株式会社巴山組 事業部 土木課
中川 航佑さん
阿賀町
新潟市東区出身。高校卒業後、千葉県の大学で医療系の学科に進学。在学中にコロナ禍を経験したことをきっかけに、医療以外の業界にも関心を広げ、建設業界に進むことを決意。2021年4月に株式会社巴山組へ入社し、現在は主任として現場管理を担っている。 阿賀町に暮らしながら、一人前の現場代理人を目指して日々挑戦を続けている。
【Q.新潟を離れて、県外へ進学した理由を教えてください】
一番の理由は、「地元を出て視野を広げ、経験を増やしてみたい」という想いでした。母が医療分野で働いていた影響もあり、自然と医療への関心を持つようになり、千葉県にある大学の医療系学科へ進学することを選びました。
以前から県外での生活には挑戦してみたい気持ちがあったものの、将来的には家族のいる新潟に戻ることを前提に進学を決めました。新潟を離れることは大きな決断でしたが、その経験が今につながっていると感じています。
【Q.Uターンを決めたきっかけは何でしたか?】
進学前から「いつかは新潟に戻りたい」という想いはあり、大学での4年間を通して県外での暮らしを経験し、「やりたいことはやりきった」と思えたこと、そして何より家族のいる新潟で暮らしたいという想いが強くなったことが、Uターンを決めた大きな理由です。
そのため、就職活動は最初から新潟の企業に絞っていました。当初は大学で学んだ医療分野の知識を活かす道を考えていたのですが、ちょうどその頃に新型コロナウイルス感染症が流行。医療機関を取り巻く環境や、その在り方が変化しており 、視野を広げて他の業界にも目を向けるようになりました。
家族に相談した際、建設業界で働く父から「建設業も働きがいのある業界だ 」と聞いたことも後押しになり、医療と建設の両方を視野に入れて就職活動を進めることになりました。
【Q.Uターン就活を進める中で、大変だったことや悩んだことを教えてください。】
コロナ禍だったので、ほとんどの採用面接がオンラインでした。私は会社の雰囲気や担当者の人柄を重視して就活を進めたいと考えていたので、画面越しでは空気感や温度感が分かりにくい点が大変でした。
特に、合同説明会やインターンシップといったイベントが対面で開催されなかったため、応募前に企業の方と直接会える機会がなく、不安を感じていました。顔を合わせて話すからこそ得られる安心感や信頼感がない中で応募を判断するのは悩ましい点でした。
【Q.株式会社巴山組への入社を決めた理由を教えてください】
入社の決め手になったのは、採用担当者の丁寧な対応と、会社の方々の人柄の温かさでした。
株式会社巴山組を知ったのは、新潟県建設業協会 が主催するオンライン合同説明会への参加がきっかけです。その時の親身な対応が印象に残り、応募を決意しました。一次・二次面接はオンライン、最終面接は対面で行われましたが、どの場面でも皆さんがとてもフレンドリーで、建設業未経験の私に対しても「一緒に頑張ろう」という歓迎の姿勢を示してくれました。その雰囲気に触れ、「ここなら安心して成長できる」と感じたことが大きかったです。加えて、異動がないという点も、腰を据えて働ける安心感につながりました。
勤務地は実家がある新潟市東区から少し離れた場所でしたが、車で1時間ほどで帰省できる距離感だったため、特に不安はありませんでした。県外での生活を経験していたこともあり、一人暮らしにも抵抗はなく、新しい環境での挑戦を前向きに捉えていました。
【Q.現在の仕事内容を教えてください】
現在は先輩の指導を受けながら、建設現場において工事全体を統括・管理する 責任者である「現場代理人」として働いています。仕事内容は多岐にわたりますが、ひと言で表すと「工事現場をゼロから完成に導く仕事」です。
具体的には、発注者や監督者との打ち合わせや連絡・調整をはじめ、工程・品質・安全・原価の管理、そして協力会社のマネジメントなどを行っています。現場の管理業務だけでなく、書類作成も大切な仕事のひとつです。品質や検査、安全管理に関する資料や、官公庁へ提出する各種書類など、デスクワークにも携わっています。
