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ニイガタビト

新潟で働きながらでも、やりがいは見つけられる

2012.01.05 掲載

小林事務機株式会社 営業

加藤 将行さん

28歳 新潟市江南区

 新潟市内の高校を卒業後、大学進学のため上京。大学卒業後、約1年間東京都内でフリーター生活を送りながら、働くこと、仕事観について考えを巡らせる日々を過ごした。人や書籍との出会いから、就職活動を決意し、新潟にUターンし、小林事務機株式会社に就職。新潟市江南区出身。

学生時代に打ち込んだこと

 私は、学内の新潟県人会の責任者として日々活動を行っていました。困っているメンバーがいれば励ましに行ったり、経済的に困っているメンバーがいれば、アルバイトを紹介したりと、新潟出身学生のバックアップに奔走していました。また、2年時には、学生寮に住ませてもらい、通常は1年間のところ「残寮生」として後輩の面倒をみていました。海外からの留学生を含む250人の共同生活では、当時は大変でしたが、今では寮生活の経験が、対人関係を築くうえで大いに役立っています。

働くって何?

 大学3年になると、友人たちは就職活動に忙しくなり、連日面接を受けたり、履歴書を書いたり、合説に足を運んだりという生活が当たり前になっていましたが、私は就職活動をほとんどしませんでした。友人が内定しても、焦りというものは一切感じず、むしろ「働くってどういうこと?」と考えると、就職することに今一歩踏み出せなかったですね。いわゆる「やりがい」を求めていたのですが、自分は何にやりがいを感じるのかもわからず、思い悩む日々が続きました。

出会いと心境の変化

 結局、就活をしないまま大学を卒業し、都内でフリーター生活を始めました。それからは、自分自身をしっかりと見つめ分析するために、ジョブカフェ等で実施される講座やセミナーに参加しました。
 そんな時に出会ったカウンセラーさんから「仕事の思想」(田坂広志著)という本を勧められたのですが、そこではある心理学者の欲求の5段階説を紹介していました。生存や安全が満たされて、人間の欲求は自己実現に向かっていくという考えなのですが、その5段階説のおかげで社会人として働く自分が漠然とイメージできるようになってきました。また「仕事の報酬は能力である」という一節に感銘を受け「仕事」や「働くこと」について前向きに考えることができるようになりました。更にカウンセラーさんからは「本当にやりたいことを見つけるのはとても時間がかかること。働きながらでも自分のやりたいことは探せるのではないか」という趣旨の一言を頂き、肩の力を抜き、就職活動に励めるようになりました。家庭の事情により新潟での就活をスタートさせましたが、活動を始めて1社目の現在の会社から内定を頂くことができました。卒業後の就活で不安でしたが、既卒者でも採用してくれる会社もあるようです。

仕事の内容・やりがい

 印刷事務機器を販売する会社に勤めて、5年目になります。私は営業を担当しており、約150のユーザーの皆様に、製品を提供しています。営業という仕事は、お客様の困ったことを解決に導くための提案がとても重要になります。提案が採用されなかったときは、力不足を痛感しますが、案が受け入れられたときや、お客様の期待以上の成果を出し、感謝されたときにとてもやりがいを感じます。また、当社は社員同士の仲が良く、スムーズに連携ができています。この社内の雰囲気の良さが速やかな情報交換を生み、お客様の細かなニーズに対応することができています。新潟に戻り、やりがいのある仕事ができています。

新潟の魅力

 新潟は、人との繋がりが育みやすいところだと思います。都内に暮らしていた頃大学の先輩からの紹介で「新潟で夢にチャレンジ」に掲載されている森田熊さんと知り合いました。彼とは住まいが近く、食事会にお誘い頂いたこともありました。私が新潟に戻って間もなく、偶然彼も新潟に移住を始め交流が深まり、彼が出演する映画製作のお手伝いをすることになったのですが、そこからは人が人を呼び、様々な方と出会うことができ、市民活動にも少し関わることができています。特にNPO法人ヒーローズファームさんとは、新潟の学生に自分の就職観を語るイベントに何度か招待していただきました。市民活動を通し、少しだけ社会に貢献できていることに喜びを感じます。

メッセージ

 やりがいのある仕事がわからず思い悩む日々が続きましたが、今こうして、新潟で仕事を通してやりがいを感じることができています。更に、故郷や社会を少しでも良くできればと思い、市民活動にも参加しています。仕事をしながらでもやりたいことは追及できる。地元で公私を充実させる生活も楽しいと思います。

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