2025.01.27 掲載
頓所 はるなさん
阿賀野市大日・村杉地区
◎活動開始
2024年7月
◎経歴
・出身:新潟県新潟市
・高校、大学を県外で過ごし、新潟県に戻る。その後、趣味を通した様々なご縁から阿賀野市の地域おこし協力隊員に着任。
◎世帯構成
一人暮らし
「これからの人生、どのように生きていこうか」と考えた時に、「興味があるものにチャレンジしてみよう」と決めた頓所さん。漫画「山賊ダイアリー」や「銀の匙」を見て狩猟や農業に興味を持つようになり、その第一歩としてまずは狩猟免許を取得。新潟市の銃砲店から、阿賀野市大日・村杉地区の「人呼んでクマと話せる男」大野さんを紹介してもらったことで、地区の存在を知りました。その出会いをきっかけに、新潟市から通いながら、「笹神猟友会」の一員として活動を開始。元々田舎暮らしに憧れもあった中、地区の人の温かさに惹かれ、阿賀野市に住みながら狩猟、農業に取り組みたいと考えていたところ、阿賀野市の地域おこし協力隊の募集を知りました。
頓所さんは「大野さんに出会えて、支えていただいていることが、協力隊として生活する中で一番助かっています」と語ってくれました。
また、大日・村杉地区は、新潟県が推進する「ビレッジプラン2030※」に取り組んでおり、「外部人材の募集、受入体制づくり」にも取り組み始めたところでもあったため、タイミングが合い地域おこし協力隊として着任することになりました。
※ビレッジプラン2030
営農継続や集落機能の維持に意欲的に取り組む方や、将来プランの策定や活動の主体となる組織づくり、プランの実践を全県で支援する取組
頓所さんは、農業と地域コミュニティへの参加を目指して、令和6年7月に阿賀野市大日・村杉地区へ着任されました。着任後は、農業も営んでいる大野さんの下で農作業や狩猟による鳥獣被害対策について学んでおり、将来的に狩猟したものをジビエとして流通させる、農業+ジビエの地域ビジネスを目指しています。「大日・村杉地区は新潟市にも近いため、立地の良さも生かしつつ、商品として道の駅などに流通させ、加工品の流通もできる体制ができれば良いな」と話されていました。
また、大日・村杉地区では、阿賀野市に就農相談に来られた方の農作業体験の受入れを行っています。その際は頓所さんも一緒に対応をされており、体験者の方にとっては、実際に協力隊として農業に取り組んでいる方から直接話を聞けることは、就農や移住をイメージしやすいとのことです。実際に、この体験を通じて移住を検討している方もいらっしゃるとのことで、先駆者として頓所さんがいるからこそ、次の移住希望者を呼び込む効果が生まれています。
頓所さんが大日・村杉地区に通い始めて強く感じたことが、地区の皆さんの寛容さ、ウェルカム感でした。外部の人をよそ者扱いせず、逆に「来てくれてありがとうね」と言われたそうです。これは、大日・村杉地区は温泉や五頭山がある観光地であり、以前より関係人口が多く、地区外の人が来ることに抵抗が少ないからなのではないか、とおっしゃられていました。中でも、大野さんの存在が大きく、地区と頓所さんとの橋渡し役を担っているとのことでした。
そのような中で地域活動やイベントへの積極的な参加や、日常的に利用されている共同浴場での住民の方達との会話など、自ら積極的に関わりを持つ機会を作ることを大切にされているとのことでした。
「一人で暮らしたい、という人には向かないかな?」と笑いながらでお話されていましたが、地区の方達との関わりがあるからこそ、楽しく過ごされていることが伝わってきました。
「太陽とともに起きて寝る、都市部とは時間の流れが違う生活も送れるし、ふと何か必要になったら都市部まで車を走らせることができる、便利さも不便さも良い意味でほどほどな素晴らしい地区!」
そのように語られていた頓所さんは、大日・村杉地区での協力隊としての暮らしを満喫されているようでした。着任間もないですが、地区に通っている頃からのご縁と、持ち前の明るさ、抜群の行動力を活かしながら、これから協力隊としての暮らしが本格的にスタートします。