2008.08.19 掲載
県内には、女性の感性を活かしている企業が増え、女性の仕事や生活を支える仕組みが整備されてきています。
さあ、あなたも新潟で充実した暮らしを満喫してみませんか。
ハッピー・パートナー企業とは、女性も男性も仕事と家庭・その他活動が両立できるよう環境を整えたり、女性労働者の育成・登用したりするなど、職場における男女共同参画の推進に取り組む企業・法人・団体のことです。
新潟県では、そのような企業を「ハッピー・パートナー企業」として登録し、その取組を支援しています。平成20年7月8日現在、計87社がハッピー・パートナー企業になっており、フレックスタイム制度の導入、ノー残業デーの実施による所定外労働の削減、有給での配偶者出産休暇制度、育児や介護で退職した社員の再雇用制度、事業所内託児施設の設置、男女に公正・平等な人事考課や昇格制度の実施など、各企業とも様々な取組を行っています。
詳細は、新潟県男女平等社会推進課のホームページをご覧ください。
ハッピー・パートナー企業の(株)北都を訪ねました。
(株)北都は、「印刷の高付加価値化」を目指し、印刷、ホームページやセールスプロモーションツールの制作などの幅広い分野で、優れた企画力・提案力・制作力を武器に、業績を伸ばしています。その原動力のひとつが、約10年前に結成した、女性社員をメンバーとする営業・企画チーム「Beans(ビーンズ)」です。
「Beans」のメンバーは、現在13人。ミーティングは、月2回行われます。議題は、顧客から相談を受けたこと、職場環境のこと、イベントのことなど様々。事前に社内LANシステム「サイボーズ」に掲載しておいた議題について、持ち寄ったアイディアを自由に話し合います。「言いっ放しになってしまわないよう、話し合ったことは記録、整理して各メンバーに戻し、カタチにするものはきちんとしてますよ」と話すのは、島崎総務人事部長。「女性が得意とする消費者、生活者としての感性・視点を企画提案に活かすことができるのが、当社の付加価値です」
「Beans」のミーティングにおじゃまして、新潟県の人口を減らさないためのアイディア出しをしていただきました。
いつものミーティングのようにとお願いしたら、パッと司会者や記録係が決まり、次から次へアイディアが出てきます。
ジモシュー(地元で就活)キャンペーン。手に職つく新潟アピール。森の中の保育園・学校をつくって環境教育先進県に。絶対食いっぱぐれない農業県を目指す。新潟だけで使える貨幣をつくる、独立する・・・・30分程度でしたが、ボードいっぱいになりました。
終わってからも話は尽きません、「友人も帰って来たがっています。東京で一人は寂しいですよ」「満員電車で通勤することがないだけで嬉しい」「職人さんに弟子入りしてもいい、再チャレンジできる県だと思います」「うちの会社みたいに、やりたいことができるところもあるし、新潟へいらっしゃーい!」
「クライアントに優れた企画提案をするには、ソフトの蓄積を充実させることが大切です。社員一人一人がアイディアのポケットをたくさん持っていてほしいので、仕事と生活の バランスのとれた職場環境づくりは重要です」(前述の島崎部長)。
まず制度ありきではなく、社員とコミュニケーションを取りながら、能力を発揮しやすい働き方を考え、現在の育児休暇やリフレッシュ休暇、残業時間の縮減など仕組みをつくっていったそうです。企画力は、男性も女性も働きやすい職場環境からですね。
(株)北都では、フリーペーパー「DEN」を発行しています。新潟を活性化させたいとの思いが込められていて、新潟県内の文化施設、道の駅ほか、首都圏で新潟をPRする情報誌として、協賛企業等から活用されているそうです。
紙文化を大切にして、捨てられない印刷物にしたいというこだわりから、とても無料とは思えないクオリティの高い情報誌になっています
「女性の視点ばかりがクローズアップされていますが、今の男性はとても生活感覚がありますから、ものによっては男性の視点も大切です。『DEN』は主に男性スタッフが編集しています」と島崎部長。「100人100様の考え方がありますから、男性も女性も様々な年代の方も働きやすく、コミュニケーションをとりやすい組織づくりに常に取り組んでいます」
「新潟に戻っても、いい仕事が見つかるかどうか不安」、「今のキャリアを捨ててまで新潟には戻りたくない」、という女性が少なくないと聞きます。しかし、様々な事情で新潟にU・Iターンしなければならなくなったとしたら?同じ暮らすなら、楽しく活き活きと暮らしたいものです。新潟県という地方に暮らす女性たちのための異業種交流会NPO法人「ワーキングウィメンズアソシエーション(WWA)の取り組みをご紹介します。
中小企業大学校三条校で行われた「女性リーダー研修」の受講者有志が集まって、平成8年に任意団体として発足しました。当初は企業に勤める中堅女性を主な対象とした自己啓発や交流目的のセミナーやイベント、勉強会などを行ってきました。平成15年には書籍「私たちの独立起業ヒストリー?新潟」を出版し、多くの方々に当会の活動を知ってもらうことができました。その後、若者の就職難の様子を見聞きし、仕事をしている先輩として、自分たちの持っている経験やノウハウ使って手助けできないものかと思い、平成16年から女子学生向けの就職対策ワークショップなどを実施してきました。
会員は、20代から世代を超越して130名(平成19年12月現在)。下越、中越、上越と地域も幅広く、様々な業種で活動する女性たちの異業種交流会となっています。
設立以来、人間関係の向上に役立つTA(交流分析)やカウンセリングマインド研修、仕事を軸に自発的なライフプランを考えるキャリアカウンセリングワークショップやコーチング、県内の経済や企業経営について専門家に話を聞くセミナーや会員企業の訪問、会員の方に講師を務めていただく勉強会や持ち回りトーク、乳幼児を抱えるワーキングマザーの交流会、フリーペーパー「WWM(ダブルマム)」など、仕事に役立つスキルアップや自己研鑽、そしてリフレッシュのため、多種多様な活動を行ってきました。県内各地にいる会員が参加しやすいように圏域ごとに会場設定をしています。
女性限定のイベントもありますが、男性が参加できるものもあります。今後は、女性だけでなく、男性も含め、働く人たちが普通に声を上げ、企業や行政と手を取り合える社会になるような活動を行っていきたいです。
○なぜWWAに入りましたか
・異業種の方はもとより、異年齢の特に若い有能な人たちと多く出会うことができた
(新潟市 会社経営)
・今までの男性社会の異業種交流会は新米経営者の女性が立ち入る事ができなそうだったので、気軽に参加できるWWAに入りました。仕事のための「人」との出会いを求めて入会。(長岡市 会社経営)
○入って良かったことは
・公務員という狭い世界では出会えない、多様な職種で活躍する女性たちと話しをする機会を得ることができた。(村上市 公務員)
・働く女性としてプロフェッショナルな意識をもったたくさんの女性と知り合えた。そこから学ぶことも多かった。年齢を超えて意識の高い人たちと出会えることも魅力(新潟市 営業職)
・大学からずっと県外にいたので、地元のことをよくわからない状態で戻ってくることに不安はありましたが、WWAに参加して人間関係をつくることができました。(三条市 ウェブデザイナ?)
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