2021.03.01
湯沢町
1日目の夜はまさかの雪国の洗礼を受けた千葉県在住のDさん。
2日目は日曜日、温泉に浸かってリフレッシュすることはできたのでしょうか?
(2020年11月28日(土)〜11月30日(月)に実施したものです)
1日目
「初めての新潟出張、無茶振りからのスタート」
2日目
「疲れ目に効く?秘境感満載の温泉でリフレッシュ」
3日目
「ペレットストーブでぬくぬく快適リモート」
それでは、新潟県湯沢町でのリモートワーク2日目、早速見ていきましょう。
寒い夜が明け、宿泊先であるきら星BASEの外に出ると、昨日は暗くて分からなかった全容がようやく見えた。
元々は保育園だった建物を、コワーキングスペース、シェアオフィス、イベントスペースとしてリノベーションしたとのこと。運動場は駐車場になっているようだ。
山が近い湯沢ならではの景色を眺めながら作業できるスペースも。コンセントが設置されているのが嬉しい。
作業に疲れたら山を見ながらコーヒーを飲んで一服、リラックスできそう。
きら星BASEを運営している伊藤さんは、湯沢町への移住相談の窓口もされているとのことで、この日も移住希望の方が情報収集に訪れていた。
湯沢町はかつてスキーの聖地として賑わった町。
当時建てられた大型のリゾートマンションが50棟以上も存在するそうで、数十万円からという信じられない価格で購入できるということに驚いた。
移住を考える上で知っておきたい情報の一つが買い物情報。というわけで、移住希望の方といっしょに地元のスーパーを訪ねてみることになった。
スーパーに向かう道から目に入った風景がこちら。
町から山々が一望できるのが特徴的だった。千葉の自宅や職場からは山が見えないため、景色を眺めるだけでもなんとなくリゾート気分になってくる。
訪れたのは、湯沢町民の生活を支えるローカルスーパー、「ショッピングセンターのぐち 湯沢ハーツ店」。
中はそれなりに広く、生鮮食品から生活雑貨まで幅広いラインナップ。
驚いたのが、成城石井やコストコの商品が取り扱われていたことだ。
土地柄、首都圏のお客様も多いためニーズがあるとのこと。
駐車場も広く、観光バスも立ち寄るスポットになっているとのことでお土産品なども置いてあった。
住民の目線での視察を終えた後は、通称「マンション銀座」と呼ばれ、スキー場に隣接する形で大型マンションが林立する岩原エリアへと向かう。
この日は車移動がメインだったが、湯沢町はコンパクトな町。上越線やバスなどの公共交通機関をうまく使って車なし生活をしている方もいるそうだ。
お目当ては、新しくオープンしたばかりのカフェ兼コワーキングスペース、「カモシカサイドカフェ」だ。
ロゴがおしゃれ。
中は広々とした空間。
バブル期に建てられたマンションに付属するディスコルームをリノベーションしたとのことで、カーペットにその名残が見える。
オーナーは、旅好きが高じてドバイで石油の開発事業を手がけていたという異色の経験の持ち主。
寒いところが苦手で、雪国に住むことは考えてもみなかったそうだが、ドバイでの生活を経て、古くからの文化が色濃く残っている場所に住みたいと思ったとのこと。
湯沢町には古くからの宿場町という文化も残っているのに加え、フジロックやスキーなどのコンテンツもあり、県外の方や外国人なども含め、多種多様な人が集まっていることに魅力を感じ、移住を決めたそうだ。
元々バックパッカーだったこともあるそうで、旅関連の書籍がずらりと並べられていた。
ちょうどランチタイムということで、お昼をいただくことに。
焼きカレーと迷いつつ、少しお高めのグリルチキンバーガーをセレクト。
これが、想像以上のボリューム。
世界各国を旅してきたオーナーさんの好みなのか、チキンがスパイシーで大満足だった。
知人が頼んだ焼きカレーも美味しそう。どちらもサラダと食後のコーヒーがセットになっている。
海外旅行の雰囲気を味わえるランチを食べながら、同行した移住希望の方から色々とお話を伺う。
聞くと、私と同じく首都圏在住でIT系の会社に勤務されているそうだ。
