2011.10.19 掲載
“自分らしく生きるために”をコンセプトに脳と心と身体のつながりから様々なプログラムを展開している三条市のボディワークスタジオガレージ1主宰、水科江利子さんに“満たされ感”のあるライフスタイルについてお話をお聞きしました。
ボディワークスタジオガレージ1主宰の水科江利子さんは、講演、セミナーで全国を駆けまわっているほか、毎週1回のラジオ出演やDVDも発売しています。
「提供するメニューはフィットネスなどの運動分野に留まらず、心と身体のセルフメンテナンス、コーチングやインストラクター養成講座などで県外セミナーも多数開催しています。何を提供するかは出会う生徒さんから学ぶことも多いですね。身体のメンテナンスなのか、心のケアなのか、あるいはトータルコーディネートなのか。開催されるセミナー全てが人の持つ叡智に溢れ、言語、理屈、定義を超えた素晴らしい世界を受講者と体感しています。」
20代のころの水科さんは、親や周囲の目を気にして「いい人でいたい」という思考に駆られ、また親の勧めもあり保育士の仕事をしていた時期もあったそうです。
「保育士の仕事は楽しかったですが、何が自分にあっているかなんて正直わからないものです。逆に、何をしたらいいかわからない状況は、まだ自分で気づいていない可能性を感じていたり、“~しなければならない”という枠にとらわれていない分、素晴らしい状態でもあるのです。私には21歳になる息子がいますが、親が“自分の想いを尊重し、体験して学んで自己責任を持ちながら生きること”に関わってきたせいか、自由すぎるほど自由な発想で将来を考えているようです。○○の職業に就きなさいと言ったことは一度もないですが、今在る自分と支えてくれる人々を大切にするようにと言っています。」
水科さんが大切にしていることは自己肯定感だといいます。
「一人ひとりの違う個性は素晴らしい。これは理屈では皆がわかっていること。でも一方で、そんな違う自分を人と同じように、または定説定義に当てはめるように、一所懸命に枠組みの中に入れている人も多いように思います。実際私もそうでした。周りの目や誰かの価値観に合わせ、ひたすら努力して、多くのものを手にしても、自分の中で自信や幸せをあまり感じ取れない。逆に、まだまだと不安ばかり生まれてきては、また頑張る。認められたいという意識が働き出すとそれが自分の目的になりかねません。誰かの成功体験、上手くいっている人の考え方は参考にはなりますが、自分流にしなやかに調和していくことと、自分が安心できる感覚や自分が満たされた感覚を大事にしてほしいですね。」
「例えば嫌な仕事でもよく観察してみると、何かに貢献できたり、気持ちがドキドキ、ワクワクすることがあったりするものです。そういうところには、その先の道が拓けていくんですよね。例えばお茶出しを褒められて、それがきっかけでティーコーディネーターの資格を取得し起業された方もいます。きっかけは人が認めてくれることもありますが、自分を自分が認めてあげることが大切です。」
水科さんに現在のお仕事の魅力を伺いました。
「人が輝く瞬間のお手伝いができることです。何が正しいかわからなくてもいいから心からの充足感や心地良いことをやっている人は輝いています。自分の感覚を大切にし、その感覚に敏感になることです。」とおっしゃる水科さんですが、ご自身が輝いているから人をも輝かせることができるのかもしれません。
水科さんの高い技術力とヒューマンスキルに魅了され、水科さんのようになりたいと門を叩き、実際にスタッフやインストラクターとしてガレージ1で働いている方は現在20名ほど。また養成コースを受講し独立された方は全国に数十名いるそうです。水科流の心と身体のトータルビューティや存在感を高め影響力を増す=“水科DNA”が着実に全国に広がっているようです。
一ヶ月の半分は県外で仕事をする月もあるそうです。取材させていただいた日も前日は東京、翌日は仙台とおっしゃっていました。
「三条市を拠点としていますが、新潟市でのスタジオ開設や東京を拠点にするというお話もありました。やはり新潟、それも三条を拠点にした仕事を続けたいですね。北海道に仕事でいくこともありますが、日帰りできてしまうんです。日本の中心がどこなのか、どこに住めばいいかは重要ではありません。重要なのはどこに住むかではなく、何をやるか!自分はどう在るか!です。共鳴できるものに人は導かれて集まってきますから。」
新潟のロケーションの豊かさとエネルギーが好きという水科さん。ここに生まれてきたことに意味があると思うから、これからも“ラブ新潟”で人と人が寄り添うことに関わっていきたいとのことでした。
多くの人の本質である“自分らしく生きること”。頭ではわかっていても意志の力だけではどうにも出来ないことだったりもします。でも水科さんにお会いし、水科さんのぶれない信じる力が参加者の可能性の扉を開いているのではないかと感じました。
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