2012.03.14 掲載
vol3
江端 美帆さん
vol3
神奈川県出身。大阪で福祉系の大学を卒業後、新潟での生活にあこがれて、2010年4月、上越市で「社会福祉法人りとるらいふ」に就職。現在、支援員として勤務。
障害児・者の日中活動、外出支援、余暇支援活動などを通して障害のある方が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、様々な事業を展開中。
りとるらいふは障害者の余暇を支援するため、クラブ活動やデイキャンプなどの活動を行っています。そこで欠かせないのがボランティアの存在。
近くに大学があるという立地条件もあり、毎回学生ボランティアが数多く参加してくれています。中にはこれまで障害者と関わったことがないと言う人もいますが、障害についての理解や知識がない中で、一生懸命目の前にいる利用者と関わり向き合おうとしている姿は初々しく、私たちも気づかされることがあります。そして、一緒に関わる中で障害のことを知り、その人自身を受け入れ、地域で生きているということを感じてもらえればと思っています。
先日、卒業を間近に控えたボランティアの送別会がありました。そこで、学生たちからこれまでのボランティア活動を振り返っての言葉がありました。「初めは不安だった、怖かった…。」など正直な気持ちもたくさん聞きました。それでも活動を重ねて行く中で、不安が楽しさに変わり、かけがえのない経験となったと、何よりもボランティア自身が楽しんで活動に参加してくれていたことが嬉しかったです。
そんなボランティアの存在が、今、障害のある方々の生活を支えています。私は常々、自分が幸せでなければ相手を幸せにできないと思っていますし、ボランティアが楽しんでいれば、きっと一緒に過ごしている利用者の方も充実した時間を過ごせている、とも信じています。だから、私たちはこれからも、ボランティア自身も楽しく参加できるよう、サポートしていきたいと思います。
りとるらいふは、23年度に新たに短期入所と同時に「あんしんコールセンター」というものを始めました。これは、障害をお持ちの方々、ご家族、また障害をお持ちの方が利用されている機関(保育園、幼稚園、学校、作業所、グループホーム等)の方などより、緊急時などへのサポート・相談をお受けするというもの。 緊急対応ということもあり、24時間365日対応可能としていて、当初は、障害のある方やそのご家族の支援が中心になるだろうと考えられていました。しかし、いざ事業が開始されると、乳児から高齢者までと利用層も幅広く、その状況も虐待やDV、家族の休息支援など様々でした。深刻な状況を目の当たりにして、複雑な思いがこみ上げてくる一方、緊急時に駆け込める場所として、法人が目的としている「地域で支える」ということを肌で強く感じています。24時間のサポート体制ができたことで、地域支援の間口が広がり、いち支援員としてはまだまだ知識不足、自分が出来ることの微力さを感じます。それでも、今は目の前のこと一つ一つに真摯に向き合い、少しずつでも人として支援員として成長していけたらと思います。
もうすぐ24年度が始まります。りとるらいふも新年度に向けて動き始めています。様々な事業を通して、また新しい出会いが待っていると思うと、胸がわくわくします。
障害のある方が住み慣れた地域で安心して生活が送れるよう、りとるらいふはこれからも挑戦を続けて行きます。
そして私自身も、この上越市で「私なりの生き方」、見つけたいと思います。私のモットーは「好きな場所で好きな仕事をする」ことで、それは昔も今も変わりません。そして、今のところ、それを実行できていると感じています。これからは、仕事だけでなく趣味などにも幅を持たせて自分の居場所を広げていけたら、なんて思っています。そんな意味で、私自身も色んなことに挑戦していきたいなぁと思う今日この頃です。
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