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ニイガタビト

助け合いを促す仕組みづくりで男女ともに育休取得率100%!
- 社員を家族として改革を進めた「昭栄印刷」 -

2020.11.25 掲載

経理部 係長

横井 真貴子さん

村上市

第二生産部 主任

岩浅 巧さん

新発田市

10・11月は「わくわくワークにいがたキャンペーン」とのタイアップ特集!
働きやすい職場づくりに取り組む県内企業の従業員の声をお届けします。

◎わくわくワークにいがたキャンペーンとは?
「働き方改革推進に向けた機運の醸成」と、「魅力ある・働きやすい新潟県の発信」を目的に、新潟で働きやすい職場づくりに取り組む企業の魅力や、そこで働く人の声を発信します。

\横井さんってこんなひと/
◎出身など 1983年生まれの村上市出身
◎経歴 新潟市内のデザイン系の専門学校を卒業後、新卒で昭栄印刷へ入社
◎家族構成 本人・夫・子ども

\岩浅さんってこんなひと/
◎出身など 1988年生まれの新発田市出身
◎経歴 高校を卒業後、新潟市内の食品製造会社へ→昭栄印刷へ転職
◎家族構成 本人・妻・子ども2人

\わたしたちの会社のここが働きやすい!/
・子育て・介護をしている人の相談窓口を設置
・子どもの行事に参加するための特別休暇制度の創設・取得促進
・年次有給休暇の取得推進
・テレワーク推奨(営業部・DTP事業部)

徐々に変わっていった女性の育休取得率

横井さん:小さい頃から絵とパソコンが好きだったことから、グラフィックデザイナーを目指して新潟市内の専門学校を卒業後、デザイナーとして昭栄印刷に入社。パンフレットやパッケージ、メニュー表など印刷物のデザインを考えるDTP事業部で4年間を過ごしました。仕事自体は楽しかったものの、連日夜遅くまで働く日々。将来子育てと仕事を両立できるイメージが湧かず、勤務時間が比較的安定している経理部へ異動願いを提出しました。
 その頃、若手社員を多く採用していたこともあり、経理部部長が社内の働き方改革を推進する「ハッピーパートナー委員会」を設立。当時、女性は出産で退職したり、復職しても辞めてしまったりすることが多かったため、復職後も仕事を続けてもらうことを目的に立ち上げられました。会社の強い推進で今では産休・育休を取得し復職するのが当たり前という雰囲気に。私も1年ほどの産休・育休を取得しました。復職前には「復帰プログラム」と称した、育休中に変更された社内制度や業界の最新知識を教えてもらうワンデー研修を受講。このプログラムのおかげであまりブランクを感じず、スムーズに業務に戻ることができました。

育休中の生活で子育ての大変さを痛感

岩浅さん:ものづくりに関心があり、高校卒業後に自宅から通える食品製造会社に就職。仕事を始めて7年目、昭栄印刷に入社した知り合い から話を聞き、本作りの工程に興味を持ちました。今まで経験したことのない分野でしたし、話を聞いて「自分もやってみたい!」と関心が強くなり、昭栄印刷に転職しました。ものづくりの魅力は、できた後の達成感ですね。特に自分で作った本が本屋さんに並んでいるのを見たときはすごく嬉しいです。
 僕は第二子が生まれた2020年9月から10月にかけて2週間の育休を取得しました。当社は女性だけでなく、男性の育休取得率も100%なんです!先輩や上司もほとんど育休経験者で取得が当たり前という雰囲気です。育休中は第一子の世話と家事に追われ、毎日バタバタの生活でした。「仕事の方が楽だな」と思ってしまうくらいで、子育ての大変さを痛感しました。1年後には妻も復職し、仕事をしながら育児をすることになりますが、育休を経て定時で帰ってもっと家のことを手伝おうと意識が変わりましたね。

育休取得率100%を支える部署内の助け合いと仕組みづくり

岩浅さん:男女ともに育休を取得できる体制をつくるため、生産部ではオペレーター全員が複数の生産機を扱えるようにし、誰が休んでもフォローできる体制をつくっています。男性が育休を取得することで、性別問わず誰かが休んだときにフォローしなきゃと社員の意識も変わってきたように思います。
 また、以前は勤務形態が日勤のみだったのですが、3交替のシフト制になったことで残業が少なくなりました。お客様のスケジュールのため、納期は必ず守らなければいけません。日勤のみだと残業をして間に合わせるしかありませんでしたが、3交替勤務では、終わらなかった仕事を次のシフトに引き継ぐことができます。社員にしわ寄せがいかないような仕事のやり方を常に考えている会社だなと感じてます。

