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ニイガタビト

まちはチーム

2015.09.29 掲載

vol3

ニイガタ移住計画代表

鈴木博之さん

34歳 新潟市在住

vol3

高校まで新潟で過ごし、大学は東京へ。大学の就職活動時は「新潟なんてつまらない、東京しかない!」と思い、全国転勤のオリックスに入社。しかし初任地が新潟で、新潟の豊かなくらし・人間関係に魅了される。その後東京で勤務するも新潟への想いが立ち消えなかったが、帰りたくても自分のキャリアを生かした仕事が見つからず、悶々とした日々を過ごす。結果、自分の役割が最大化することが自分の幸せと認識し、UIターンを増やす仕事を目的にニイガタ移住計画を起業準備中。

「地方活性化」と言う耳ざわりのよい言葉が、よろしくない。

 東京のサラリーマンをやめ、新潟市にUターンして新潟移住を応援する社会起業をやりたいんです、と周囲に伝えると「素晴しい活動ですね」と言われます。そして、少し仲良くなった後に、「収入はどうしているんですか」と聞かれます。
 
その際に私が答える回答は、「来年春、関屋浜の浜茶屋で起業家が集まるコワーキングスペースという場を作り、その使用料でご飯を食べる予定です。面白い人が集まれば、UIターンを検討する人が新潟で活躍する人と出会える場所になるんです。場を作るために、夏は浜茶屋で働き、収入を得ています」と答えています。(大抵、そういうと「手間のかかることをやるねぇ」という、反応を頂きます)

私がやりたいことは、「地方活性化」というジャンルに区分されます。「地方創生」というワードがブームになったように、地方活性化を目指して各地方自治体が東京からの移住者の奪い合いを行っている現状です。
・・・さて、新潟市にとっての「地方活性化」って何だろう?というのが、私がUターンする前からの課題でした。
「人口減少を食い止めること?新潟という地方が活性化することが、誰にとって嬉しいことなの?そもそも新潟市に住む人が、地方活性化をしないとご飯が食べられなくなるの?地方活性化という地域にプラスになる人の生活が困窮するということは、社会的な問題なのでないの?」
地方活性化、というキーワードは耳ざわりが良い反面、万人にとって恣意的に使うことができる言葉なため、定義することが大切なんだろうな、と考えています。逆に言えば、明確に定めなければ、何も実現することができないとも思っています。

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僕にとっての、新潟活性化。

 私は政治家でも、行政の人間でもなく、全体最適を考えなくてもよい一民間人の立場として、自分が思い入れのある人のために働き、生計を立てればよいのだと思っています。
 自分にとって思い入れのある人。それは、「新潟という土地に想いがあり、その想いをカタチにしたいという気持ちを持っている人」です。
 
人口減少を食い止めたい。新潟はこんなに良い場所なのに。と思っていても、いざ東京や世界から日本の地方を見たときに、みんな同じことを声高に言っています。
 そんな状況の中で、新潟に想いがない人に「新潟は、全国と違ってここが素晴しいんだよ」と説得するよりも、すでに新潟に想いのある人に全面的に協力し、新潟を舞台にキラキラ輝く人生を過ごしている人が多くなる方が、自分は幸せです。
(感覚値ですが、新潟は地元に愛着を持つ人が多いという資産を持っています)

と、いうことで自分にとっての新潟活性化とは、「新潟で何かしたい、という熱を持つ人口を増やし、活躍の場を提供すること」です。ですので、対象は新潟に住んでいるけれども熱い想いを口に出せない人かもしれません。もしくは東京にいながら新潟に思いのある人かもしれません。
ただひとつ、言えるのは、新潟市は政令指定都市で人が多い分、熱い想いの人が集まらないと、ムーブメントが起きづらいということ。なので、私は新潟市に熱い人が集まる場を作ります(次回、場については書かせていただきます)。

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そして、まちはチーム。

 私ごとですが、私は小学校から大学までずっと野球部に所属していました(今も草野球を続けています)。野球は、各々が持つ役割を認識し、チームの勝利のために仲間を気遣いながら、相手の作戦を考え、自分が最善の策をワンプレー毎に取り続けることが大切だと思っています。
 これを街に置き換えれば、同じ街に住む人同士が新潟というチームメンバーであり、新潟市には80万人のチーム員がいるということだと私は思っています。
 「まちというチームのために」という想いは、少なくとも東京にいるときには感じることができませんでした。勿論、東京の○○という土地に思い入れがある、ということはあるのでしょうが、少なくとも私にとって新潟以上に愛着のあるチームは東京にありませんでした。
 新潟というチームに愛着を持つあなた、チームのために何かやりませんか?汗を流せばその分、仲間が見つかり、人生が豊かに感じられますよ!

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