2011.08.18 掲載
つなぐ(株)代表取締役
相馬理恵さん
36歳 胎内市
胎内市出身。情報処理会社、食品製造会社に勤め東京や新潟で生活していたが、食品に関する仕事をしたいと起業を決意。平成22年6月に、「つなぐ(株)」を設立し、新潟のもち米の水あめを活用したジャムを製造。胎内市や新潟市の農家の野菜やくだもの、お米を、感性を使って発信したいと、新潟ふるさと村アピール館などで自ら店頭販売も行っている。
東京での仕事や生活に憧れがなかったわけではないのですが、生活する場には思えず今の仕事と生活スタイルを選びました。会社員時代に、長期出張などで東京で生活したことがありました。食べ物や空気が合わなかったことに加え、生活のスピードがどうも私には早くて。人それぞれだと思いますが、新潟のゆったりとした時間の流れは、私にとってはしっくりくるのだと感じました。
また、趣味がボディーボードやスノーボードなので、自然に囲まれた環境で暮らす、ということを選んだことも理由です。行きたいときに海や山にすぐ行ける、ということが新潟では可能ですから。
新潟で働きたいという想いは以前からあったので、不安はありませんでした。祖父母の実家が旅館でしたので、お客様とのやりとりや会社を運営するということも子どもの頃から見ていたので感覚として身に着けていたのかもしれませんね。何よりも安心だったのは、新潟県では、女性の起業や独立、ビジネス開発などを後押ししてくれる制度や機関があることです。他の都道府県に比べて充実していると、私は感じています。
現在、胎内市に住んでいるのですが、加工場と事務所は新潟市に置いています。ゆくゆくは、胎内市に加工場を移動し、すべてを地元でできるようにしたいのですが、そういう地域の情報がなかなかわかりにくいという現状もあります。やりたいなと思っていても、そういう情報が少ないので、困ったなと思うことはありますが、実際に動いて、見に行くということを心がけています。
(財)にいがた産業創造機構(NICO)の創業準備オフィスに入居するとともに、同財団の主催する各種セミナーや相談会に参加しています。その都度経営や事業に対するアドバイスをしていただけるので、大変助かっています。その他に、新潟市図書館ほんぽーとのビジネス支援を、資料集め・データ収集などで活用しています。
民間では、NPO法人ワーキング・ウィメンズ・アソシエーション(WWA)という女性の異業種交流会に参加しており、ワークショップや情報交換会などに出席しています。以前、セミナーの前後に商品の試食をしていただき、皆さんから意見をいただく機会を頂戴しました。とっても素敵な意見をいただくことができて、参考になりました。
こうした機会は積極的に活用するよう心がけています。いくらよい相談機関やサイトがあっても、それをどう活用するのかは、自分次第。人が集まるところに行くことによって、点が見つかるので、それを自分自身で線につなげていく努力をすることが必要でしょうか。
毎年9月3日、4日、5日、6日と胎内市で「中条まつり」が開催されます。この時に、小路ごとに提灯が飾られるのですがその街並みがとても好きですね。あとは、家で休んでいるとカエルやセミの音が聞こえて、これがとっても癒されるんです。
近年、米粉の普及啓発に貢献している(株)小国製麺も胎内市の会社です。また、ご当地検定のブームもあって、胎内市でも「やらにゃん隊」という団体が、たいない検定を実施しています。
住まいは胎内市ですが、仕事場が新潟市ということもあって、実はまだ地域のことを知らないので、これからもっと地域をよく見ていきたいと思っています。
つなぐ(株)を平成22年に設立し、新潟のもち米の水あめを活用したジャムを作っています。ジャムに使用する野菜やくだものは、新潟市や胎内市の農家で栽培されたものを自ら仕入れています。商品は、ふるさと村アピール館などで販売しています。土日祝日は私も店頭におりますので、試食をしていただきながら直接お客様とのコミュニケーションをとりながら販売しています。新潟の農産物を使って、感性でそれを伝えたいと想いながら日々情報発信にも力を入れています。
期間限定ではありましたが、5月から6月末まで、オープンガーデン「Roseガーデン」を胎内市で営業しました。お客様には、米飴ドリンクを試飲していただきました。
今後は、きらきら輝いて働ける職場づくりを目指しています。一歩一歩、前に進んでいきたいです。
図書館に行き、調べ物をすることが多いですね。特に、新潟市の「ほんぽーと」によく行きます。そこでは、「ビジネス支援サービス」といって、仕事や就職に役立つ本の紹介や、中小企業診断士による起業相談会なども開催されているんですよ。
趣味は、ボディーボードとスノーボードです。また、気に入っているのは、新潟市西蒲区にある「カーブドッチ」に行き、スパやワイナリショップで時間を過ごすことです。
今県外に住んでいて、UIターンを考えている方であれば、地元に住んでいる人と事前につながっておいたほうがいいと思います。時間的、距離的に顔を見てつながることが難しくても、今はフェイスブックやミクシー、ツイッターなどのSNSといったものがあり、こうしたものをうまく活用しましょう。地域の生の情報を事前に調べておくことで、UIターンした後の暮らしやすさにつながっていきます。
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