2014.01.09 掲載
vol3
平田大之さん
岩船郡関川村
vol3
1986年11月1日生まれ。新潟県岩船郡関川村在住。数年前まで、まったく地域のことに興味を持っていなかったが、あることをきっかけに、現在は仕事の傍ら地域活動に積極的に参加。地元をもっと元気にしようと、日々関川村を盛り上げる活動をしている。
○新潟県の人口
2013年現在233万人
2025年には211万人
2040年には179万人へ
○関川村の人口
2013年現在6,126人
2025年には4,866人
2040年には3,607人へ
国立社会保障・人口問題研究所が去年の3月に発表した人口の推移です。
あくまでも統計ですが、新潟県はこれからの12年で22万人も人口が減る計算になるのですね。関川村もこのままだと5千人を割る勢いです。
僕の生輝る(いきる)目的は、
「2025年までに関川村の人口を1万人以上の活気ある村にすること。」
時代の流れに身を任せる事は、正直簡単です。このまま関川村や新潟県、日本の人口が減っていくのでしたら、僕はその流れにいい意味で逆らっていきます。
そして、ますます活気づく村に対して
「なぜこんな小さな村ばかり人口が増えてるの??」
「あの村には何もないのに、何がそんなに魅力的なの??」
「この村が盛り上がってる秘密って何??」
など、外から関川村を見ただけじゃこの村の魅力を到底わかり得ないような、中に入ってこそはじめてわかる魅力をこれからも発信していきます。
その為の環境はすでに整っています。
今の子ども達は、都会の子はもちろん、田舎の子ども達も僕たちの幼少期に比べたら、圧倒的に自然と接する機会が少ないと感じます。
僕らの小・中学生の頃は、夏休みに子ども同士での川遊びがとても楽しい経験のひとつとしてありました。川の深いところに自ら入って楽しんでみたり、川岸から向こうの川岸まで友達と泳いで競争してみたり、川の流れに身を任せてプカプカしていたら、だいぶ遠くまで流されたことに驚いてみたり・・・。
その自然との共存は今となってはとても貴重な経験でしたし、その友達との思い出は、決してお金では買えないかけがえのないものです。
今は「危ないから子どもだけで遊びに行ってはいけません。」
と、遊びに対しての制限がたくさんあることが、僕は寂しいです。
だから僕は考えます。もし子ども達だけで遊ぶのが危ないのなら、僕らがその価値を別な形で提供して、意図的に自然と触れる機会を作ってあげたらどうかと。今の世の中の当たり前を、僕は変えたいのです。
関川村=田舎が求められることを僕は知っています。「田舎なんて」って言う人は、その田舎の魅力を知らないだけなんですよ。
田舎には雇用がない、何もない、みんな都会に行くから私も・・・など、田舎を避けるのはそのような理由です。
雇用がないなら、田舎で作ればいいと思います。
ただ、ビルやホテルを建てて人工的に雇用を生み出すのではなくて、それは都会に行けばいくらでもあるわけなので、僕が言いたいのは自然を使った田舎ならではの雇用です。今あるものをそのまま活かすそのひとつとして、昔からある農業だったり、これから新たに見出す雇用もあるかもしれません。ポイントは新しいものを人工的に生み出すのではなくて、すでに「そこにある価値と価値」を掛け合わせて何ができるか、です。
田舎のひとつの魅力として、退職したご夫婦が第二の人生として田舎に移住し、農業を始めたりするのはそういう事だと思います。
関川村や田舎に住む若者は自分たちの居場所の本当の魅力に気づいてはいないのです。僕もその一人でしたからよく分かります。ただ、僕自身も今なお本当の田舎の魅力には気づいていないです。その事を知っているということが大切です。
ですが、すでに知っている魅力もたくさんあります。
その魅力を情報発信しつつ、今もまだ見ぬ村や田舎の魅力を知ることをやめないです。生涯勉強です。
僕は今、この関川村で活動する地域活性化団体のひとつに、※cross River picnicという村に住む若者数人で構成する団体に参加しています。
この団体は、若者から関川村の魅力を外に発信して村の活性化を図ることを目的として活動しています。この度、僕らの団体を紹介させていただきます。
僕らが一番に感じてきたことは、観光資源として「村民の営み」それ自体が外からのお客様には魅力的に映るということでした。そのことからも、既存スポットを巡る観光とは別に、村民の営みや暮らし振りが見え、体験できる形で村外からお客様を呼ぼうと考えています。
関川村は87.5%が森林で占められています。自然をもっと身近に感じることが、今後の観光分野への発展の可能性があるものと思われます。関川村の森、山、川、田畑さらには、そこに住んでいる『人』が『一番の資源であり魅力』であることを、今後の関川村の活性化になくてはならないと強く訴えていきたいです。
そこで、自然を体感しつつ、地元にとっては当たり前でも、そこに暮らしていなければ分からないような「プレミアムなツアー」を企画し、その土着的視点のツアーの中で、『人と人が繋がることによって生まれる』根強い『関川ファン』を作っていくことを大きな柱として構築していきます。
具体的には、『base~僕たちのひみつ基地』を作り、その『ひみつ基地』を関川村の各地に“移動”し多目的に展開して行きます。季節を通じて一日限定の『ひみつ基地』を出現させるという企画です。
『ひみつ基地』を拠点に、畑の真ん中で1日限定レストラン、自然を使った川遊び、農家体験、本格キャンプ、ヨガ、電動アシスト自転車サイクリング&関川五大温泉巡り、カップルの恋活、自然の中でのウエディング、蛍ツアー、星空ナイトウォーク、焚き火、等々・・・
これまでは、大概の設備が整っている場所を拠点としたり、催し中にそれらの施設への移動を強いられていましたが、『移動式の拠点』が可能になれば魅力の伝え方や誘客する可能性を持った場所として食やあらゆる分野に無限に広がります。
村民一人ひとりが関川村の案内人であり、観光分野の主役であること。一人でも多くの人がこの取組みを通じて『キラリ』と光輝けることを願っています。
※団体名『cross River picnic』とは?
cross = 関わる•交わる。 River = 人•川。 picnic = 外で遊ぶ•体験する•感じる。という意味があります
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