2018.02.14 掲載
理学療法士
田巻督広さん
新発田市
1993年、三条市生まれ。小学4年生からサッカーを始めて以来、サッカー漬けの日々を送る。
高校を卒業後、スポーツトレーナーと理学療法士の資格が取れる東京の専門学校へと進学。当初はスポーツトレーナーへの憧れがあったものの、在学中に参加した実習がきっかけで理学療法士の道に進むことを決意。進学前から新潟に戻ることを決めていたこともあり、就職は新潟の病院へ。
2017年6月に結婚もし、新たな未来への一歩を歩み始めた。
サッカーを始めたきっかけは、新潟で行われた国際大会をテレビで見たことです。当時は小学4年生でまだサッカーに詳しくないころ。それでも日本代表のプレーに釘付けになったことを覚えています。特にゴールキーパーの川口選手のプレーに惹きつけられ、それがきっかけで地元のクラブチームに入ってサッカーを始めました。
小学6年生だった2002年には、日韓共催ワールドカップが新潟でも開催。日本中のサッカー熱が盛り上がっており、私もサッカー漬けの日々でした。高校を選ぶときもサッカーに力を入れている学校に行きたいと、各地の高校のサッカー部を見学。練習や遠征に参加させてもらうこともあり、その中で一番丁寧に対応してくれた、新潟市内の学校に進学しました。また、アルビレックス新潟の試合も好きで、家族でよく応援に行きました。
サッカーで怪我をすることもあったので、高校で進路を考え始めた頃、選手の怪我やコンディションを管理する、スポーツトレーナーに関心を持ちました。進学先を調べる中で、トレーナーの勉強と併せて理学療法士の資格を取得できる東京の専門学校を知り「スポーツの勉強だけでなく、医療の国家資格も取れるなら」と進学を決めました。
専門学校は4年制で、医療の現場に関わる機会も多くあり、徐々に「将来は医療に関わりたい」と思うようになっていきました。特に影響を受けたのは、脳卒中を専門としたリハビリテーション病院での実習です。理学療法士は、病気や怪我、高齢、障害などによって運動機能が低下した状態にある方に対し、起きる・立つ・歩くなど基本的な動作を回復、維持させることを目的とした専門職です。その中でも脳卒中の後遺症のリハビリは、患者さんが回復する実感を一番得られる分野と言われています。リハビリを続けることで、患者さんが徐々に回復していく姿を間近で見られるのは嬉しいですね。また、患者さんの症状に合わせて、コミュニケーションを取りながらリハビリメニューを組み立てる楽しさも知りました。
そんな経験から、患者さんに寄り添って回復を目指せる、脳卒中を専門としたリハビリテーション病院で働きたいと考えるようになりました。
いずれは新潟に帰る予定でしたが、就職活動では、東京で働いてから戻るのか、それとも最初から新潟で働くかに悩みました。そのとき、「新潟で結婚して子育てをしたい」という人生のビジョンが見えたんです。それだったら、最初から新潟に戻ろうと決意しました。
東京は、いつもせかせかしているような感覚で。自分にはあまり合わなかったような気がします。少しでも自然を求めて、アパート近くにある葛西臨海公園に2日に1回くらいのペースでランニングをしに行っていました。思い起こしてみれば、小さいころ、親には毎週自然の中に遊びに連れて行ってもらっていたんです。毎年、笹川流れでキャンプをしたり、山や海に行ったり。もし子供が生まれたら、自分が育ったのと同じような自然の近い環境で子育てがしたいと思いました。
新潟に帰ってきて就職したのは、脳卒中を専門に扱う病院でした。専門学校時代、何度も実習には行きましたが、実際の現場はやっぱり違いましたね。患者さんを担当する責任の重さを感じます。とはいえ、やりたい仕事なので充実はしていました。慣れないながらも、「患者さんのためにできることは何でもやろう」と、自分なりに工夫して頑張りました。担当した患者さんが回復していく姿や、元気に退院していく姿は励みになります。
2016年には胎内市の施設に異動となりました。自宅に住み、通いで来る高齢の患者さんが多い施設です。自立した日常生活が送れるようにリハビリを行い、出来る動作を増やしていくことを目的としています。病院とは求められる技術が違い、難しいことも多いですが、患者さんの気持ちに寄り添いながらリハビリを進めています。
身体を動かすことが好きなので、休日はロードバイクやマラソンをしています。小さいころから自然の中で遊んでいたからか、自然を感じながらできるスポーツが好きです。ロードバイクは父がやっていて、その影響で始めました。友だちと一緒に、「新潟ふるさと村」から弥彦山までロードバイクでぐるっと回るなど、色々な場所へ行っています。大会にはまだ出たことがないのですが、いつかは弥彦の大会に出てみたいですね。マラソンは笹川流れや柏崎マラソンなど時々大会にも出ています。職場の先輩と栃木の大会に行ったりも。あとは父とアルビレックスの試合を観に行ったりもします。こうやって父や先輩、友達と一緒に何かしらできるのも新潟に帰ってきたからこそだなと思います。
2017年6月には新潟で出会った人と結婚しました。新潟に帰ってきて、3年目の24歳のころ。周りの友人と比べると早いほうかもしれないです。妻も山登りが好きなので、一緒に山に登ったりもしています。お互いフェスも好きなので、将来は子供と一緒にフジロックに行きたいですね。
新潟は緑も多いし、山も近い。自然の中で楽しめる趣味は多くなりました。結婚もしましたし、趣味を楽しみながら、新潟で根を張って生きていきたいです。
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