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地域おこし協力隊インタビュー

人も情報も集まる場所を創り出したい
- 縁をつないで山北を盛り上げる -

2024.03.05 掲載

魚野 ルミさん

村上市

◎活動開始
 2022年4月
◎経歴
・出身:新潟県五泉市
・地元で20年にわたって英会話教室を運営。子どもたちの独立を機に、村上市山北地区の地域おこし協力隊に応募。情報発信をメインに活動するなか、地域の枠を超えて活性化に挑みたいと起業。現在は、株式会社あいをん代表取締役。村上市山北地区在住。
◎世帯構成
 一人暮らし

初めて地元を離れ、山北へ

 「一度スイッチがはいると集中する性格なんです」という魚野さんは、生まれも育ちも五泉。子育てをしながら英語教室で講師を務めていましたが、ある時にスイッチ・オン。子どもと一緒に猛勉強を始めて教室運営の資格を取得し、自分で教室の運営を始めました。それから約20年間、仕事と子育てを両立してきた魚野さんに、転機が訪れます。長男が翻訳業の傍ら教室運営を引き継ぎ、調理師の道に進んだ次男はキッチンカーや店舗での仕事を始め、「親離れ子離れの時期がきたなと思いました。ふたりは地元にいるので、私が他のところへ行こう!」と考え始めて見つけたのが、村上市山北地区の地域おこし協力隊だったのです。任務は地域の情報発信、「インスタグラマーとして料理などの情報を発信していた自分にはぴったりの仕事だと思いました。五泉から車で2時間という、離れすぎず近すぎない距離もばっちり」。家族も「協力隊っておもしろそうだね」と応援してくれ、22年4月、魚野さんは村上市山北地区に移住しました。

山北の特産をあらゆる機会にアピール

 村上市山北地区は、山形県境に接する新潟県の最北端のまち。伝統的な狩猟の文化も残る「秘境」です。新潟県の出身といっても、魚野さんにとっては未知の場所。魚野さんの好奇心が行動のスイッチを入れました。まず、地域に出て、人々と話し、体験し、地域の特産や伝統、工芸などを理解して様々な情報をインプット。得た情報や自身が発見したことはWEBや講演会などで積極的に外へ発信。「協力隊の立場で、地域の特色や活性化の動きを話す機会が意外に多くて、せっかくそういう機会があるなら、特産品を持参して売っちゃおう」と物品を販売したり、また、エリア外の道の駅などに働きかけて山北フェアの開催を実現させるなど、お金が回る仕組みづくりを進めました。その仕組みは、地域の事業者も個人も、若い人もお年寄りもみんなが参画できるものでなければいけません。情報を流すだけでなく、「フェア参加はおっくうだ」「自分一人ではできない」という地域の人たちの声を聞くと、駆け付けて手伝いました。こうした活動を通して、魚野さんは地域に暮らす様々な人々が参加できる「場」を作ろうと動き始めました。新たなスイッチが入ったのです。

枠を超えた活動をするために

 まずは情報が集まる「場」づくりです。情報を集めながら、「山北にだけ限らず、村上市全域に範囲を広げたら、もっと多彩な情報が集まるのではないか」と気づいた魚野さん。村上市全域を対象とする情報のポータルサイト運営を担う会社を立ち上げ、協力隊を卒業しました。「地域も仕事も、枠を超えた活動をするための起業です。考え方の根っこは、協力隊の活動とかわりません」。サイトには様々な事業者や店舗が参画し、参画者同士がつながって地域を盛り上げる動きも始まっています。「ご縁がご縁をつないで、つながりが拡大しています」。
 次は人が集まる「場」です。山北の大毎地区に作業場付きの一軒家を借り、土日にカフェを運営。「この辺りには人が集まる場がない」という声に応えたのです。実は、高校生からは「近くにアルバイトする場所がない」とも聞いていたので、一石二鳥の解決策でもありました。さらに、オープンチャット機能を使った交流もスタート。年齢や立場に関わらず、いろいろな人が参加するトークルームのルールは「人の意見を否定しない」のひとつだけ。「言ってもわかってもらえない。そもそも聞いてもらえない」の解消になればと思っての取り組みです。魚野さんの行動は止まりません。

地域のカラーに染まっていこう!

 魚野さんは、協力隊として赴任したときに心に決めたことがあります。それは、「まずは地域のカラーに自分が染まっていこう。何をするかを自分で決めるのではなく、地域の人たちに求められたことに取り組もう」。地域を活性化するには、外からの働きかけよりも地域の中から湧き上がるニーズに応えることが必要であり、効果的でもあると考えているからです。山北は人と人の距離が近く、魚野さんも赴任直後から「ちょっと寄ってお茶飲んでいかないか」と声を掛けてもらい、いろいろな話を聞かせてもらったそうです。「聞けば聞くほど海・山・川の幸が豊富で、温泉もあって、キラキラしている地域だとわかって、ここなら何でもできそうと確信しました」。
 だからこそ、協力隊の活動の第一歩は「まずは動いてみること」と魚野さん。地域の人たちと話すと何をしたらいいかというアイディアが得られ、もしうまくいかないときにも周囲が助けてくれるから。協力隊の枠を超えて活動し続ける魚野さん、「もう一つくらい新しいことができないかなと、今、模索しています」。新たなスイッチが入る日は遠くなさそうです。

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