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地域おこし協力隊インタビュー

津南町の日常を実感できるツアーを企画
- 雪深いまちで知った心温かな暮らし -

2023.01.16 掲載

長井 惇子さん

津南町秋山地区

照井 麻美さん

津南町

\長井惇子さん/
・出身:埼玉県
・東京でコンサートグッズの企画・製作を行う会社に勤務。コロナ禍が将来を考えるきっかけとなり、津南町に移住。地域おこし協力隊として活動している。
・世帯構成:ひとり暮らし

\照井麻美さん/
・出身:千葉県
・営業職として働くなか「仕事は充実しているがプライベートがない」生活を一新しようと津南町へ移住。地域おこし協力隊の任務終了後、津南町移住コーディネーターに。
・世帯構成:津南町へIターンした夫とふたり暮らし

人と関わり、触れ合える仕事がしたい

 「地方で暮らしたいという気持ちのベースにあったのは、田舎暮らしへの憧れです」。そこに、コロナ禍で外出もままならない状況が重なり、「人と直接関わって、生活を支える仕事をしたい」という思いが強くなった長井さん。移住について調べている中で、地域おこし協力隊という仕事を知りました。
 漠然とした思いが決心に変わったのは津南町のサイトを見た時。「地域行事の継承、新しい事業や活動の創造、地域の人々の見守りなど、地域おこし協力隊の果たす役割がわかりやすく具体的に書かれていて、自分のやるべきことが想像できたからです。そして、こういう風に見る人のことを考えて情報を発信してくれる町の姿勢が温かいなとも感じました」さらに、米どころで農業が盛んな点も好印象だったといいます。「暮らしていく中で『食』は大事ですから」とにっこり。2021年4月に日帰りで下見に訪れ、「行けども行けども続く山道と圧倒的な大自然」に心をわしづかみにされ、津南町移住を決めました。

圧倒的な緑の中で自然とともに暮らす

 2021年7月、長井さんは津南町の結東(けっとう)集落に移住しました。結東は、新潟県の苗場山と長野県の鳥甲山(とりかぶとやま)に挟まれた渓谷に点在する秘境・秋山郷の集落のひとつです。「家の窓を開けると目の前が山!その眺めは、新緑から紅葉へと毎日変わっていくので、東京では気づけない季節の変化をここでは『見る』ことができるんです」。冬期間には2階に届く4メートルの積雪と雪かきも経験。「雪かきもそうですが、雪深いからこそ周りの人と協力して行うことが多く、私はここで支え合って暮らすとはどういうことかを実感しました。言葉にしなくても困っていることを察して手伝ってくれたり、声を掛けてくれたり、本当に助けていただきました」。
 24世帯という小さな集落は高齢者が多く、過疎化が深刻です。たとえば、石垣を組んで作られた棚田は美しい景観で観光客をひきつけますが、重機が使えない箇所もあり、稲作にはマンパワーが必要。長井さんは、棚田作業の手伝いのほか、林道整備の手伝い、さらに集落の家々を訪ねてお茶を飲みながら話をする見守り活動などを行っています。

地元の人と移住希望者が触れ合えるツアーを

 長井さんが力を入れたいと思っているのは、移住者受け入れに向けての準備でした。その中で取り組んでいるのが移住体験ツアーの企画・実施です。新型コロナ感染症の状況を見ながら準備を進め、2022年秋に第1回を開催。「内容は交流がメインです。特別なことをするのではなく、この集落を歩き、できるだけ多くの人と触れ合えるツアーを企画しました」。その理由は、長井さんがここの魅力は『人』だと考えているからです。「どういう暮らしができるかは、言い換えれば、どういう人たちと暮らすかということ。だから、地元の人たちと語り合って、日常を感じてほしいんです」。
 前職でイベントの企画や運営に携わった経験を活かし、立案から関係部署との話し合い、広報までを手がけました。また、ツアーに先立って、地域の人たちと話し合いの場を設け、人を受け入れることについての思いを聞きました。「地域おこし協力隊としての最終的な目的は、『他から人を呼び寄せる』ことだと思っています。ただ、活動の主体は地元の人々でなければならないので、集落の人々の気持ちを確かめながら一歩一歩ともに進んでいくことに力を注ぎたいと考えています」。

協力隊には元協力隊の頼もしい相談役がいる

 長井さんが「頼もしい先輩」というのは、津南町の職員として移住コーディネーターを務める照井さんです。活動面では地域や協力者との橋渡しやアドバイスをしてくれ、生活面でも親身に相談に乗ってくれ、また友人のように行き来もしているのだそうです。「照井さんがいなかったら、こんなにスムーズに活動ができていたかどうか。きめ細やかなサポートに感謝、感謝です」。
 その照井さんも元・地域おこし協力隊。全国数カ所訪れた中から、スノーボードで何度も訪れた津南町を選び、単身で移住しました。半年後にはご主人が津南町での仕事を見つけてIターンし、ふたりの津南暮らしがスタート。そして、任期が終わる頃には広い視野から地域の課題が見えるようになり、もっと貢献したいとコーディネーターを志願しました。現在は、町の情報発信、地域おこし協力隊や移住者のフォローなどを担当しています。「来る方も不安があり、受け入れる方も戸惑いを持っています。両方の立場が分かるからこそ橋渡しが今の私の果たすべき役割だと思っています」。

地域に新しい風を起こす存在として

 最後に、おふたりにこれからの目標を伺いました。長井さんは「暮らしや活動の両面について相談ができ、一緒に活動もできる照井さんという存在があるから、私はとってもラッキーでした。繋いでもらった縁を大切にして、結東に人が集まってくるような活動を仕掛けてこの集落を盛り上げていきたい」と語りました。
 照井さんには地域おこし協力隊を目指す人に伝えたいことがあるのだそうです。「地域おこし協力隊としての活動を重荷に思わず、地域での暮らしを楽しんでほしいです。協力隊が充実した毎日を過ごすことで新しい風が地域に起きますし、また、他の人の移住のきっかけにもなるのです。空き家が増えていく中で、灯りが一つ増えたらそれだけでうれしい。だからこれからも移住のお手伝いをしていきたいと思います」。

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