横井さん:私が以前いたDTP事業部の労働時間も今はかなり短くなりました。お客様にデータのPDF化や簡略化を依頼したり、版出力に必要なソフトや設備を最新システムに変更したりとソフト面・ハード面双方から改善。結果、残業時間は年々着実に減少し、今年度の実績では月平均で一人当たり19時間となりました。

子育ての制度を相談できる窓口を設置

横井さん:2017年にはこれから産休育休に入る人、子育て中の人が相談できる専用窓口が設置され、現在は委員長の私を含めて「ハッピーパートナー委員会」の社員3名で対応しています。産休育休取得予定の人から利用できる会社の制度を相談されることが多いですね。中には役職者が「部下が復職するのだけど、短時間勤務について教えてほしい」と相談に来ることもあります。私自身、子どもが小学校にあがるまで9〜16時の短時間勤務をしていましたが、自分に関わりがないと意外と知らない制度だったりするんですよね。担当者として社内への周知に力を入れていきたいと思っています。
 また、今後は介護休暇が必要な人も増えてくるはず。長年働ける会社として子育てから介護まで社員が働きながら人生設計できる会社にしていきたいと考えています。

必要なときはしっかり休む!特別休暇制度と有給休暇取得の推進

横井さん:2016年には子どもの入学・入園式、卒業・卒園式等の行事に参加するための特別休暇制度をつくりました。有給休暇の他に必要な分だけ休める制度で、上限は特に設けていません。子育てをしていると子どもの行事で有給休暇を使うことが多くなり、ほかの用事やリフレッシュ目的で休むことができなくなってしまいます。単に遊びに行きたい時にも有給休暇が使えるように、特別枠として休暇を設定しました。
 特別休暇だけでなく、有給休暇の取得推進にも力を入れており、自分や家族の誕生日、結婚記念日などのお祝い事のときに休める「アニバーサリー休暇」を取得事例の一つとして提案しています。私も自分の誕生日にお休みをいただきましたし、子どもの授業参観には、同じ会社に勤める夫と2人で参加したり、土日と有給休暇を合わせて、子どもとディズニーランドに行ったりしたこともありますよ。こうした休暇制度を管理職や社員あてにメールし、会議での呼びかけなどを続けた結果、2018年度の有給休暇の一人当たり平均取得日数は10日間となり、取組前と比べて約1.5倍になりました。また、当社では前述の休暇のほか、介護・子の看護休暇等も含めた休暇の取得予定カレンダーを年度初めに全社員が作成することで、仕事が円滑に進むよう配慮しながら、予定通りに休暇を取得できるように会社全体で取り組んでいます。

助けてもらった分、周りに返していきたい

岩浅さん:育休を取ったときは周りの人にかなり助けてもらいました。子どもが生まれる前にも「仕事は落ち着いているからもう休んでもいいよ」と言ってもらい、シフトを調整してもらい、予定よりも少し長めにお休みをいただきました。こうした助け合いがベースにある会社です。今後はみんなに助けてもらった分、後輩が育休を取るときに安心して休めるようにバックアップできればと思っています。そして、仕事はもちろんですが、家事・育児にもしっかりと取り組み、気持ちとしては仕事と家のことを半々くらいの割合で頑張っていきたいです。

横井さん:創業時から変わらないのは、「社員は家族」という考え。生活をするために仕事をするわけであって、仕事のせいで生活がおろそかになるのは本末転倒です。生活のために無理せず、楽しく働くにはどうしたらいいかを常に考えてきた今の社長。その想いを受け継ぎ、「ハッピーパートナー委員会」の委員長として社員が幸せに働ける環境をさらに整えていきたいと思っています。

昭栄印刷株式会社

◎所在地  ・・・新発田市住田97
◎業種   ・・・製造業(印刷)
◎従業員数 ・・・120人
◎業務内容 
 印刷物全般
 企画・デザイン・見本帳制作
 web・モバイルサイト制作
 システム構築

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