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ニイガタビト

Iターンだから出来たこと

2015.10.29 掲載

長岡にこっとくらぶ代表

榎園早苗さん

35歳 長岡市在住

 北海道芦別市黄金町出身。結婚を機に柏崎市に移り、2008年から長岡市在住。子どもの食物アレルギーをきっかけに、2年前に食物アレルギーの親子情報交換サークル「長岡にこっとくらぶ」を立ち上げた。

自然の中で生活していました

 地元は、ほとんどが親戚縁者という感じです。隣の家まで歩いて30分はかかるような、自然豊かな場所でした。北海道というと地平線の広がる大地というイメージかもしれませんが、むしろ県内で言うと栃尾市や魚沼市の山間部に近い感じです。姉と妹の3人姉妹で、小さい時は野山を駆け回っていました。
手に職をつけないとなかなか地元での就職は難しいことと、祖父の介護もあり、看護学校に進学し、地元で数年間看護師として働きました。
新潟県へのIターンは、結婚がきっかけです。夫は埼玉県出身ですが、当時、柏崎市内で働いており、北海道に遊びにきていた時に、知人の紹介で知り合いました。
 夫も私も新潟に縁があったわけではないのですが、夫の仕事の関係もあり、新婚生活は柏崎市でスタートしました。

中越大震災と中越沖地震

 結婚して柏崎市内で生活を始めてすぐに「中越沖地震」が起こり、被災しました。夫は3年前に中越大震災も経験しており、地震に対してとても神経質になっていました。二人とも新潟に縁があったわけではないので、どこに住むか、県外も含めてかなり悩んだのですが、息子の教育環境も考え長岡市内で生活を始めました。
長岡市でも看護師として働いていたのですが、2013年4月、息子が自宅でクルミバターを口にしてアレルギー反応が起き、じんましん、呼吸の乱れなど現れました。普段は看護師として対応できるのに、自身の子どもとなると動揺してしまい、いつもの対応ができませんでした。
改めてアレルギーを勉強するうちに、食物アレルギーを持つお子さんのいるお母さんが、私と同じように悩んでいるはずと考え、行政をはじめとして様々な場所に相談にいきました。知り合いが少なく周りに相談できなかったので、災害時の備蓄や簡単な防災食レシピなど、専門家や市内にある子育て支援センター、NPO法人などに相談しました。地域の事情を知らないことで先入観なく、気軽に尋ねたり、紹介してもらい様々な繋がりをつくることが出来ました。

拠点があると

 この夏、長岡市西神田2丁目に「啓育サロンRoots」というコワーキングスペースの運営を友人たちと始めました。ここが、さまざまな活動をしている方たちの出会いの場になり、新しい地域活動のキッカケが生まれる場となって欲しいと考えています。ただ残念ながら、ここは駐車スペースがないので、お子さん連れの方には来づらいかなと思っています。
もっともっと多くの人たちに、私たちの活動を知ってもらいたいと思いますし、県内の様々な地域で生活するなかで、何か活動したいけど「相談相手が居ない」という悩み、地域のしきたりの「なんで?」や「どうして?」といった悩みを話せる場になったら嬉しいですね。
 将来的には多くの方たちが来やすく、さまざま活動ができる拠店にできたらいいなと思っています。

 アドバイスということではありませんが、柏崎に住んでいた時も、長岡に住んでいる今も、本当にまわりの皆さんから助けられていると感じています。皆さん、Iターンだとわかると、地域のことや習慣、困り事などなんでも相談にのってくださいます。柏崎や長岡とか関係なく、きっと新潟は暖かい人が多いのだと思います。受けいれてもらえる安心感があります。Uターン・Iターンは不安なこともあると思いますが、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。

長岡にこっとくらぶへのリンク

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