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地域おこし協力隊インタビュー

移住者も地元の人もつながる街づくり
- 協力隊や移住者をサポートする場所を佐渡に創設 -

2023.12.05 掲載

熊野 礼美さん

佐渡市

棚村 麗乃さん

佐渡市両津地区

\熊野礼美さん/(写真右側)
◎経歴
・出身:兵庫県姫路市
・トレッキングで佐渡の花と自然に魅せられて移住。2014年11月に協力隊に着任し空き家対策を担当、協力隊ブログで佐渡の空きや情報を取材し発信。卒業後は「佐渡UIターンサポートセンター」を運営し、佐渡で初めての移住コーディネーターとして活動中。趣味は山登り。
◎世帯構成
ひとり暮らし

\棚村麗乃さん/(写真左側)
◎活動開始
2021年5月
◎経歴
・出身:新潟市南区
・リフレッシュのために訪れた佐渡に強く惹かれて移住。協力隊として、主にみなとオアシス佐渡両津運営協議会のイベント企画・開催、両津のにぎわい創生業務を担当。趣味は食べ歩き。
◎世帯構成
ひとり暮らし

佐渡は自然と共生する未来的な場所

 熊野さんが初めて佐渡を訪れたのは、2014年5月、山仲間との観光旅行でした。ドンデン山を登ろうとして、山野草が山一面に広がっていることに感動し、国仲平野では「島なのに、広い平野があり水も豊富で米作りができる」と知って驚き、「自然豊かで、トキと共生する島。持続可能で未来的な場所だと思いました」。そういう佐渡に住んでみたいとわずか5か月後に移住し、地域おこし協力隊としての活動を始めました。
 メインの任務は、増え続ける空き家への対策でした。全島の空き家情報を収集するなかで、どうしたらその家の魅力を伝えられるかを模索。「家単体ではなく、地域ごと魅力を伝えたら、価値がわかってもらえるのでは」と気づきました。そこで、空き家のある集落へ行き、「以前はどういう人が暮らしていたのか、その人は地域とどう関わっていたのか」などを取材してブログにアップ。住むということは、家が持つストーリーを継ぐということ――このような熊野さんの働きかけによって、3年間で80軒の空き家が新しい住人の手に渡りました。

佐渡の未来を作る人のハブをつくる

 3年後、熊野さんは卒業後も佐渡に残ることを決めます。任務として空き家対策や移住者支援に関わっているうちに、協力隊だけでなく、移住者や地元の人、移住を考えている人も、佐渡にかかわる誰もが交流できる場所が必要だと考えるようになっていました。そこで、佐渡市と連携して「佐渡UIターンサポートセンター」を立ち上げ、移住者支援コーディネーターとしての仕事を始めました。キャッチフレーズは『40年後の茶飲み友達をここで』。移住はゴールではなく、佐渡での暮らしのスタート。佐渡の未来をつくる人たちのハブ的な場所にしたいという思いを込めました。
 新潟市南区出身の棚村麗乃さんは、両津地区で協力隊として活動する傍ら、サポートセンターでの事務スタッフも務めています。「任務は両津港周辺の3施設でイベントの企画・運営を行って、佐渡の玄関口の賑わいを盛り上げていくことです。サポートセンターにいると多くの人たちに出会え、佐渡の様々な顔を知ることができるので、企画立案にいかせます。それだけでなく、熊野さんやセンターを訪れる人たちとの何気ない会話が楽しくて、ほっとするんです」。居心地のいい空間は協力隊の支えにもなっています。
 また、最近では、参加者が一品を持ち寄っておしゃべりをする交流会もスタート。その会では、趣味の誘い、店舗やサービスの紹介、仕事のオファーなどを自由に言い合える告知タイムを設けていますが、そこから移住者の横のつながりや新しい動きが生まれています。

現役の協力隊に寄り添い、サポートする

 さらに、熊野さんは協力隊支援にフォーカスした「塾」も始めました。地域おこし協力隊の活動は、地域の困りごとを解決するという内容も、3年間という任期も一般の仕事とは異なるため、疑問や不安を周囲に相談しづらく、孤立感を感じる人が少なくありません。「私もそうだったので、現役の人の気持ちがわかるんです。でも、佐渡全島なら10数人の協力隊がいて、新潟県でいえば100人を超えます。つながらないのはもったいない!」と、熊野さんは「地域おこし協力隊なりわい塾」を立ち上げました。卒業隊員が現役隊員の話を聞き、自分自身は課題や失敗をどう克服したか、3年後にどう備えたかなどを語って不安や疑問の解消につなげる場です。「リアルな声が聞けて良かった」「同じように悩んでいる人がいると知って気持ちが楽になった」などの声が上がり、熊野さんは手ごたえを感じています。「今後も隊員の悩みやニーズを取り入れながら、継続して開催していく予定です。顔を合わせるだけでも何かしら次につながっていくので、難しく考えすぎず気軽に参加してほしいです」。

自分の「好き」を持ち続けて!

 熊野さんが協力隊を目指す人たちに伝えたいのは、「自分がいる場所の〇〇が好き、といえるものを見つけること。何か嫌なことがあったときにはそれが支えになるし、任務のヒントにもなるはずだから」。熊野さんにとっての「佐渡のここが好き」はたくさんありますが、ひとつは、昔話のような暮らし。「薪でふろを沸かしたり、冬には薪ストーブを使ったり、祝い事には家で赤飯を焚いたり、神事や祭りがいっぱいあったり、昔話に出てくるような暮らしや風景がしっかり残っていて、いいなあと思います」。そして、お年寄りのひとこと。「初めて来島したとき、立ち寄ったお店のおばあちゃんが『遠くから来てくれてありがとうね』と声をかけてくれたんです。来ただけで感謝されるなんてそれまでになかったから、この言葉に応えなくちゃと思いました」。それから10年、佐渡がもっと良くなるようにと次々にアイディアを形にしてきた熊野さんの佐渡暮らしは続いています。「40年後に茶飲み友達と『佐渡っていいところだね』と言いあいたいですから」。

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