2015.04.08 掲載
ウェブサイト「にいがたレポ」運営
唐澤頼充さん
ふるさとへの愛着、人とのつながり、地元に関わる仕事など、新潟へのUターンやIターンをした理由は人それぞれです。しかし、そこに共通しているのは「新潟への思い」ではないでしょうか。今回は、ウェブサイト「にいがたレポ」を運営し、新潟の情報発信に取り組む唐澤頼充さんにお話を伺いました。
長野県伊那市出身。大学卒業後、新潟県内の市場調査会社勤務を経て独立。平成25年12月にウェブサイト「にいがたレポ」を立ち上げる。現在はNPO法人に勤務する傍ら、フリーライターとしても活動している。
「仕事を辞め、フリーランスのライターとして活動することになり、自分の情報発信の媒体を持ちたいと思いました。そこで立ち上げたのがウェブサイト「にいがたレポ」です。地域の情報発信のツールについて分析したとき、インターネット上に新潟に関するコンテンツが少ないことに不満を持っていました。きっと自分と同じように不便に思っている人はいるだろうと、ウェブサイトの立ち上げに踏み切りました。インターネットは新潟県外にも簡単に情報発信できるので、より多くの人に新潟のことを届けられると思いました。
「にいがたレポ」に記事を書いているのは、自分で希望してきた市民ライターの方々です。これまでに、およそ30人の方から投稿してもらっています。大切なのは、新潟のことを知っている市民の人たちが、身近な話題を自ら発信することだと考えています。さらに、大勢の人が記事を投稿することによって情報量が増え、情報量を多くすればするほど、インターネット上でのコミュニケーションを生みだし、目に見える形での盛り上がりを作り出すことができるのではないかと考えています。」
「新潟での生活が長くなってきましたが、そのなかで思っているのは「新潟の暮らしはやり方次第で充分楽しめる」ということです。海や山の自然に恵まれている、新鮮な魚などのおいしいものがたくさんある、など楽しむための素材は数多くあります。後は、その素材を活用すれば楽しいことができるはずです。私自身も、仲間と週末農業を楽しんだりしていますが、自然や食べ物にふれることができるのは、新潟ならではだと思います。
「新潟で活動してきたなかで、強く感じることは「縁」です。独立したとき、新潟を離れて東京で仕事をする選択肢もありましたが、それまで培ってきたつながりを生かすことを考え、新潟に残りました。このつながりがあったからこそ、現在の活動ができています。「縁」はこれからも大切にしていかなければ思っています。
昨年、「にいがたレポ」がきっかけとなり、出版社から声をかけてもらい「新潟のおきて」という本の出版に携わることができました。今後は「にいがたレポ」を注目してもらえるものにしたいと考えています。そのなかで、自分たちで発信した情報が、大手メディアに取り上げられれば、新潟の情報を全国に広めることにつながります。そのような意味では、情報と大手メディアの間に位置する「ミドルメディア」ともいうべきジャンルが確立できればと考えています。情報発信については、エンターテイメント性があり、「読み物」としておもしろいコンテンツが求められていると思います。「にいがたレポ」では、新潟の魅力的なコンテンツを発信し続けていきたいと思っています。
このページをSNSで共有する