2010.08.09 掲載
新潟県総合生活協同組合 営業推進部 企画広報課
今井 幸子さん
29歳 新潟市西区
南魚沼市(旧塩沢町)出身。高校を卒業後、農業への関心から茨城の大学で生物機能を専攻、土壌の研究を重ねる。故郷を離れたところから見つめることで、新潟に戻りたいと卒業後に帰郷。2005年新潟県総合生協に入協。現在、食育をテーマに、小学生と保護者向けの農業体験イベントを企画実施。大好きなフィールドで生産者と消費者をつなぐ。
大学卒業をひかえた4年生の時、周りの友人たちは、就職をせず大学院に進学し研究を続けようと考えていました。自分はこのまま研究を続けるよりは、今学んだことを別の世界で活かすことはできないか、社会に役立ちたいと考えるようになり、就職することにしました。
一度、地元から出てみたくて、県外の大学へ進学しましたが、外から故郷を見つめることで地元の良さに気づくことができました。新潟は大自然の恩恵もあり季節ごとにおいしい食べ物がすぐ近くにあるというのはうれしいですよね。今の職場では農業体験のイベントを手掛けているのですが、自分が感じている新潟の魅力を伝えられるのではないかと楽しく取り組むことができています。
総合生協では、様々なサービスを提供しています。食品の宅配サービスのほかにも暮らしの保障や住宅のケア等多岐にわたります。働くまで、こんなにたくさんの事業があるなんて思ってもみませんでした。
私はその中でも企画広報課に所属し、小学校への出前授業やイベントの企画運営を担当しています。中でも農業体験は好評をいただき、定員を上回るお申込みをいただいています。地元の生産者の方を交えて実施するのですが、自分で作ったものを食べたいという方や顔の見えるお付き合いの中から食品を購入したいという方が多く、消費者の安全安心への意識が強くなっているのを感じます。農業ブームということもあるのかもしれませんが、まずは生産者の方々に会ってもらいたいですね。
新潟に戻ってくる際の不安はそれほどありませんでしたが、仕事があるかどうかは不安でした。総合生協に入協する前に、少しだけ非正規の仕事をしていたので、次の仕事が見つかるかどうか心配でした。
総合生協は、新卒でなくて、既卒者も応募できたのはうれしかったですね。
地元から離れて感じたことは、新潟は四季がはっきりしているということですね。これは関東圏ではなかなか実感できないのではないでしょうか。当たり前のことかもしれませんが、海があって山があり、それぞれの旬の食べ物に出会える。そして、都市もあれば、里山もある。色々な切り口で魅力を語れる所だと思います。それから、どこにいても「人がやさしいな」と感じます。教えてくれる人が周りに多く、その点でも恵まれていると思います。
そんなに趣味が多いほうではないのですが、毎週、地元の直売所に出かけます。直売所ごとに特色があり、私のお気に入りの直売所は羊を飼っています。直売所に行くと、元気をもらえる気がします。地元の美味しい作物を食べることとそれを作っている人に会うことがすごく好きなんです。
楽しいことは人から与えられるのではなく、自分で見つけたり、自分でつくるものです。あるいは、負のエネルギーを正のエネルギーに転換してみるのも、気持ちの持ち方次第でできることです。
「自分の居やすい環境は自分で作るもの」と言われたことがありました。挑戦する方には必ず周りのサポートがありますので、自分の居心地のいい場所を自分で作っていってほしいですね。
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