたい」との思いから、建設会社である株式会社永井工業(長岡市)に就職。現在は2級土木施工管理技士を取得し、主任技術者として公共工事に携わる。
私は小千谷市出身で、高校は帝京長岡高等学校に通っていたのですが、卒業後の進路について考え始めた時期に先生から「グループ校である帝京大学を受けてみてはどうか」と提案されたんです。
その時はまだこれから先のことを漠然と考えているだけだったので、都内の生活は一度経験しておくべきかなと思い受験しました。無事合格して、大学生活の4年間は経済学部・経済学科で経営について学びました。今とは全く畑違いのことを勉強していたんです(笑)。
都内での生活は、とにかく人の多さが印象深かったです。どこに行っても人、人、人で…。街はもちろん、大学の構内にもすごい数の学生がいました。満員電車に乗る時の大変さは特に思い出に残っています。ただ、都内では、人と人との心の距離は遠いと感じました。そんな日々を通して、人の数は少なくても人と人との心の距離が近く、また、自然に囲まれた地元の良さを再認識しました。
就職活動を始めるにあたって、何を仕事にしたいかを考えた時、自分が働いた証(あかし)が残るようなことを仕事にしたいと思いました。そこで浮かんだのが、建設業という仕事でした。
仕事を通じて造った道路や構造物はこの先も何十年と残り、そして、住む人たちのより良い生活の手助けもできる。高校から一緒に進学した大学の友人たちの多くが地元での就職を検討していたこともあり、私も故郷で働くことを決めました。
新潟の様々な企業を調べていく中で永井工業を見つけて、親も建設業に携わっているので、人づてにどんな会社なのか聞いてもらったんです。そこで、雰囲気の良い会社だという話を聞いてすぐ応募しました。無事採用されて、今年で入社4年目になります。
入社する前は、体力勝負の建設業に対して「こわい先輩がいるのかな?」というイメージがありました(笑)。でもそんなことは全くなく、実際は分からないことがあればその都度、上司や先輩が親切丁寧に教えてくれるいい職場です。社員同士の仲もいいので、楽しく過ごせています。
建設業の仕事は現場を知らないことには何もできないので、入社当初は、一般的に作業員と呼ばれる人たちの仕事内容を覚えたり、大変さを知るために現場を手伝いながら、現場管理を務めるための2級土木施工管理技士の資格の勉強をしました。
今は2級土木施工管理技士の資格を取って、道路改良工事の現場を任せてもらえるようになりました。会社と役所、下請けの企業、そして住民の方たちの間に入って段取りを決めながら仕事をするのはとても大変ですが、仕事をやり遂げた時の爽快感はクセになります!
現場での仕事中に近隣の方が声をかけてくれることも多く、こういった人と人との程良い距離感や温かさも励みになります。携わった仕事を終えて、まちの人に感謝されたり喜んでもらえたりしたことが直接伝わるのも地元ならではの良さだと思います。
普段は現場、打ち合わせなどの業務に追われる毎日ですが、社内で年に3回行われるヨガストレッチや地域の祭りへの参加、清掃などのボランティア活動なども積極的に行っています。
こういったイベントへの参加は社員同士のコミュニケーションの場になりますし、弊社のような公共工事の仕事はより地域に密着して、地域とのつながりを深めることも重要だと思います。
休日は、家で飼い猫と戯れながらNBAなどのバスケットボールの試合観戦を楽しむのが至福の時間です。私自身バスケは全然できないのですが(笑)。
また、時々ですが友人とサバイバルゲーム(サバゲ―)もやります。長岡市の栃尾に「あぶらげHILL」というサバイバルゲーム・フィールドがあり、そこに行っています。木々が多くて広い土地だからこそできる遊びですよね。のんびり過ごしたり、体を動かしたりして、仕事とのメリハリがつくよう休日を過ごすようにしています。
私の住んでいる小千谷市と職場のある長岡エリアは、交通の便などを考えると不便な点もあるかと思います。しかし、一度都内に出たことで、人が親切で温かい場所なのだと再認識しました。仕事は人と人との付き合いなので、人との距離が程良く、かつ自然に囲まれた環境のほうが気持ち良く日々が過ごせると思います。
私が今描いている夢は、1級土木施工管理技士の資格を取ること。資格を取れば、今より大きな工事に携われるようになります。早く資格を取得して、地元のためにもっと大きな仕事をできるようになるのが夢です。地元の人たちが、より暮らしやすい街を作っていきたいと思っています。自分が生まれ育った故郷ですから、これからどんどん恩返しをしていきたいです。