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新潟で夢にチャレンジ 第67回

地域に根ざした民族料理のお店
- 人が集う場所をつくりたい -

2013.01.23 掲載

 三条市神明町にある、カレーとスパイス料理のお店「Curry&Spiceくぅ象」は、神奈川県川崎市出身の井上弓さんが経営するお店です。
 関東の不動産会社に勤めながら、料理学校でインド料理を学んだ井上さん。卒業後、料理の仕事に進むことを決意。タイへ1ヶ月間留学し、タイ料理についても勉強しました。帰国してから、母親と共に料理教室を開き、アジアの民族料理の講師となりました。その後三条市にIターンし、2011年に「くぅ象」をオープンさせました。

インドとタイの料理を学ぶ

「学生の頃から、異なる民族同士が友好的になれるような仕事がしたいと思っていました。また、実家が焼き肉屋であることから料理の仕事にも興味があったので、次第に料理を通して、人に色々な民族への理解を深めてもらいたいと考えるようになりました。
 元々、スパイス、ハーブなどを使った料理やカレーが好きだったので、学校に通ってインド料理を学びました。また、勤めていた不動産会社がタイに土地を所有していたので、仕事でタイを訪れる機会もあり、現地の料理や雰囲気にとても惹かれました。それが、後に留学してタイ料理を学ぶきっかけにもなりました。」

幼い頃から訪れていた三条で

「生まれも育ちも川崎ですが、母の実家がある三条市下田地区に幼い頃からよく訪れていたので、三条の土地には愛着がありました。そのことから、料理の技術を活かして三条の空き店舗で何かを立ち上げ、地域の活性化に貢献したいというビジョンが芽生えました。
 物件を色々と見て回り、商店街の一角である今の場所を選びました。市街地に位置することや、行政による助成金が利用できること、家賃が手頃であることが大きな決め手となりました。」

自分でお店をオープン

「物件を借りた当初は、三条でも料理教室を開き、川崎の料理教室と半々で両立させようと考えていました。ですが、お店の方が地域の中でよりニーズがあるのではないかと考えたことや、中途半端な気持ちで仕事をしたくないという思いから、三条にIターンし、料理店を開く決心をしました。
 お店は、インドやタイで幸福の象徴とされる「象」の文字を使用し、「くうそう(空想)」という言葉に似せることを意図して「くぅ象」という名前にしました。また、「食べるぞ(食うぞ)」という意味も含まれています。お店で提供させていただくのはカレーやスパイス料理ですが、三条市内で採れた野菜や、下田地区の山菜など地元食材を積極的に使っています。それが、この土地でお店を営むことの面白みであると考えています。
 また、月に一度川崎に帰省し、母と共に料理教室も続けています。たまに関東に戻ることで、新しい料理の味を覚えられることもあるので、帰省は私にとって刺激を受けることができる良い機会になっています。」

三条での日々

「関東は、沢山の商業施設があるので買い物には困りませんが、どこにでもあるお店ばかりでどこか無機質な印象を受けます。一方で三条は、近所へ買い物に行けばいつでもお店の方と世間話ができ、昔ながらの温かい町の雰囲気があると感じます。
 お店を経営していて特にやりがいを感じるのは、人が集う場としてお店が機能していると実感した時です。例えば、若者から高齢の方まで、幅広い世代のお客さんにお店に来ていただいた時。それから、三条を元気にしたいと考えているお客さん達が偶然お店に居合わせ、話を始めて盛り上がるなど、コミュニケーションが生まれる様子を見ると嬉しく思います。」

今後の目標

「三条の食材を活かしたメニューをよりいっそう提供し、多くの方に食べていただきたいと思っています。
 また、商店街全体のお店の数を増やし、若い世代の方に、買い物したりお茶を飲みに来たいと思ってもらえる地域にするための働きかけも行いたいです。まずは私自身が『三条市内でお店を開いて生活していける』というモデルケースになることで、若者に、お店を出してみようかと思ってもらえるきっかけになりたいです。時間がかかるかもしれませんが、この仕事で食べていけるとアピールできれば、三条へUターンする人や、都会から移り住む人も増えるのではないかと考えています。」

夢にチャレンジしようとしている人へのメッセージ

「やりたいことを始められる時は、自然と良い流れが来るものなので、タイミングを見極めることが大切だと思います。
 また、色々な経験や人との関わりが自分の進む道を左右すると思うので、縁も大切にしてほしいです。」

「Curry&Spiceくぅ象」へのリンク

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