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ニイガタビト

なんとなく始まった芸人人生

2016.06.01 掲載

vol1

溶接業/芸人(芸名:縁竹縄)

高橋正芳さん

37歳 加茂市在住

vol1

 三条市出身。高校卒業後、東京の専門学校に進学し、卒業後は音楽制作・プロダクション会社に就職。裏方として活躍していたが、ひょんなことから表舞台に立つ芸人となり、ギター一本で弾き語りを始める。芸人として、会社役員として東京で働き続けていたが、会社を続けることが苦しい状況となり、Uターンを決意。Uターン後は溶接の仕事をしながら、芸人活動を続け、お祭りなどのイベントに出演したり、ご高齢者の憩いの場デイサービスなどを訪問している。

二足の草鞋芸人

 はじめまして。三条市出身、加茂市在住の高橋正芳です。仕事は「溶接の仕事」と「芸人」をしています。いわゆる二足の草鞋です。
 溶接の仕事をしながら、芸人活動をし、お祭りなどのイベントに出演したり、ご高齢者の憩いの場デイサービスなどを訪問しています。芸名は東京で活動していた頃から「縁竹縄(えんたけなわ)」という名で活動していて、日本の喜劇王と呼ばれた「エノケン(榎本健一)」の歌をギター一本で弾き語る芸風です。
 これから4回にわたりコラムを書かせて頂くことになりました。どうぞ、よろしくお願いいたします。
※「エノケン(本名、榎本健一)」とは?
戦前戦後、舞台に映画にTVにラジオに大活躍した喜劇役者で、日本のチャップリンとも呼ばれていました。クレイジーキャッツ・ザドリフターズ、と続いてゆく音楽と笑いの系譜の原点ともいえる人です。

気付いたら芸人になっていた

 人からはよく「芸人がやりたかった」と思われているようですが、僕としては気付いたらやっていたという感じです。正確には「仕事だから」やっていました。
 高校時代、卒業後の進路を決めるにあたり頭にあったのは、「とにかく新潟から出たい、上京したい。」ということだけでした。理由は、新潟が不便で田舎臭くてイヤでイヤで仕方なかったから。その反対に、東京は楽しいことがたくさんありそうで、キラキラして見えたんです。上京する理由があるから出たんじゃなくて、上京したかったから出るための理由を探したのかもしれません。
 そうして僕は、上京後なんとなくレコーディングエンジニア専門学校に入学し、そつなく勉強をこなす日々を送りました。今思うと、親に申し訳のないことをしたと思います。
 卒業後、音楽制作・プロダクション会社に就職し、ステージ制作やWEBなどの音楽・ナレーションや着信メロディの音源制作などの仕事をしていました。その会社で働いている人は、アーティストになりたい人が多く、みな仕事の合間をぬって、詩や曲を創ったりしていました。そんな中で、純粋なスタッフとして働いていたのは僕だけでした。僕は表舞台に立つよりも、裏方でそれを支える仕事にやりがいを感じていたのです。
 ところがある日、社長に「お前も歌え!」と言われたのです。高校生の頃にバンドをしていた程度の自分が、社長の一言で突然、芸人・縁竹縄になってしまったのです!

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僕らは、お年寄りを敬い大切にしているだろうか

 当時から今まで、ギター一本でエノケンの弾き語りというスタイルは変わらず、演奏曲目も変わっていません。(11年間も笑!)
 最初の頃は、お祭りステージや宴会の余興、各種イベントなどで営業活動をしていました。ギター一本でホイホイとどこへでも気楽に行くスタイルが受けたのか、ギャラが安上がりだからか分かりませんが、色んなところで歌わせて頂きました。
 色んな場所でやってきたなかで、一番心を込めたステージは、実はご高齢者の方々と歌うことでした。そして、そのきっかけとなったのは、僕の祖母です。
 祖母は、僕が生まれた頃から20数年間寝たきりでした。孫である僕のことも誰だかわからなくなってしまい、とても悲しい想いをしたことを覚えています。戦争の時代を乗り越え、苦労して生きてきた晩年が、こんなにも辛いものなんて・・・と祖母の姿を、重い気持ちを抱えながらずっと見てきました。
 ところが、祖父は祖母を励まし続け、それが生き甲斐のようでした。私はいつも、そんな祖父母を尊敬し、感謝しています。普段は楽しそうに過ごしているお年寄りも、辛いことがいっぱいあったはず。そんな人たちに楽しい歌を聞いて頂きたいと思い、デイサービスなどの施設めぐりをスタートさせました。
 活動を始めてから、ある東京の施設を訪問した際、新潟出身のおじいさんに声をかけられました。
 「あんたは新潟の人か。俺も戦後、長岡に住んでいた時、貴重な米をおにぎりにして隠して持っていったことがある。その時に食べた新潟の米のおにぎりはおいしいったらなかった。」と。そして別れ際に、「いいか、くれぐれも無理しないで頑張れよ」と。
 励まそうと慰問した自分が、逆に励まされたのです。エノケンの楽曲や懐かしい歌謡曲を一緒に歌い、笑い、涙するご高齢者の皆さんから、人生やその生き様を教えられました。そしてふと、「僕らは、お年寄りを敬い大切にしているだろうか。」と思うようになり、その答えを自分に問い、答えを探すかのように活動を続けていきました。

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