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ニイガタビト

老舗和菓子店の17代目として

2013.05.08 掲載

和菓子職人

秋山 徹さん

35歳 新発田在住

 新発田市出身。埼玉の大学に進学し、卒業後はシステムエンジニアとしてIT企業に就職。
30歳の時に新発田に帰郷し、実家である1613年創業の和菓子店、『菊谷』の17代目としての修行を始める。創業以来400年間作り続けられている「御水飴」は、参勤交代のおりには献上品として江戸へ持参されたという。

跡継ぎ問題

 私は和菓子屋の息子として生まれましたが、製菓学校に進学した姉がお店を継ぐと思っていたので、自分が跡取りになると考えたことはありませんでした。
ところが、姉は結婚して実家を離れることになり、その時は家族会議が行われました。跡継ぎは私にという話も出ましたが、当時私はまだ学生だったこともあり、自然とその話はなくなりました。私はその後埼玉県の大学に進学して、卒業後は東京で就職。システムエンジニアとして働き始め、ずっと東京に住み続けるつもりでいました。

ご先祖様が導いたような気が

システムエンジニアとして働いていた時に、たまたま後ろの席に座っていた同僚と日本酒の話になり、新潟出身でお酒好きだったこともあって、一緒にいろいろな日本酒を楽しむようになりました。もともと知りたがりというか、なんでも深く調べてしまう性格なので、日本酒の製造工程にも興味を持ち始め、自分なりに勉強もしてみました。米を原料に発酵させて出来上がるまでの過程を勉強して、日本酒は、実家で400年間作り続けられている「御水飴」という商品と製造工程がほとんど同じだと気付きました。
そのため、実家に戻る決め手となったのは、「御水飴」が生まれる過程にも興味を持つようになったことでした。特に親に言われた訳でもなく、たまたま日本酒について調べたことでお店を継ごうと決めたわけですが、ご先祖様がこういった方法で、結果的にお店を継ぐ方向に私を連れていってくれたように思います。「400年の歴史を終わらせてはならない」ということなのでしょうね。

30歳からの修行

 実家を出る前から仕事場を見てはいましたが、お菓子作りのことはまったく分からず、ゼロからのスタートでした。今は実家に帰ってきて5年目ですが、最初の3年間は勉強の毎日でした。ここ2年くらいで、少し周りが見えるようになった気がしています。
また、Uターンしてから商店街の活性化につながる活動にも興味を持ち始めました。そのため、2年ほど前から地域活動にも積極的に参加しています。

地域活動に参加して

近所には学生時代の同級生や先輩、後輩たちが住んでいるので、地元に帰ってくることに不安はありませんでした。新発田の街には、各地域で大切されている屋台、台輪があり、それぞれが地域の核になっています。祭りでは、町内のお年寄りから若者まで多くの人が盛り上がり、そこに参加することでより一層地域への繋がりが強くなります。
また、新発田は四十七士のひとり、堀部安兵衛の出身地です。今年が、堀部安兵衛の義勇を語り継ぐ「武庸会(たけつねかい)※」が誕生して100周年という節目の年でもあり、一年間、堀部安兵衛にまつわる様々なイベントが開催されます。
今年2月には、堀部安兵衛・武庸バレンタインスイーツという、バレンタインデーにちなんだスイーツも市内の洋菓子店で創作され、『菊谷』も「ショコラ羊羹」を販売しました。その時は、私は武庸会の堀部安兵衛助太刀隊という肩書で、バレンタインスイーツの販売際の広報対応なども行いました。

※「武庸会」
 新発田市出身で赤穂浪士四十七士のひとり、堀部安兵衛武庸を顕彰する市民の会。安兵衛の命日にあたる大正2年2月4日に会が設立され、今年100周年を向えた。100周年を向えた今年は、一年を通じて様々なイベントが行われる。
 

これからの新発田へ

近所には諏訪神社や東公園など、小さい時から遊んでいた場所が今でもあります。自宅の横を流れる新発田川や、すぐ裏にある清水園。新発田は生まれた街なので、本当に愛着があります。
それに加え、Uターンしてからは『菊谷』の歴史の重みもしみじみと感じています。400年の間商売を続けてこられたのは、地域のみなさんや多くのお客様の支えがあってのことと感謝しています。まだまだこれからですが、地域にお返しできるように日々頑張っています。

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