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ニイガタビト

古町花街ぶらり酒誕生!秘話

2015.05.01 掲載

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古町花街コミュニティインフォメーションのマネージャー

知野孝子さん

47歳 新潟市在住

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1967年生まれ、新潟市出身。祖母、両親は飲食業を経営。幼いころから芸妓さんの着物やしぐさ、三味線の音色、宴会の音と匂い、板場のにぎやかさに囲まれて育つ。高校から東京に行きたかったが、途中下車した群馬県前橋市に30年間定住。不動産会社の企画室に配属、商業施設の開発や店舗企画、運営、販売促進などの業務に携わる。その後、婚活を目的に新潟へUターンをするものの、“まちづくり”に開眼。古町花街の会 事務局長を務めるほか、古町花街ぶらり酒・千社札めぐりコーディネーター、新潟中心商店街協同組合の事務局を経て、現在、古町花街コミュニティインフォメーションのマネージャーとして、まちなか活性化に奮闘中。

ひとりの行動が“歴史を紡ぐ”1歩に繋がった

 「このまま商売を続けて行く事が出来るのか」と、不安と危機感を持っていた一人の商店主が、古町9番町の商店主10名ほどに声を掛け、まちのことを話し合うきっかけを作りました。どうしたらまちに人が来てくれるのか――皆で半年くらい模索しましたが、自分達では前に進まないと思い、市役所に相談したそうです。
すぐに古町9番町の勉強会を行う事になり、いろいろな地域の商店街活性化事例として“函館バルと万代はしご酒”の勉強会が行われました。私は、新潟NPO協会の方のご紹介で、ファシリテーターとして関わらせていただいたのが、この事業を行うきっかけとなりました。商店主達の真剣な想いはすぐに行動に移り、「まずはやってみよう!!」と、2012年10月第1弾!古町花街ぶらり酒を開催する事になりました。
古町8・9番町の歴史的背景には、湊まち新潟として栄えた『古町花街』があります。新潟古町の花柳界は京都の祇園、東京の新橋と並ぶ三大花街として知られ、江戸・明治からの建築物や文化・歴史・風情が感じられる場所であり、その文化歴史を支えてきた飲食店がたくさんあります。このことから、まちの魅力を知っていただきたいと、“古町花街ぶらり酒”と名付けました。

古町花街コミュニティインフォメーションへのリンク

古町花街ぶらり酒

 ぶらり酒では最初に、チケットが4枚付いた1冊3,200円の「ぶらり酒MAP」を購入します。このMAPを持って、料亭や割烹、寿司屋、居酒屋、イタリアン、Barなどの参加店へGO! チケット1枚もしくは2枚と引き換えられる各店自慢の「ぶらり酒セットメニュー」で、お料理と飲物を楽しんでいただきます。
このように文化歴史に触れながらまちを回遊することで、『古町花街』周辺の町並みや飲食店などの魅力を深堀りする事ができるのです。また新旧店が混在し、横の繋がりが疎遠になりつつある商店街が、ひとつに繋がるきっかけにも。さらにはぶらり酒MAPを参加飲食店のほか、ホテルや商店街の協力店舗等で販売することで、県外客などにも『古町花街』の文化や歴史、食の魅力を発信する役割も兼ねています。
参加店舗は、「一緒にまちを盛り上げよう」と商店主らが直接声を掛け、第1弾は44店舗、第2弾65店舗、第3弾82店舗、第4弾90店舗と増え続けています。

自分たちで汗をかいて

 いろいろな課題もありますが、イベント屋さんが行うのではなく、自分達で汗をかきながら活動していることがとても大切だと思います。振り返りには「楽しかった」「またやりたい」「いろいろな商店主と知り合えた」「近所の人と挨拶が出来るようになった」と、回を重ねる度に笑顔が繋がっていくのがとても嬉しいです。
現在ぶらり酒は、新潟市や観光コンベンション協会、商工会議所、協賛企業、ボランティア、新潟大学の学生など沢山の方々と共に汗を流しながら、経験値を高めつつ継続していく仕組み作りを行っています。

古町花街コミュニティインフォメーション・・・ 『湊まち新潟の食・酒・人・まちをテーマに情報発信する場』をつくる。

 こうして、ぶらり酒や千社札めぐりの「にぎわい創出事業」を行うことで、古町を活性化できることは立証されました。今後は、その活動内容をどのように継続していくのか、どう広めていくのか、運営するのか――を検討していく時期です。イベントを通して私が感じてきたのは「顔の見えるコミュニティ=繋がりのできる場所」の必要性。そこで平成26年1月、新潟県の臨時特例基金事業“企業支援型地域雇用創出事業”の募集にトライ。『湊まち新潟の食・酒・人・まちをテーマに情報発信する場』をつくる企画案が採択され、「古町花街コミュニティインフォメーション」が誕生したのです。ここでは主にまちの魅力を再発見していただくため、飲食店案内や、新潟の食文化・歴史等をテーマに多様なワークショップを開催しています。商店主や生産者が講師を務めるワークショップでは、普段聞けないトリビア的な話題が人気となっています。情報発信スポットとしてまだまだ知名度は低いですが、HPやフェイスブック、かわらばん等を活用して広く周知していきたいと頑張っています。
私が行っている事は、コミュニティビジネスです。コミュニティビジネスとは、地域課題の解決を「ビジネス」の手法で取り組むもの。地域の素材や人材、ノウハウ、施設などの資源を活用することで、地域における新たな創業・雇用の創出、働きがいを生み出し、地域コミュニティの活性化に寄与することです。古町花街コミュニティインフォメーション誕生には、古町商店主の皆さまの頑張りがあってこそ。私はその思いを形にするサポーターであり、子ども時代を過ごさせてもらった古町花街への恩返しでもあります。――私自身、古町が大好きな応援団のひとりなのです。
今、一緒にまちを何とかしようと思って下さる仲間も増え、新たなる1歩に期待が高まります。みなさんも古町に来たら、是非、遊びにいらして下さいね。素敵なお店をご紹介します!

古町花街コミュニティインフォメーションのフェイスブックへのリンク

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