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新潟で夢にチャレンジ 第43回

世界に通じるいいモノをつくる
- 卓越したマイスターの技 -

2011.01.31 掲載

 新潟は世界に通じるモノづくり技術が集積している地域。中でも県央地域は、全国有数の地場産業集積地帯として発展しています。新潟県三条地域振興局では、県央地域の高度な産業技術を支える卓越した技術や技能を有する方を「にいがた県央マイスター」として認定し、後継者の育成及び技術・技能の継承活動を展開しています。今回はモノづくりの奥義を極めた二人のマイスターにお話をお聞きしました。

燕の技術力を守っていく責任

 燕市磨き屋一番館は金属研磨業に携わる後継者の育成や新規開業者を促進するため、2007年にオープンした施設。ここではにいがた県央マイスターの3人が研修生の技術指導にあたっています。磨き屋マイスタートリオのお一人で、燕研磨振興協同組合の理事長でもある田中三男さんにお話をお聞きしました。
 「この業界に足を踏み入れる前は、機械部品製造販売会社で働いていました。それが地域に貢献したいと考えるようになり、33歳のときに研磨業を始めました。技術の修得には長い時間を要します。一通りできるようになるまで3年はかかるといいます。しかしながら、せっかく技術力がありながらも後継者不足で商売を止めてしまう店が毎年、後を絶たない。燕にいる以上、燕の技術力を守っていくという責任を果たしたいという思いから、一番館で技術指導をしています。」

燕市磨き屋一番館へのリンク

モノづくりは製品開発から販売まで幅広い

 「現在、県内外から来た9名の研修生が一番館で技術の修得に励んでいます。ここでは、研磨の技術指導だけでなく、新しい製品開発もやっています。研修希望者には面接をするのですが、この業界でやっていく強い意志があるのかを必ず確認しています。私たちも自分たちの作業時間を削って指導をするわけですし、月15万円という給料を支払うので、確実に3年間研修してこの地域の研磨業を担ってくれる人でないと困ります。昔は「親方の背中をみて学べ。」と言われてきましたが、それでは時間がかかる上、今は人と同じことをしているだけでは世間に通用しません。また、製作ができても販売に至らなければ意味がないので、営業の研修にも出かけています。」と話す田中さん。取材に伺ったこの日は、ちょうど航空機の主翼の研磨が終わり、主翼を大きなトラックに搬出しているところでした。このほか、iPod(アイポッド)の裏側をピカピカに磨き上げた際に磨き屋の取りまとめ役を任されたのも田中さんです。

結果が目に見える仕事

 「一番館で指導するほか、マイスター塾を開講することもあります。体験を通じて、モノづくりのおもしろさを印象づけたいというねらいがあります。このほか、工業高校やテクノスクールの外部講師としても技能継承活動を続けています。少し前までは、若い人たちはこうしたきつい仕事はやりたがらなかったのですが、最近はモノづくり職人になりたいという人が増えています。自分で作った結果が目に見えるからやりがいを感じやすいのかもしれません。企業に就職しても仕事の内容が画一的だったり、また、技術がない中ではその先の展望が見えてきませんよね。職人の仕事は幅広く、どこか一部を担うのではなく、モノづくり一連の流れを担います。これがモノづくり職人の魅力なのかもしれないですね。」

これまでと同じことをやっていてはダメ

 次に三条市で代々続く日野浦刃物工房の鍛冶(かじ)職人で、越後三条鍛冶集団会長を務める日野浦司さんにお話をお聞きしました。
 「家業を継ぎたくなくて商社へ就職しました。ところが4年くらい経ったころ、父親が会社に直接連絡をして退職させるよう言ってきたのです。この世界に飛び込むかどうか悩みました。というのも機械化が進み、手作業から工場での大量生産へと向かう過渡期。これまでと同じことをやっていて何とかなる時代は終わっていました。技術を優先させクオリティの高いものを作るか、工場での量産体制をとるのかという選択の中であえて前者を選びました。工房を大きくするつもりはなかったし、また、人と同じことはやりたくないという信念がありました。」

いいモノの基準

 家業を継ぐと決めてからは、いいモノとは何か、いいモノの基準は何かを知ることから始めたそうです。「全国の刃物の7大産地を全て廻りました。その後、鋼(はがね)と鉄に関する書物を買い漁って独学で勉強をし、試作品を作っては冶金(やきん)学の師に見てもらうという研究を続けました。いいモノを作ろうとすると、生産量は1/3にまで落ち込みます。大きなリスクを抱えながらの製作。 周りを見ても、いい刃物を作っている人がいい生活をしているかというとそうではなく、いいモノを作っても必ずしもいいビジネスには繋がらないという現実にショックを受けました。」

にいがた県央マイスター制度へのリンク

自分のブランドを確立

 「この世界に入って10年が経過した頃、ようやくクオリティが確立してきました。そこでこれまでの味方屋ブランドのほか、新たに越後司ブランドを立ち上げました。デザインを考えるのが好きなので自分の好きなものをつくっていつか個展が開ければと思っていたのですが、岐阜県関市の刃物まつりのナイフショーに出展し始めたところ、自分の作品が評価されるようになりました。ここに集まる人たちのナイフを見る目は、真剣そのもの。人と同じことをしていてもダメで、自分の技術力を生かしたオリジナルブランドを作り続けた結果かもしれません。6年前からは海外にも進出し、今はドイツのほか、ミラノにも得意先があります。どんなに機械化が進んで形を真似できたとしても、手製の精度は機械では追求できません。さらに手製だと作った人の気持ち、ポリシーなどもユーザーに伝えることができます。世界最大級の国際最終消費財見本市アンビエンテでパンフレットの表紙に世界の5000点の中から自分の作品が起用されたときは本当にうれしかったですね。」

最後は自分の責任で

 若い人もこの業界に参入してきていますが、こうなりたいという気持ちを持って臨んでほしいと日野浦さんはいいます。「私の息子は大学卒業後、自分の意志でこの職業を選びました。ナイフショーに連れて行ったときに私の作品が展示されていたのを見たのがきっかけです。若い人には自分で決めたことであれば、自分の責任でやっていってほしいと思います。また、マイスター一人ひとりが動く力よりも、多くのマイスターが分野は違えど協働できたらもっと大きなものが生まれるのではないかと思います。これからも楽しみながら勉強を重ねて自分にしかできないものを作っていきたいですね。」

(終わりに)

 情報が目まぐるしく動き、スピード化される時代。人と同じことをやっていても生き残れないとお二人はいいます。ただ世界に誇れる技術がここ新潟にあります。我慢だけの中ではいいモノはできませんが、楽しみながら、自分や地域をブランティングしていくと、ほかにはないオリジナルブランドが確立でき、それがビジネスにつながっていくようです。世界に通じる技術力のある新潟でモノづくりにチャレンジしてみませんか。

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