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ニイガタビト

チャレンジする気持ちがあれば

2013.06.18 掲載

高根生産森林組合

能登谷 創さん  愛貴さん

27歳 村上市高根

村上市高根集落在住。共に16歳の時、『聞き書き甲子園』※1に参加。創さんは埼玉県の林業の名人に、愛貴さんは臼、木鉢づくりの名人にそれぞれ話を聞いて自然の大切さを学び、森での生活に目覚める。その後、2006年に高根集落と出会い、ここで生きていく決意をした。

※1:毎年100人の高校生が、森や海・川など自然と関わりながら暮らし続けてきた「名人」を訪ね、その知恵や技、生き方を聞き書きし、記録する活動。農林水産省と文部科学省、環境省、公益社団法人国土緑化推進機構、社団法人全国漁港漁場協会、全国内水面漁業協同組合、NPO法人共存の森ネットワークの7者からなる実行委員会が主催する。

最初は何気ないきっかけでした

能登谷創さんは埼玉県、愛貴さんは神奈川県のご出身。新潟に特に縁もなかったお二人が、高根集落に住み始めるきっかけになったのが、2002年から開催された『聞き書き甲子園』への参加でした。

創さんは『聞き書き甲子園』で林業の名人に出会い、その方のある言葉に感動したそうです。
「それは“山に木を植えてから伐採できるまでに60年はかかる。だから自分が植えた木を伐ることはできない。自分は先祖が植えた木しか伐れないんだよ”という言葉。当時の僕は目先のことしか考えていないただの高校生だったので、名人はなんてカッコいいのだろうと思いました。」

 創さん、愛貴さんは共に、『聞き書き甲子園』の一期生。様々な地域から参加した高校生は農業や漁業、林業の名人から話を聞き、それぞれに環境を守ることの大切さを肌で感じ学んだといいます。その後、同期の卒業生が中心となって、2003年に『共存の森』※2という活動を立ち上げました。

※2『共存の森』:2003年10月、『聞き書き甲子園』の一期、二期の卒業生が中心になって設立した団体。
“人と自然が共存する暮らしとは何か”を考えながら、学び、体験することを通じて、里地・里山・里海の保全や地域コミュニティの再生に向けた活動を行う。現在は、NPO法人共存の森ネットワークとして活動。

高根の集落に魅せられて

創さんは、大学に進学してからも『共存の森』の活動を続けました。『共存の森』は人と自然が共存する暮らしを考える活動がメインですが、他の仲間とは少し違い、創さんはむしろ「田舎暮らし」に興味を持ったといいます。そこで『聞き書き甲子園』のスタッフに紹介されたのが、村上市の高根集落でした。
「すぐに高根集落を好きになり、3年間通い続けました。次第に、ここに住まなければ出来ないことがあると感じるようになり、大学を辞め、22歳の時に高根に移住することを決めました。周囲のほとんどに反対され、高根の皆さんからも反対されました。住むところがないし、そもそも仕事がないのにどうやって生活するのか?と。ですが、時間をかけて自分の想いを伝え、高根生産森林組合で働かせてもらえるようになりました。」
かたや愛貴さんも、OLとして働きながら『共存の森』の活動に参加しており、創さんの高根での仕事が落ち着いた頃に、ご自身も高根で暮らし始めることを決めました。
「父も母も都会育ちだったので、高根に住むことには猛反対されました。ですが今では、高根で採れる山菜やお米を心待ちにしてくれています。
地域の皆さんからも、本当に助けられて生活しています。朝、家の玄関に野菜や卵が置かれていたりするので、とても有り難いです。」

僕らの子や孫の時代にやっと受け入れて貰えるのかもしれない

「高根では170世帯、700名程の方が生活しているので、まだ限界集落という状況ではありません。子供たちも誕生していますし、きちんと生活が出来る集落です。だけどいつかは限界が来ると思うので、その時になってあわてても遅いです。
高根が好きになり、この自然やこの村の人たちとずっと関わっていこうと決心して、5年目。まだまだ僕らはよそ者で、子や孫の時代になってやっと受け入れて貰えるのかもしれません。16歳の時に出会った森の名人のように、60年先を見据えて、今できることを進めているのだと思います。」

これからの夢

「僕ら二人は変わり者だと思われるかもしれませんが、高根には、毎年多くの都会の人たちや学生たちが訪ねてくれます。その中で、少しでも良いので地域のことに関心を持ち、田舎で生活してみたいと思う人が現れてくれることを願っています。一緒に地域を盛り上げていける若い仲間が増えてくれれば、僕たちも嬉しいです。
 また、廃校を活用した『山のおいしさ学校 食堂IRORI』というレストランの運営をお手伝いしていますが、最近は多くの方に訪れていただいています。高根自慢のおいしい山の幸を提供しているので、ぜひ足を運んでいただければ幸いです。」

チャレンジして欲しい

「とにかく、興味があったり、魅力を感じることがあればチャレンジしてみて欲しいと思います。田舎暮らしに興味があっても、実際に暮らすのはなかなか現実的ではないと思うかもしれませんが、結果的には、その地域に住んでみないと分からないことも沢山あります。
その気になれば出来ないことはないですし、特に20代のうちならやり直しがききます。自分たちにも出来たので、皆さんにも是非挑戦してほしいです。」

山のおいしさ学校 食堂IRORI

廃校になった学校を改装し、地域の食材を使った料理を出している小さな食堂です。
(営業日は土曜日と日曜日・祝日 オープンは11時30分から14時30分まで)

山のおいしさ学校 食堂IRORIへのリンク

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