2011.11.09 掲載
vol1
社会福祉法人 りとるらいふ
江端 美帆さん
上越市
vol1
神奈川県出身。
大阪の大学を卒業後、新潟での生活にあこがれて、2010年4月、上越市で就職。
現在、「社会福祉法人りとるらいふ」にて、障害者支援の仕事に携わる。
私自身は神奈川県出身ですが、両親が村上市(旧荒川町)出身ということもあり、幼い頃から新潟へはよく遊びに来ていました。昔は遊びに行くと、従兄弟同士で星を眺めによく出かけていました。地元では決して見ることのできない満天の星空を今でも忘れることはありません。そうして何度も新潟を訪れるうちに、四季がはっきりしていて、自然豊かな新潟に魅了され、いつかは新潟で生活をしたいと考えるようになりました。しかし、私にとって住み慣れた町を離れることは容易に想像しにくく、新潟で暮らすというのは半分夢でもありました。それを真剣に考え始めたのは学生時代、いよいよ就職活動を始める時でした。とはいえ、やはり知らない土地へ移住することに不安はありました。それでも、やらずに後悔するよりやって後悔した方が良いと思い、大阪の大学を卒業後、思い切って新潟に就職することを決めました。
現在、私は上越市にある「社会福祉法人りとるらいふ」で障害者福祉の仕事をしています。就職活動中、ハローワークでりとるらいふの求人を見つけ、事業内容に興味を持ち、応募をしたのがきっかけでした。それまで、上越市には全く訪れたこともありませんでしたし、障害のある方と関わったこともありませんでした。何もかもが初めてのことで不安もありましたが、それ以上に期待が大きく迷いはありませんでした。住んでみると、上越市(特に私の住んでいる場所)は、近くにショッピングセンターや映画館があり便利な一方、高田公園や春日山城跡などの歴史ある情緒豊かな場所もあり、とても住みよい町でした。また、りとるらいふでの仕事は、障害のある方と関わる毎日の中で色んな変化があり、とてもやりがいを感じています。何よりも、障害の有無に関係なく人と関わることが好きな私にとって、今の環境はとても楽しく、りとるらいふに出会えたことに感謝しています。
りとるらいふは、障害のある方が地域で生活することを支援する法人です。主に障害児の放課後のお預かりや成人の方の日中活動、余暇支援や外出支援等の事業を行っています。私は今、その中の日中一事支援事業所「ららん」の主任をしています。「ららん」は、障害のあるお子さんの放課後や長期休暇中のお預かりをする場所です。また、普段はヘルパーとして障害のある方とお散歩やお買い物などの外出支援もしています。
学生時代は福祉を専攻していた私ですが、実は就職をするまで障害のある方と深く関わったことはありませんでした。そのため、入職したばかりの頃は利用者の方々とどのように接すればよいか戸惑うことも多くありました。けれども、毎日利用者の方と関わり、それぞれの性格や障害への理解が深まる中で、当初感じていた戸惑いは自然と消えていました。今では利用者の方々のたくさん笑顔に勇気づけられ、支えられて仕事をしています。
この仕事をしていると、障害というものが意外と身近にある事に気付かされます。しかし、現代はまだまだ障害に対する偏見や誤解がたくさんあるようにも思います。けれど、私たちが利用者の方と行き慣れたお店や施設では、店員さんやスタッフの方が笑顔で挨拶をし、普通に買い物をすること、余暇を楽しむことを受け入れてくれています。これから、私たち支援者が障害のある方と地域との間に立つことで、そんな風に障害のある方が社会に受け入れられ、暮らしやすくなるよう支援の輪を広げ、お互いが地域で安心して暮らしていけるように努力していきたいと思っています。
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