2011.04.28 掲載
中央区社会福祉協議会 中央区ボランティア・市民活動センター ボランティアコーディネーター
雪松 迪(みち)さん
29歳 新潟市
地元の高校を卒業後、ワーキングホリデーを利用して1年間オーストラリアで生活を送る。帰国後、結婚を機に新潟に移住。現在、新潟市の「中央区社会福祉協議会」のボランティアコーディネーターとして、地域の人と人をつなぐ仕事に携わっている。
高校を卒業後、お金を貯めてワーキングホリデーでオーストラリアに行きました。オーストラリアは、日本と比べるととても自由な風土を持っていて、私の気質には合っていました。帰国後は、結婚し新潟市に移りすむことになりました。来た当初は、食べ物や方言などの文化の違いに驚かされ困惑しましたが、今は仕事の中でたくさんの人に出会い、落ち着くことができています。
中央区社会福祉協議会は、新潟市が政令指定都市になると同時に組織されました。新潟市中央区の地域福祉を推進するための活動を行っています。例えば、ボランティアや市民活動に関する相談の受け付けや、小・中学校で行われる総合学習のお手伝い、子育て支援事業(一時保育や子育てサロンの運営)などを行っています。自治・町内会や企業の方、ボランティアの方等とお会いする機会が多い仕事なので、「こんな世界があったのか」と目からウロコな毎日です。
この度の大震災を受け、新潟には多くの避難者がいらっしゃっています。新潟市中央区の場合は、同市体育館を避難所に指定して、受け入れを行っています。我々は同市体育館に避難されている方々のニーズに沿って、ボランティアの紹介をさせていただきました。特に、お子さんに関するボランティアの依頼が多く、大学と連携して子どもの遊び場の設置をしました。また、小学校から高校生を対象にスタディルームを作り、学習支援を行いました。避難されている方の中に塾の先生がいて勉強を見てくれたり、スタディルームを作るときに男性陣が手伝ってくれたりと、自主的に避難者の方々が運営を手助けしてくれました。
新潟市中央区は、人口が18万人以上で、小さい範囲にとても多くの人が暮らしています。その分公共交通機関は十分に発達しており、また、足をのばせばすぐに自然に手が届くところも魅力的です。あとは新潟の米菓会社さんが新潟でのみ販売している「サラダホープ」でしょうか(笑)新潟にしかないものですし、案外このような細やかな幸せが暮らしを支えていると感じています。
私は人づきあいが苦手なほうですが、何の因果か人や地域に密接に関わり、協調を求められる仕事をしています。「ちゃんと周りみなさいよ」っていう、自分に与えられた人生のテーマなのかなと。それに気づくことが大切なのではないかと思います。
また、今回の震災で、実感したのは、本当に多くの企業や団体、そして区民の皆さんが「協力したい」と申し出てくださったことです。避難所は皆さんの大切な生活の場なので、受け入れる活動には限りがありましたけれど、これを機に、他のボランティア活動も視野にいれていただけるとありがたいですね。「何かしたい」という気持ちがあれば、まずはご連絡ください。お待ちしています。
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