現場代理人の仕事は専門知識と経験が欠かせないだけでなく、高いコミュニケーション力やマネジメント力も求められます。日々先輩の仕事ぶりを間近で学びながら、自分自身の成長につながるよう励んでいます。
今後の目標は「1級土木施工管理技士」の資格取得です。一次試験には合格しており、現在は二次試験に向けて勉強中です。資格を取得すれば、より大規模な工事を担当でき、自分の現場を任されるようになります。早く一人前の現場代理人として独り立ちできるよう努力を重ねています。
【Q.仕事をする中でやりがいを感じるのはどんな時ですか?】
自分が管理した現場が、図面通りに形になった瞬間は嬉しいですし、「これまでの苦労が報われた」と感じます。また、工事が終わるたびに発注者から工事成績評点 をいただき、それが会社の評価につながるのですが、良い点数をいただけると大きな励みになります。仕事の成果が“形”として残り、“数字”としても見えることで、自分の成長を実感できるのがやりがいです。
もちろん、この仕事は一つの工程がずれるだけで多くの調整が必要になります。たとえば最近では農業関連の工事で、当初1月完了予定だったものが10月まで延びてしまいました。その結果、田植えや稲刈りの時期と重なってしまい、地元の方々との調整に苦労しました。さらに、一つの現場に、多い場合で8社ほどの協力会社が関わることもあり、工期が延びると協力会社ごとに人員確保の調整を図る必要も生じます 。
頭を抱える瞬間も少なくありませんが、最後に現場が完成し、発注者から良い評価をいただけると「頑張ってよかった」と心から思えますし、「次もまた頑張ろう」と前向きな気持ちにもなれます。
【Q.Uターン後、新潟での暮らしはいかがですか?】
一番大きな変化だと感じるのは、時間に追われることがなくなったことです。関東にいた頃は電車の時間に合わせて行動しなければならず、常に慌ただしく動いていました。新潟は車社会なので、自分のペースで移動でき、気持ちにも余裕が生まれたように思います。
また、県外での生活を経験したからこそ、新潟の魅力を改めて実感できるようになりました。新鮮で美味しいご飯やお酒、気軽に行ける温泉、少し足をのばせば都市の利便性もある。自然と都市機能がバランスよく揃っていて、本当に暮らしやすい場所だと感じます。
さらに、実家に帰りやすくなったことで家族との時間が増えたのも大きな喜びです。今は月に1〜2回は帰省しており、家族と顔を合わせられる安心感が、日々の自分を支えてくれています。新潟に戻ってきてからは、生活面でも心の面でも、より豊かに過ごせていると感じています。
【Q.Uターンを考えている方にメッセージをお願いします】
Uターン就活は、就活のたびに新潟へ戻るのが大変だと感じる方もいるかもしれませんが、できるだけ現地に足を運んでみることをおすすめします。インターンシップや会社見学、合同企業説明会など、直接顔を合わせて話せる機会は本当に貴重ですし、職場の雰囲気や働くイメージが具体的に湧きやすくなります。
企業によっては弊社の様に 交通費の補助を用意しているところもありますし、新潟県でも「U・Iターン学生向けの交通費・宿泊費補助制度」(※)があります。そうした制度を上手に活用すれば、負担を軽減しながら安心して就活を進められるはずです。
また、学生から社会人になると生活スタイルは大きく変わります。仕事や暮らしの中で一人だと大変なことも多いですが、近くに家族がいる環境は心強く、精神的な支えになります。Uターン就活を考えている方には、新潟での暮らしの良さや家族の存在の大きさも、ぜひ意識してもらえたらと思います。
※https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/shigototeijyu/1356841151769.html
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