湯沢は首都圏からも新幹線で1時間ちょいと近く、格安でリゾートマンションを購入できることもあり、リモートワークで仕事を続けながら移住することを検討中とのこと。
決して広くない湯沢町の中に複数のコワーキングスペースがあるというのは、やはりリモートワークのニーズがあるということなのだろう。
さて、ここで移住希望者の方とはお別れし、知人の車で念願の温泉を目指す。
お目当ては、湯沢町の中心部から車で20分ほど走ったところにある貝掛温泉だ。
何でも、”目に効く温泉”とのこと。
IT企業に勤務し、日々PCやスマホをずっと眺めている僕にぴったりの効能だ。
幹線道路から一本横道に入ると、秘境ムードたっぷりの風景が。
このあたりではもう雪が降り始めているようだ。
こちらが外観。
歴史を感じる立派な建物だが、入り口は自動ドア、中もきれいにリノベーションされている。
驚いたのが、他の入浴者に配慮すれば写真撮影OKだということ。
この時代、SNSでの拡散が重要だということをちゃんと分かっているというのが先進的だなと感じた。
時間が早かったこともあり、ほぼ貸切状態だったためスマホを片手にいざ入浴。
洗い場は元々の梁を活かした趣のある佇まい。天井が高く気持ちがいい。
露天風呂はあたりの山が一望できる素晴らしいロケーション。
お湯に足を入れるとかなりぬるめ。奥の熱湯でも40度ちょいくらいだ。
この温泉が目に効くというのは江戸時代からだそうで、眼病の治療にも使われていたそうだ。
書いてある手順に沿って、お湯を手ですくい、片方ずつ目をお湯に浸してまぶたをパチパチとやってみた。
ぬるめのお湯なので目にも負担がかからず気持ちがいい。
効用のほどはすぐには分からなかったが、普段のパソコン作業で疲れた目がリフレッシュできたような気がした。
お湯は弱アルカリ性とのことだが、自分の肌に合っているように感じた。
この他にも湯沢町内には日帰り可能な温泉宿や共同温泉など、無数の温泉があるそうだ。
オフの日に温泉でリフレッシュできるというのは地方でのリモートワークならではのメリットだと感じたし、自分の肌に合う温泉を見つけるという楽しみもありそうだ。
1時間ほどかけてゆっくりと温泉を堪能した後は、お土産を買うべく越後湯沢駅の構内にあるぽんしゅ館へ向かった。
目移りするほどにずらりと並ぶお土産物屋さんを通り抜けた奥にぽんしゅ館がある。
新潟の名物が日本酒であることは知っていたが、県内だけで90近く、酒蔵数が日本一というのは知らなかった。
こちらがぽんしゅ館にずらりと並んでいた日本酒のラベル一覧。圧巻。
膨大な日本酒の中から説明書きと直感を頼りに選んだのは、「八海山」の純米大吟醸 雪室貯蔵三年の四合瓶。
そして、国内有数のブランド米、南魚沼産コシヒカリと、かんずりという新潟独自の辛味調味料も買い込んだ。
北海道の実家にもお土産として送ろうと思う。
そんなこんなで、温泉とお土産選びで充実した休日を堪能していると、あたりが暗くなってきた。
昨日と同じく、知人と2人夕食を求めて湯沢の町を歩くことに。
昼間は晴れていて暖かったが、夜になると急激に冷え込む。
寒い時はおでん、ということで、おでんが名物というローカル居酒屋、「村のおやじ」へ。
とりあえず、マスターおまかせのおでん盛り合わせを注文。
センターにそびえ立つタワーのような大根は、よく味が染みていて美味しかった。
家族経営のアットホームな居酒屋で、気さくなオヤジさんが色々と話しかけてくれる。
オヤジさんの若い頃の武勇伝をつまみにお酒も進む。
明日は仕事、午前中に重要な商談があるので、飲み過ぎないよう適度に切り上げ帰路へ。
温泉、お土産、ローカル居酒屋と、久々に地方の良さを感じながらゆっくりリフレッシュできた休日だった。
しかも、このまま泊まって翌日現地から仕事ができるというのは気が楽だ。
次回はいよいよ最終日、現地でのリモートワークの様子についてお伝えしたいと思う。
〜3日目に続く〜
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