2010.02.18 掲載
ミュージシャン
笹川美和さん
26歳 新発田市(旧紫雲寺町)
2000年モスバーガー主催クリスマス・ソング・コンテストにて、オリジナル曲がグランプリを受賞し、2003年9月エイベックスよリメジャーデビュー。新潟に住みながら、東京を中心とした音楽活動を始める。
2007年、エイベックスを離れインディーズアーティストとして再スタート。以後リリースやライブツアーなど自分のペースで充実した活動を続けている。
挙げればキリがないのですが、まずはやっばり食べ物が美味しいところですね。魚も肉もあるし、最近は佐渡でみかんも作っていますよね。物価も安い。
あとは、新潟って四季がはっきりしている。冬はもちろん寒いし、夏はめちゃくちゃ暑い。新潟の季節を見て、歌詞のインスピレーションを得ることもあります。この四季のメリハリが曲作りにも生かされています。
私の住む紫雲寺は、何もないところですが、その分自然が沢山残っていて、野うさぎやたぬきもでます。紫雲寺の人達は、外に出ても故郷に帰ってくる。みんな帰ってくるという安心感がありますね。また、紫雲寺の花はレンギョウという黄色い花なのですが、街のいたるところに咲くと、とてもきれいですよ。
ミュージシャンなので、時間はかなり不規則ですね。住まいは新潟ですが、よく東京に行って仕事をするので、新幹線の中でスイッチが入ります。歩く速さが少し早くなったり。ただ、今は、ずいぶんと自分のベースで仕事ができるようになりました。そのおかげで自分の感覚を尊重しながら仕事に励むことが出来ています。
最近は、全国各地の小さなカフェでライプを行う「ピアノたび」というのをやっていて、ライブで行きたい土地にも行けるようになりました。顔と顔が見える距離でのライブ。このようなライブはエイベックス時代ではできなかったので、こういうライブがやれることを非常にありがたく感じています。
大学から依頼を受けた時、初めは戸惑いがありましたが、新潟のために何かできればと思ったことと、学校側から、開かれた大学のイメージを伝えたいという気持ちが伝わり、作成させていただきました。
この曲はYouTubeでも配信していますが、海外に住む新潟出身の方から“新潟の景色を思い出しました”というメッセージが届いたこともあります。学生以外の方からも反響をいただいたこと、新潟の風景を音で感じてもらえたことがうれしかったです。
帰ってくるとしても、やっぱり仕事が必要だと思います。東京や海外で身に付けたスキルを生かす職がない場合があり、それは残念に思います。でも、今は音楽業界にも、地方で暮らしながら全国で活躍している方はたくさんいらっしゃいます。都会で身に付けたスキルは、都会に住んでなくとも生かすことができる。仕事で磨き上げた技術を新潟に持ち帰り、全国や海外に発信してほしいですね。
こういう時代だからこそ、いい意味で開き直ってやりたいことをしてみてはどうでしょうか。一歩を踏み出すときの“一歩”ってものすごく重いのですが、思い切って踏み出せば、もがいてでも何とかしようとする。私自身もなかなか踏み出せないタイプなのですが(笑)。
新潟が心の支えになっていることは確かです。それは、ありきたりの日常の中にあったり、食べ物だったり。おいしいものは人を元気にしますよね。
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