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ニイガタビト

子どもたちに残したい、伝えたい地域のこと

2014.05.28 掲載

株式会社エラレル代表

本間智美さん

44歳 新潟市南区在住

 旧味方村(現在の新潟市南区)出身。高校生の時に観たテレビドラマに影響を受け、高校卒業後、関東地方にある短期大学の住環境学科に進学。在学中から住宅関連の企業でアルバイトを続けるも、毎日の事務所までの移動時間に疲れ果て、地元新潟で就職活動、三条市内の設計施工会社に就職。

きっかけはテレビドラマ

 母親から「女性は手に職を持ちなさい」と言われ続けるも、高校3年生の秋まで漠然としていた自身の将来像が、主人公がデザイナーという設定のテレビドラマを見たことで、自分のやりたいことが具体的になり、住宅デザインが学べる住環境学科に進学しました。
 とにかく家を離れたいという動機ではなく、住環境について学びたくて進学したので、在学中も住宅関連企業や設計事務所でアルバイトをしていました。しかし学校から事務所までの移動時間が1時間30分ほどかかり、就職したら毎日満員電車に揺られることに耐えられないと思い、新潟に戻ることを決め、卒業後は三条市内の設計施工会社に就職しました。店舗デザインを中心に、設計や施工管理をさせてもらいました。
 3年目に縁があって、結婚退職。名古屋で結婚生活をスタートさせました。

 数年間は、おとなしく専業主婦をしていましたが、仕事を再開したくなり、名古屋市内のハウスメーカー、輸入商社、工務店を経て独立。現在は建築デザインをはじめ、地域づくり、地産地消商品企画、イベントプロデュースなど、様々な事業を行っています。

名古屋時代

 仕事は、直接建て主から依頼を受けて設計することもあれば、数社の工務店の設計を委託され、工務店に代わってお客様とコミュニケーションを取りながら、最初の顔合わせから最後のお引渡しまで担当することも多かったです。女性建築家がまだ珍しく、とっつきにくい印象の建築家が多くいる中で、「ちゃんと話を聞いてくれる建築家」として重宝されました。店舗デザインで培ったセンスがありながら、主婦目線も持ち合わせていると、指名をいただくことも多かったです。

心境の変化

 家を設計するときには必ず、「どう住みたいですか?」とライフスタイルを最初に伺います。このライフスタイルをカウンセリングする中で、ライフスタイルの根底には「どう生きたいか」という人生観が必要なのではないかということに気づきました。家を建てるうえで、人生観を踏まえた暮らし方をサポートしたいと考えるようになったのです。そして、同時に自分自身の人生観についても考えるようになりました。

全国を駆け巡る中で

 しばらく、自分の中で混沌とした日々が続きました。自分がどう生きたいのか、自分でしかできないことって何だろう?と。ひとまず世の中にどんな生き方をしている人がいるのか、実際にこの目で見てみようと、名古屋からほとんど出ることのなかった生活から一転、東京・奈良・大阪・兵庫と、自分の勘だけを頼りにいろんなイベントに出かけたり、大学の講義を受けたり、色々な人に会ってきました。半年間の移動距離はすさまじく、おそらく約300人以上に会い、お話ししたと思います。そして学んだことは、「自分たちの未来は、自分たちの手で切り開ける」ということでした。「行政や一部の団体にしか地域のことなんて動かせない」、そう思っていた固定観念が見事に崩れ去ったのです。
そのような中、大阪で「わたしのマチオモイ帖」というクリエイターの活動に出会いました。

わたしのマチオモイ帖

「わたしのマチオモイ帖」とは、2011年から大阪で34組のクリエイターが集まり、「クリエイターが社会に対してできること」をテーマに、自分たちの想いを寄せるまちの小冊子やムービーを作り、展示する活動です。その活動が反響を呼び、2013年では日本全国13か所で「my home town わたしのマチオモイ帖」が同時開催。2014年には、六本木ミッドスクエアと大阪メビック扇町で開催し、全国から1000帖近い「マチオモイ帖」が集まり、展示されました。昨年より、ゆうちょのカレンダーにも採用されています。
そのような活動に触れる中、「マチオモイ帖」を作りたい、そして「わたしのマチオモイ帖」を作るのなら味方村しかないと思い、久しぶりに帰省しました。取材を通し見えてきたものは、何も変わらない味方村と、「当たり前だと思っていたものへの価値」でした。そしてその価値を大事にしたい、地域をよりよくし、子供たちにとっても住みやすい地域にすることにエネルギーを注ぎたいという気持ちが、どんどん大きくなってきました。
そして、今年4月に活動拠点を新潟市南区(旧味方村)へ移しました。

帰ってきて見えたもの

 新潟市南区は、旧白根市・旧味方村・旧月潟村が合併してできた区です。白根・味方地区には「白根大凧合戦」が、月潟地区には「角兵衛獅子」があります。子どもの頃は、当たり前すぎて、何も感じなかったのですが、この伝統行事が地域の絆を育み、子どもたちを見守る体制を作り上げている「地域の宝」だと気づきました。こういった行事にも積極的に参加し、そして後世へ伝えていきたいと思います。

 今後は、新潟の食や伝統文化、芸能や古い建物など、さまざまな「地域の宝」を活かした「地域づくり」のお手伝いができればと思っています。まだまだ戻って来て間もないのですが、地域のことを知れば知るほど、面白い可能性がたくさんあり、それをどう活かしていくのか夢が膨らみ、ワクワクする毎日です。

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