2011.05.25 掲載
株式会社 興栄電機経営企画室(営業担当)
松本興太さん
28歳 村上市
村上市出身。神奈川県内にある大学の国際学部へ進学。卒業後、青年海外協力隊として、中東ヨルダンで柔道指導を行いながらイスラム文化に触れる。同国で家族の大切さに気づき、帰国後は父親が創業した株式会社興栄電機に入社。父親を超えることを目標に、新規開拓営業や品質管理に従事している。
子どもの頃からいつか父親を超えることを目標としてきて、大学進学の際に漠然と海外経験が必要と考え国際関係学を専攻しました。
1年の頃にはニューヨークからロサンゼルスまで1ヶ月のアメリカ横断旅行に出かけました。言葉の通じない旅行先で、日々の行動を全て自分で決めてやり抜いた経験は生きている実感が持てましたし、やれば出来るという自信もつきました。また、自分に助言をしてくれる人や世界中の旅行者と出会う中で、海外で働きたいという大まかな方向性が見えてきました。
大学2年からは、海外で定期的にボランティア活動を続けました。卒業までにコソボ、ボスニア、東ティモール等へ赴き活動しました。学生にできることの限界にジレンマに陥ることはありましたが、継続した支援の大切さを学ぶことができました。
卒業後は、青年海外協力隊としてヨルダンで柔道の指導にあたりました。ヨルダンはイスラム文化圏です。イスラム教は家族をとても大事にし、互いを尊敬する文化があります。夕食は必ず家族そろって食べますし、中にはお昼休みに自宅に戻って昼食をとる方もいます。このようなコミュニティを大切にする文化は、中学校卒業後から実家を離れて生活を送っていた私にとっては衝撃的でした。帰国後は、家業を継いで家族を大事にしようと決意しました。
当社は、商業用の大型印刷機械や、半導体関連装置の部品、ケーブルなどを製造しています。私は経営に関わる全般を担当しており、主に製品の品質管理や新規開拓営業などを行っています。
世界各国で使われている機械の一部を作っているので、「世の中を動かしているものに携わっている」と思うと感慨があります。取引先の工場見学の際に、自分たちの作った部品が本体の一部として稼働しているところを目の当たりにした社員は、感動するとともに仕事に対するモチベーションが一層湧いていたようです。
村上は海の幸もあれば山の幸もあり、食材の宝庫ですね。夏にバーベキューをすれば、地元の漁師さんが食材をたくさん持ってきてくれます。アワビの差し入れが届くこともありますが、こうしたことは東京にいたらあまり味わえなかったかもしれません。もちろん釣りや山登りも楽しめます。冬になればスキーもします。食べ物がおいしくて、アウトドアも楽しめる魅力的な地域だと思います。
自分のやりたいことに忠実であってほしいと思います。仕事や暮らしを始め何ごとも二極化する傾向にありますが、自分がやりたいと思ったことであれば行動してみてください。そのためには自分で決断することが重要です。決めてしまえば動かざるを得ない状況になりますしね。
超氷河期などと言われていますが、世界にも目を向けて日本人としてだけでなく地球人の中の一人であることも認識して行動してほしいと思います。
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