2015.07.14 掲載
vol2
ニイガタ移住計画代表
鈴木博之さん
34歳 新潟市在住
vol2
高校まで新潟で過ごし、大学は東京へ。大学の就職活動時は「新潟なんてつまらない、東京しかない!」と思い、全国転勤のオリックスに入社。しかし初任地が新潟で、新潟の豊かなくらし・人間関係に魅了される。その後東京で勤務するも新潟への想いが立ち消えなかったが、帰りたくても自分のキャリアを生かした仕事が見つからず、悶々とした日々を過ごす。結果、自分の役割が最大化することが自分の幸せと認識し、UIターンを増やす仕事を目的にニイガタ移住計画を起業準備中。
新潟市にUターンして、4ヶ月が過ぎました。少しずつ知り合いが増えていく中で、「一生のお付き合いになりますので、よろしくお願いします」と心から伝えられることが素直に嬉しく感じています。
東京にいるときから心のどこかで新潟への想いがありましたが、実際に帰ってきて「やっぱりここだった」という感覚を持つことができています。(東京に出張すると、早く新潟に帰りたくなります(笑))。
とはいえ、移住することの決断は、なかなか簡単にできないことは分かっているつもりです。想いが新潟にあることにうすうす気が付いていても、決めきれない方の参考になれば、と思い自分の決意に至った経緯を書かせて頂きます。
私は新潟勤務から転勤で、東京在住となったとき、何をモチベーションに日々を過ごせば良いかが分からなくなりました。小さい頃から夢をもてず(小学校の課題でサラリーマンが夢と言ってました(笑))、就職もなんとなく大手で、なんとなく人が自分に合いそうで、色々な仕事ができそうだから、と流されていた自分。
新潟にいたときには、少なからず新潟の企業のために貢献している感覚がありましたが、思い入れのない東京のために本気で努力することは難しいことでした。
普通の感覚ならば、自分のため、家族のため、お客様のため、会社のため。人によってモチベーションの源泉は異なりますが、自分の想いは「町というチーム」のため、という部分が大きかったと、後になって気がつきました。
そんなあやふやな想いで仕事をしていたので、一時期は頑張れるけれど、その時期が終わると頑張れない自分を認められなくなっていきました。それを繰り返す中で、体調不良になりました。
ベッドの中で、「自分の想いがあることって何だろう?人生が終わったときにどんな人だったと言われたいのだろう?」と繰り返し考えたときに、自分の葬式の絵が見えてきました。
「大好きな人と町のために貢献してくれた人として、思い入れのある新潟の人が大勢葬式に来てくれる」そんな人生を歩んでいきたいと思いました。
自分の役割を最大限に発揮できる方法、それは東京と新潟にいた経験を生かして、思い入れのある土地に貢献できる生き方を選択できる新潟にしていきたいと考え、新潟移住を応援し、新潟で活躍できる環境を作り、新潟に関わる人が新潟を誇りに思えるようにすることが、私の生き方であると信じています。
すいません、重すぎる話で参考になりませんよね(笑)。今、新潟移住を考える方にインタビューをさせていただいております。主な悩みは以下の通りです。
・東京から新潟の仕事情報が見つからない。
・帰ってきてからの人間関係ができるか不安。
・保育園の入園可能状況がわからず、教育環境も不透明。
・パートナーの理解が得られない(特にパートナーが新潟県外出身者)。
・リアルな生活費が分からず、収支イメージが計算できない。
・仕事のスキルを高めるために新潟を離れるが、将来的に帰ってくる環境があるか不安。
本当に移住というテーマは、人生の大きな変化にあたるので、人それぞれの悩みがあります。と同時に思うのが、その人に合わせてオーダーメードで移住を応援する仕組みができていないことです。
地方創生で地方から国を元気に、なんて言われていますが、移住を受け入れる側での歓迎ムードをどれだけ作ることができるのか、このあたりが大切なんだろうと思っています。(オーダーメードは手間がかかるため、利益中心の民間企業ではなく、NPOなどの非営利組織が向いているのではないでしょうか)
先日ニュースにでていましたが、住民基本台帳に基づく人口動態調査(2015年1月1日時点)によると、国内の日本人の人口が6年連続で減少し、過去最大の減少幅となりました。地方は、もっと早いスピードで特に若手が減っていきます。そこで問題になりそうなのが、介護です。現時点で地方も介護施設で働く人材不足が叫ばれていますが、10年後ますます顕著になりそうです。首都圏も介護施設のキャパ不足が確実です。
地方に親がいる東京在住の世代の人は、地方でも東京でも介護施設にも預けられない状況が目の前に来る時代が迫っています。
そんな時にどこで働いているべきか、働き方が通勤時間を掛けて9時-17時で働く方がよいのか、考えておいた方が身のためだと思います。地方に親がいる世代は、特に自らの生き方を考えておきたいものですね。
ニイガタ移住計画では、新潟で暮らす選択が自然とできるような働き方、環境づくり、情報発信をしていきます。
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