2022.10.17 掲載
株式会社SUS 製造部係長
中村 武寛さん
燕市
株式会社SUS 代表取締役社長
渋木 あき恵さん
\「わくわくワークにいがたキャンペーン」とのタイアップ特集!/
男性の育児休業取得促進を進める県内企業の取組と育児休業取得者の体験談をお届けします。
◎わくわくワークにいがたキャンペーンとは?
「働き方改革推進に向けた機運の醸成」と、「新潟県の働く場としての魅力の発信」を図るため、実施しているキャンペーンです。
今年のキャンペーンでは、育児・介護休業法改正の機を捉え、「男性の育児休業」をテーマに、“みんなで取り組む、みんなに「いい働き方」”に取り組みます。
【渋木社長のプロフィール(写真左)】
2021年 社長就任
技術の継承と革新を進め、時代を越えて輝くものづくりを追求
【中村さんのプロフィール(写真右)】
2012年 入社
ものづくりに興味があり大学では工学を専攻。新卒で入社
【SUSの男性育休取得促進に向けた取組】
・会社のビジョン「ワーク・ライフ・バランスの推進」の浸透
・技術者の多能工化を進め、働きやすく休みやすい環境に
・配偶者の妊娠報告を受けたときは、部門長が業務を調整
【Q.男性育休の取組を始めた経緯と、その内容について教えてください。】
(渋木社長)
当社は、金属加工のまち燕市で生まれたものづくりメーカーです。1965年からステンレスを中心とした金属加工の商品を企画・製造・販売。2019年に新たな一歩を踏み出し社名変更。これまで貫いてきた時代を越える製品を作ろうという想いから、「持続可能性(Sustainability)」「妥協しないものづくり(Uncompromising)」「感性の価値(Sensibility)」という3つのビジョンの頭文字を社名に込め、事業の発展はもちろん、職場環境の整備にも乗り出しました。持続可能なものづくりには、社員たちが安心して働き続けられる環境こそ必要だと考えたからです。
私が社長就任したときは社員の世代交代の時期に重なり、技術の継承と組織の再編を同時に進めていきました。若い世代が各セクションのリーダーを務める新体制で取り組んだことが、男性の育児休業の取得促進に繋がりました。若い社員が多いということは、育児休業取得の対象者も多いということ。朝礼などの機会を利用しながら「社員の仕事と私生活の両立を目指す」というビジョンを繰り返し発信して、浸透させました。社員から育児休業取得の希望があった場合には部門長が中心となり業務を調整しています。
【Q.育休取得に至った経緯を教えてください。】
(中村さん)
私は成形部門のリーダーを務めています。チタンやステンレス、クロムなどの板状の金属素材を金型にセットし、製品に合わせて切削・切断・絞りなど多種多様な加工を行います。仕事はチーム制で行っていることに加え、当社では一人が複数の業務を行えるように多能工化を進めていることもあり、お互いにフォローする体制ができていました。育休に関わらず、誰が休んでも柔軟に対応できる職場になっていた点は、安心して育休を取得できた要因の一つでした。さらに、社長からの呼びかけもあり、最近では社内に「男性も育休を取ろう!」という雰囲気ができていたので、育児休業を取得するのは自然な流れでした。
【Q.職場の反応はいかがでしたか?】
(中村さん)
上司に相談する前は、2週間取れたらいいなと思っていたところ「1か月でいいか?」と言ってもらったときは内心驚きましたし、ありがたかったです。同僚にも、子どもが生まれることと育児休業を取ることを伝えたところ、みんな喜んでくれて「休業中は任せてくれ」と声をかけてもらい、とても頼もしかったです。休業中は特に大きなトラブルもなく、私は育児に専念することができました。職場復帰も皆温かく迎えてくれましたし、休みをいただいた分恩返ししなければいけないと、以前にも増して仕事に熱が入るようになりました。
【Q.育休期間中の感想を聞かせてください。】
(中村さん)
私は第二子の誕生に合わせて育休を取得しました。料理は得意な方ですし、家事も普段からしているので何とかできるだろうと楽観していたのですが、現実は大変でした。新型コロナの影響で妻の入院中は面会ができず、急に母親と離れることになった長女は状況が分からず寂しがるばかりで、夜泣きもすごかったです。それをあやしながら、うとうとしていると朝が来て、家事と長女の世話が始まる。妻の大変さを改めて実感しました。
それでも、妻が次女を連れて帰って来たときの長女のうれしそうな顔を見て、苦労は吹き飛びました。日に日に成長する子どもたちの変化を間近で見ることができたのは、育休を取得したおかげです。こういう小さな変化はずっと見ていないと気づかないことですから。生まれて間もない貴重な時間を家族とともに過ごせたことは、私にとってかけがえのない宝物になりましたし、妻や家族との絆も一層深まったと感じています。
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