2009.06.29 掲載
株式会社第一印刷所 マルチメディア課
吉田 有希さん
23歳 新潟市中央区
群馬県出身。地元の高校を卒業後、「国公立大学で映画の勉強ができるところ」を求めて新潟大学に入学。担当の先生や友人から誘われたことをきっかけに、にいがたロケネットやNPO法人などのさまざまな地域活動に参加するようになる。
たくさんの人との出会いから新潟での就職を決意。株式会社第一印刷所で働きながら、「新潟の良いもの」を発信し続けている。
新潟に決めたのは、人に出会えたということが理由ですね。特に心から「素敵だな」と思える人に出会えることは大事だと思います。
大学3年のときに友人に誘われてNPO法人ヒーローズファームの活動に参加して、いろいろなイベントや、「起業家留学」という長期インターンシップのプログラムに参加しました。その代表の西田卓司さんに衝撃を受けまして、「こんなふうに夢に向かって爛々と生きている人がいるんだ」と。またインターン先の会社の人たちが素敵な人ばかりで。自分もこういう人たちのように輝いた人になりたいと思いました。
それと就職活動中に出会ったある人事の方、実は今の会社の方なのですが、就職活動中のいろいろなやりとりの中で、自分を学生としてでなく個人として見てくれているな、と感じました。それがきっかけで、東京の企業からも内定を頂いていたんですが、最終的に第一印刷所に就職することを決めました。
実家を離れることについて、両親は何も言わなかったですし、私自身も大学の時にアメリカのフロリダに留学していたので、それに比べたら隣県ですし、さほど距離を感じなくなりました。ただ、突然何かあったときのことを考えると、家族と離れていることへの不安はありました。でも考えてみると「この人にヘルプを出せるな」「何かあったらあの人にきてもらえる」という人たちが周りにいるなと思えたことで、新潟に残ることへの不安もなくなりました。
就職活動をしていく中で、自分が何をしたいのか分からなくり、すごく不安になったことがありました。そのとき、ちょうど一緒に課外活動をしていたNPO法人ヒーローズファームの中村憲和さんに相談を受けてもらいました。ずっと学生の悩みに答えてきた方で、プロだなと思ったのは、自分では気づけなかった不安をずばり言い当ててくれたことですね。「自分で見たり確かめたりしないと納得できない性格なんだから、とにかく行って見てこい!」と言ってくれました。それからはとにかく企業訪問にたくさん行って、肌で会社の本気度を確かめました。これは内定をもらってからも続けました。
就職活動が終わってからは、肌で自分がしたい仕事を感じるために新潟のデザイン会社でインターンをしました。本当にお世話になって、そして素敵な先輩方ばかりで。ある日、社長が、社会人になるからといって私にお祝いをくださって、包みに『笑顔に勝る化粧なし』って書いてあったんです。その言葉はドスンってきました。今でもその包みは手帳に入れて持ち歩いています。
やっぱりまわりに相談できる人や温かな人がいたというのは大きいです。今の上司もそうですね。相談するとホッとできて不安がなくなって、そうして初めて自分がしたいことが見えてくるんだと思うんです。
印刷会社なのですが、紙媒体だけでなくHPやDVDなどのデジタルコンテンツも取り扱っています。私のいるマルチメディア課はそうしたデジタル部門に強い部署です。私自身はアナログ人間だったのですが、そんな私にも学べる環境があって、答えてくれる先輩に恵まれているので、日々楽しく勉強しています。あと、社内には勉強会がいくつかあって、ダイレクトメールについて自分で事例を調べてきて発表したりですとか。社全体ができることを増やす取り組みをしていますね。
たとえばお客様からの広報誌を作りたいというお話に対して、お客様の悩みを実感しながら、もっと良い伝え方や方法を提案しています。HPとつなげたり、イベントをすることで周知をしたりですとか。
お客様と、その先にいる方々の心に響くものを作りたいと思って、そのために日々勉強しています。
仕事はめっちゃ楽しいですね。企画を作って「こんなの考えてきたんですけど」って出して、「いい企画だね」とか「楽しそうだね」って言ってもらえる。そうすると、何時間も悶々としていたものが一気に楽になります。
自分がしたことに対して、良かったとか悪かったとかレスポンスをしっかり返してくれる職場なので、やる気が出ますね。自由に発想を伸ばそうとしてくれますし、新しいことに挑戦させてくれる場なので、毎日楽しいです。
また会社の上の人を見ていると、「この人すごい!」と思えることがちょくちょくあって感動できます。地道なところにも命をかけていて、そういうのがプロだなって。見ていてかっこいいなと思います。
新潟には「財」が多いと思います。農業や風土であったり、「りゅーとぴあ」といった施設や、「アース・セレブレーション」とか「Noism」といった活動もある。それだけでなく、それを動かしていこうと一生懸命になっている人がいる。そうした活動や動きの後ろには、必ず個人の想いがあるんですよね。
でも、そういう良いものがあるのに知られていない。私も隣の群馬県に住んでいても分からなかったですし。そういうのを発信していける人になりたいと思いますし、それをどう心に響くように伝えるかが私のテーマです。
オススメの店は、「葱ぼうず」という居酒屋さんです。寒ブリや茶豆、お米など旬の新潟の地場のものをこだわって出すお店なので、特に県外から来た方にはぜひ一度行っていただきたいです。
お休みの日はとにかく出かけますね。学生の頃から忙しい環境には慣れていたので、逆に何もしていないと不安になるんです。映画が好きなので観にいったり、舞台を観に出かけたり。あとは起業家留学のイベントにOGとして参加して自分の経験を話したりとか、お手伝いに行ったりしています。
いろんなものに出会いたくて、とにかく人がいるところに出かけて行きますね。
考えて考えて、悩むことって、いいことだと思うんです。
新潟で働くのであれば、そのためのポジティブな理由を見つけてほしいです。地元だからとか近いからとか、そういうのもあるんでしょうけど、その裏側には何か新潟を選ぶポジティブな理由があると思うんですよね。ネガティブな理由は逃げるときの口実になっちゃったりしますが、ポジティブな理由は目標になるし。
ぜひ新潟のここがいいというのを見つけてほしいと思います。
そうした新潟の魅力を発信していくのが、私の仕事だと思っています。
<連絡先>
株式会社第一印刷所
http://www.dip.co.jp
〒950-8724 新潟市中央区和合2-4-18 第一和合ビル2F
TEL 025-285-7161
FAX 025-282-1776
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